Chang! Blog
福岡のハングル検定準2級建築士、そして一児の父の[ちゃん]のブログです





 久留米に春の訪れを告げる、田主丸の春まつり。町内の3つの酒蔵が開放される、蔵びらきのイベントでもあります。
 2年前に訪れた時はクルマだったので、試飲1滴もできずに悔しい思いをしました。今年は列車とバスでGO! 心ゆくまで痛飲してきました。


 久留米の西鉄周辺から田主丸までは、バスで行けば乗り換えなしですが、運賃が600円を超えてしまうのが痛い所。
 そこで久留米大学までバスで出て、久大本線に乗り換えるルートを取ることに。バス代170円+列車290円の、460円で済みました。


 左に田園、右に耳納山麓を見ながら走る久大本線。のんびりしているイメージですが、平野の直線区間なので案外飛ばします。
 運賃の安さと早さのおかげで、車で行くよりずっと近いイメージです


 田主丸駅に到着。ホームでは、なかなかリアルなカッパ像がお出迎えしてくれます。


 駅舎もカッパ顔。久留米市へ合併する前の、田主丸町の力作です。


 駅舎1階には、旧駅舎の写真と駅名板が。昔はどこにでもあったような、そして近年では少なくなってきた、木造平屋の駅舎でした。


 2階には、全国各地のカッパの資料を集めた河童資料館があります。


 さて、ワイナリーなどのある「山苞の道」へは通常、バスが通じていません。車がないと行き辛いエリアも、春と秋の祭りにはシャトルバスが走り、がぜん行きやすくなります。
 バスは4台運行で、それぞれ回り方や始終点が異なります。効率よく回るには、配布される時刻表を読み解く力が必要です。


 12時10分発のバスは、ぎっしり満員でやってきました。


 ぎゅうぎゅうのバスに耐えること20分、急な坂道をぐっと上がって、巨峰ワイナリーバス停に到着しました。


 自然のままに保たれたワインの森は、いい雰囲気。ガーデンコンサートの準備が進んでいました。すぐ雨模様になってしまったのは残念。


 お腹が減ったので、早足でレストラン・ホイリゲへ。1組待って、入ることができました。眺めのいい窓際席がよかったけど、お祭りの日に贅沢は言えません。


 バスで来たので、遠慮なくワインで乾杯! 食事(おつまみ?)は、春まつり限定、耳納豚のローストポーク&ソーセージ。
 「市内」なのに、すっかり旅気分になりました。


 雨が降って来たので、雨宿りがてらワイン蔵を見学。ビンテージワイン、どんな味がするんだろう。


 外に出ると、ビンテージワインの有料試飲イベントが。


 30年モノを、ごくり。うーん、深い。
 背景のワインくじ(500円)にトライしてみたけど、一昨日と同じく、巨峰ラムネセット止まり。ビン3本で、リュックがずっしり重くなりました。


 森を下ると、同じ経営の紅乙女酒造の蔵開きが開かれていました。
 名物はごま焼酎。ごまの香りがくっきりと残り、味のある焼酎です。長期熟成の高級焼酎は、ウイスキーのような味わいでした。


 雨も止んできたので、山苞の道を歩いて10分の「樹蘭マルシェ」へ。春まつりの参加会場に名を連ね、巡回バスの時刻表にも名前があるのに、なぜかバスは全便通過になっています。


 樹蘭といえば、果樹園でできたフルーツを使ったケーキが人気。併設のカフェには、ケーキバイキングしかなかったのが残念!
 麓の本店ではアラカルトで食べられるみたいだけど、バスでは自由がききません。


 野菜がスーパーよりもぐっと安く、荷物にならない程度に買い出しました。こういう時、車があればなと思ってはしまいます。


 紅乙女に戻り、シャトルバスで麓へと戻ります。時間は15時で、ぼちぼち帰る人も多い時間。上下のバスが断続して来たものだから、列が混乱して、乗客からはちょっと不満の声も上がっていました。


 麓の田主丸中央バス停まで下り、若竹屋酒造を訪ねました。1699年創業の、福岡でも最古の酒蔵です。


 創業当時の酒蔵は、雰囲気も満点。


 香り豊かな酒、すっきり飲みやすい酒、いい意味でひとクセある酒などなど、同じ蔵元とは思えない味の違いがあります。


 ラベルもおしゃれ。日本酒の裾野を広げていこうという心意気が感じられる、攻めの蔵元でした。


 帰路の赤いキハ200系は、満員御礼でした。乗客も赤ら顔?

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 昨日の歩き疲れ(飲み疲れ?)もあるので、朝はホテル出発の9時半まで自由時間ということにしました。
 しかしせっかくの旅先の時間、1分も無駄にできぬとばかりに、男2人は6時半に起床。済州の旧市街を一巡りしてみました。


 ホテルの目の前は海。ただ砂浜や並木は見当たらず、リゾートといった感じではありません。


 その代わりに?防波堤にからまる生物たちが、海辺の景色のアクセントです。


 夜はネオンがまたたいていた、海辺の建物群。正体は、刺身屋の列でした。
 いけすに「ぎっしり」詰め込まれた魚が、韓国らしいです。


 防波堤は突端まで歩けるようになっていて、最後まで歩いてみたら結構な距離に。朝から、いい運動になりました。


 落ちるの簡単、上がるの大変。だからテトラポットに乗るな!の掲示物。
 テトラポットとは何か?の解説から危険性まで、目を引くように、分かりやすくデザインされてます。掲示物、読んでもらってナンボです。


 市街地の間近に漁港が。というか、漁港を中心に発達した街なんでしょうね。


 漁協の前には、市が立っていました。釜山のチャガルチのような大規模な常設市場ではなく、地元の人が路上に並べているだけの素朴なものです。
 ピチピチの魚、どれもうまそうでした。


 市街地では公園が整備されている途上で、川沿いにはかつての洗濯場が再現されていました。都市化の進んだ今では、とても洗濯できるような水ではないのが残念。


 焼き肉屋さんが集結した、その名も黒豚横丁!ホテルからもほど近い場所で、昨夜はここに来ればよかったかな。


 黒豚横丁に朝から開いている店はなかったけど、近くの食堂が開いていたので、朝ごはんを食べに入りました。
 ズバリ「定食」は魚の干物がメイン。7,000ウォン≒720円で、朝からお腹いっぱいになりました。


 ホテルに戻って準備を整えれば、もう出発の時間。予約していた大型タクシーは数分遅れで現れ、少しやきもきしました。
 空港までは、呼び出し料金を合わせて15,000ウォン。高いなあ、普通のタクシーを2台つかまえればよかったと思ったけど、邦貨に直せば1,550円なんだから、細かいことは言いますまい。


 「特別自治道」の済州ではビザの規定が異なることから、済州から国内の移動でもパスポートのチェックが入ります。
 この行列、昨年はえらく長かったのですが、今年はあっという間に順番が回ってきました。中国人観光客の激減ぶりが分かります。


 釜山までの空路は夢の中。乗り継ぎ時間もあまりないので、空港内のレストランで昼食を済ませました。缶ビール4,000ウォン≒420円には恐れ入りますが、背に腹は代えられません。
 余裕を持って出国手続きを終え、搭乗までは自由時間。ゲート内のセブンは、福岡より釜山が先輩格です。


 ドリップコーヒーのマシン、日本でおなじみのスタイルでした。


 興味を持って買い求めたのがコレ、ドイツ製の缶ビール。500mlで2,100ウォン≒220円と、国産ビールよりお買い得です。味も悪くありません。
 輸入ビールの急拡大には、廉価版商品も一役買っているわけですね。


 国際線の出発ロビーは、拡張工事がほぼ完成。ベンチやカフェが増えて、ゆっくり待てるようになったのは、ありがたい変化です。


 飛行機と高速バスを乗り継げば、夕方5時前には久留米へ。20kmも歩いたのにまったく痩せない、不思議な旅でした。

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 コンベンションセンターからは、リムジンバスに乗り、済州市へと戻ります。
 リムジンらしく、中文の高級リゾートホテルをこまめに回っていくけど、乗客ゼロ。豪華なホテルに泊まる人は、路線バスなんて乗らないのかしら。


 今日の泊まり先は、済州市の旧市街。リムジンは経由しない街なので、どこかでバスを乗り換えねばなりません。
 一計を案じ、そのまま終点の空港まで乗車。大型タクシーに乗り換えて、泊まり先のホテルへと直行しました。6人で11,000ウォン≒1,200円の投資で、ラクできました。


 宿は、オーシャンスイート済州にとりました。海辺のリゾートホテル群の一角を成すホテルです。
 海沿いながら、空港までタクシーで10分、街中までも歩いて10分の好立地。周辺にはカフェやコンビニも多く、裏には新世界系のショッピングセンター「Eマート」もあります。


 ツインルームですが、ベッドの1つはダブルサイズで、家族旅行でもこれで充分。玄関があり、靴を脱いで過ごせるのは、日本人にとっても嬉しいです。


 そして、床まで広がるガラス窓からは、穏やかな海を望めます。


 窓ガラスが汚れているのは残念だったけど、明日から清掃に入る旨の告知があり、つまりは一番汚れている状態だったってことですね(泣)。
 ツイン1泊で88,000ウォン≒9,200円。こちらも、なかなかお値打ちです。


 Eマートで、日用品のお土産(我が家は缶入りお粥)を買い出した後は、夕食タイム。ウォーキング後の足で歩き回るのは大変なので、えり好みせず、近くの店に入ってみました。


 お値段は観光地価格だったけど、いろんなメニューが揃っていたのはありがたい。済州名物の黒豚焼肉に、海鮮パジョン、ナクチポックム(タコ炒め)などなど、いろいろ味わいました。
 もちろん、韓国ビールも!


 食後は、済州の旧市街を散策。昨年泊まった新済州も繁華街でしたが、それより大きな規模の繁華街がもう一つあるのだから、済州市は大きな街です。
 韓国では明日は平日というのに、夜9時前でも買い物客で賑わっていました。


 地下街も、思っていたよりずっと大規模。照明がこうこうと明るくて、昼間に戻ったかのようです。


 韓国の在来市場ではよく見かけるようになったアーケードですが、日本のような商店街のアーケードは初めて見ました。


 旧市街に泊まりましたが、どうしても行きたい店があったので、わざわざタクシーを分乗して新市街へ。お目当てはこちら、済州地ビールの店・ジェスピです。
 近年は大型マートで外国産ビールの売り上げが国産を上回る等、ビールの裾野が広がりつつある韓国。輸入のクラフトビールを扱う店も増えてますが、国産地ビールはまだまだ珍しい存在です。


 店内は、あか抜けた空間。広々としてます。


 サーバーから提供される地ビールは、ぜんぶで5種類。300mlで5,000ウォン≒520円、500mlで7,000ウォン≒720円と、韓国のビールの相場からすればややお高めです。


 おまちかねのビール登場!韓国人の好みに合わせてか、だいぶ軽めな口当たりです。日本のクラフトビールを想像して飲むと物足りないかもだけど、逆にこちらが好みという人もいるかもしれません。


 フードも充実。済州産ポークのソーセージ盛り合わせ、甘くておいしかったです。
 済州の空気と、済州の水で仕込まれたビールと、済州が育んだ肉で、すっかり全身済州に染まってしまいました。


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 適度な硬さのベッドでぐっすり眠り、目覚めれば窓の外には済州の海が広がっていました。
 インスタントコーヒーも、オーシャンビューのテラスで飲めば、優雅な気分です。


 朝食は少し遅めの8時からなので、朝の散歩へ出かけることに。


 大浦(テポ)の港に出ると、人なつこい白いワンコが付いてきました。日本まで付いて来るかい?


 日の出から30分以上経つけど、まだまだ朝陽。


 陽の光に照らされると、海は透明度を増します。これだけきれいな海なら、海鮮もおいしいわけです。


 大浦港には漁船だけでなく、ヨットや遊覧船も発着します。一昨年、船上でワインを傾けつつ乗ってみたヨットクルーズ、優雅だったなあ…。


 朝食は、洋食が中心。みかんジュース(たぶん済州産)や、新鮮な野菜サラダがおいしかったです。宿のおかみさんが「よくお休みになられました?」と席を回られ、なんだか旅館みたいな温かさがありました。
 ファミリアホテル、これだけの内容で、ツイン1泊95,200ウォン≒9,800円。ちょっと街中から外れるだけで、ずいぶん安くなるものです。


 空港リムジンで、ウォーキング出発会場のコンベンションセンターへ。乗車の際に「どちらまで?」と聞かれるので、行き先を告げて、カードをかざすか、現金を渡します。現金は、お釣りも出ます。
 リムジンとはいえ短区間の乗車もOK(しかも初乗りは1,300ウォン≒135円と市内バス並み)。運転士さんも外国人には慣れているので、割と安心して乗れるバスです。
 

 出発式会場に行けば、この数年で知り合った懐かしい顔があちこちに。遠き異国の地に、大勢の知り合いがいるというのも、心強いものです。
 一番右の「外国人受付」に英語表記がないことも、気軽に突っ込み。「韓国語が分かる外国人しか来ないヨ~」。確かに(笑)。


 子ども達による太鼓の演奏。ドラムが混じっているのが面白い。


 大会関係者の太鼓の合図で、まずは20kmウォーキング組からスタートです。


 昨年はスタートするやいなやトイレに駆け込んでしまったので、歩き始める頃には人っこ一人いませんでした。
 今年は「波」に乗れたので、いかにもウォーキング大会といった雰囲気の中で歩き始められます。


 コースは昨年と同様、中文の観光団地から東側の大浦方面を巡る、周回コース。回り方が昨年とは逆で、細かなコースにはマイナーチェンジが加えられています。
 済州島らしい景観の一つが、火山岩を積み上げた、パッタムと呼ばれる石垣。家々だけでなく、畑の境界にも積まれてます。済州島じゅうのパッタムの総延長は、万里の長城をも超えるという説も。


 アパートとアパートの間の駐車場も、ウォーキングコースに。これ、どう見ても個人地ですよね…?


 大浦の集落内の懸垂幕。「ようこそ菜の花ウォークへ」とでも書いてあるのかと思えば、
 「慶祝 故キム・チャンウォン、ジン・ソンジャの長女 キム・ハヌル 光州地裁判事任命」
 地元からの名士誕生を祝うものでした。


 「リサイクル品は、曜日別に出さねばなりません」
 なかなか、細かな分別。1日も気を抜けません。


 済州の石垣は、高い擁壁状に作られているものもあります。畑の境界の石垣は、手で簡単に外れてしまうようなものなのですが、強度は大丈夫なのか心配。
 だいぶ古そうなので、これまで大丈夫だったってことなんでしょうね。


 沿道で、あちこちに咲く菜の花。春の訪れが遅く、空気は肌寒い今年でも、目では充分春を感じられます。


 ウォーキングコースは、済州発祥のトレッキングコース「オルレ」と重複している部分も多く、九州でもおなじみの赤青リボンが、あちこちに見られます。
 昨年は見かけなかったオレンジのリボンは、「寺へ続く道」の目印。済州仏教聖地巡礼の道、と称しており、お遍路さんみたいなものなのかな?


 薬泉寺の北側山麓が、第1のチェックポイント。そのまま海岸に下ればショートカットの10kmコース、山麓を進めば20kmコースです。
 運命の分かれ道だけど、まだまだ歩き始めたばかりで疲れているわけもなく。予定通り20kmコースへと進みました。


 菜の花だけでなく、ツバキの花も沿道のあちこちに。華やかな色合いのものも多く、西洋の品種も多く持ち込まれているようです。


 済州島はミカンの名産地。ハウスミカンの栽培も盛んで、年中おいしいみかんが食べられます。
 ハウスの横には、かごに山積みのミカンが「どうぞお持ち下さい」。ハウスの中のお兄さんに「頂きます!」と言って食らいつけば、上品な甘いジュースが口いっぱいに広がりました。これはウマイ!


 昨年と同じ、集落情報センターで一休み。あれだけ大勢いたウォーカーの姿も、めっきり減ってきました。だいぶ遅れを取ってきたのかしら? ちょっと不安になりつつも、携行食をほおばりパワー回復です。


 ハウスをのぞいて見れば、たわわに実るミカンが。「どうぞ持って行って下さい」のカゴがないか見まわしてみたけど、ついにその後見かけませんでした。しまった、もう1個くらい貰っておくんだったかな。


 江汀(カンジョン)の集落へ。今回のコースでもっとも東になるのがこのあたりで、ようやく中盤といったところです。空港バスも経由しており、乗ってしまいたい誘惑にかられます。
 サクラの並木道、もう少し時期が下れば、きれいでしょうね~


 早咲きのサクラがちらほら。今年最初のサクラを、済州島で見ることになるとは!


 集落から海岸へと下る道は、非舗装道路。オルレらしい道になってきました。


 用水路は作業場も兼ねているようで、きれいな水が結構な流量で流れていました。
 名峰・漢撃山を擁す済州島は、伏流水に恵まれ、名水の里でもあります。


 第2のチェックポイント、江汀浦(カンジョンポ)へ。ここも刺身屋が何軒か並び、意志の弱いにわかウォーカーを誘惑します。
 東屋で、キムパプ(のりまき)をほおばりながら、靴を脱いで一休み。英気を養いました。


 コース後半は、済州島らしく大海原を望むルートになります。風はちょっと冷たいものの、天気は回復して気持ちのいいウォーキングコースです。
 農作業用のトラクターが列を成し…


 石造りのベンチが、休んでいきなよと誘惑します。


 それでも、黙々と歩くのだ。


 菜の花と海。そして太古の火山活動を今に伝える、溶岩質の岩場。済州島の自然を、凝縮したかのような風景です。


 月坪(ウォルピョン)の港から脇道に入ると、こんな飛び込み台…もとい、展望台が。


 柵はなく、自己責任で一歩を踏み出せば、遮るもののない景色が広がります。


 赤・青のリボンが、済州オルレのコース。いつか済州島を歩いて一周してみたいと思うものの、何日間かかるんだろうかと考えると、気が遠くなります。


 海岸の空き地に、牛さんが。


 海岸から少し山に入った所にある、段々畑。展望台らしきものが整備されていて、景勝地の一つのようです。
 しかし、畑そのものは荒れた様子。耕作放棄地なのかな。


 昨日泊まった大浦港まで、幹線道路沿いを歩きます。
 海岸を望む高台に、ガラス張りのオシャレな建物ができていて、カフェかと思えば焼き肉屋さん! リタイアの誘惑が、最高潮に達した瞬間でした。


 柱状節理帯の公園まで来れば、ゴールのコンベンションセンターは間もなく。


 と思ったら、ゴールを目前にしてコースは迂回路へ。プヨンホテルの敷地を回り込むように、海岸線をトレースしていきます。うう、もう一息…
 昨年はもっと豪快な迂回コース(しかもアップダウンが半端ない)で、心折れかけたのに比べれば、まだまだマシではありました。


 15時45分、ようやくコンベンションセンターにゴール! 締め切りの16時まで、あとわずかというタイミングでした。
 すでに会場は、2日間の日程を終えたかのような雰囲気で、撤収の真っ最中。完歩証の発行も、あと一歩で間に合わない所でした。


 今年も無事にゲット!お疲れ様でした。
 コンベンションセンターのセブンで、消費したカロリーをビールで充足。体にいいんだか悪いんだか。

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 季節は春、済州島の国際菜の花ウォーキング大会の時期がやって来ました。今年も、日本の3連休に合わせたかのような日程設定。ありがたいことに、有休なしで渡航できます。
 「島旅仲間」とともに、6人組で済州島の春を満喫しに行きました。


 朝6時半に早起きして、エアポートバスで久留米から空港へ。さすが3連休の初日とあって、ほぼ満席です。
 途中、文化センター前から1人、十三部から2人の乗客もありました。空港バスのルートが変わって半年、定着してきたようでなにより。


 今回も済州島までは、エアプサンの釜山乗り継ぎを利用。釜山までのエアプサンは4往復にまで成長しており、ビートルを脅かす存在になりつつあります。
 もっとも済州島までの直行便があれば、1時間もかからずに行ける上に安くて、一番ありがたいのだけど…。数年前に休止されて以来、復活の兆しはありません。


 スムーズに出国手続き場を通過。今まで売店くらいしかなかった国際線の待合室には、セブンイレブンとスタバができていました。
 セブンは1月末、スタバは2日前にできたばかりだとか。


 免税じゃないのは残念だけど、何かと物価の高いゲート内にあって、定価でモノが買えるのはありがたいこと。出国前の儀式(乾杯のことです)も、昨年までよりだいぶお安く済みました。
 おにぎり100円セールも、「国内」と変わらずやってます。


 毎度遅延に悩まされるエアプサンも、今回はほぼ定時運航。福岡市内を抜けて、ドリンクを1杯貰い、入国書類を記入していれば…


 あっという間に釜山上空です。


 ボーディングブリッジに横付けしてくれたので、降機もスムーズ。11時には、ゲートを出ることができました。
 韓国は初めてというメンバーもいるので、今回は釜山での乗り継ぎ時間に少し余裕を持たせてみました。インターバルを楽しむべく、まずは釜山金海軽電鉄の空港駅へ。


 2両編成の無人電車で10分弱、釜山側の終点・沙上(ササン)へ出てきました。
 ホームからは、線路の終端で、無人の電車が折り返していく様子を見て取れます。手品を見ているような、気味が悪いような、なんとも妙な気分です。


 沙上は地下鉄2号線と軽電鉄が接続する他、長距離路線バスのターミナルもある交通結節点。ショッピングモールや電気屋街もあって、賑やかな界隈です。
 駅前をウロウロ歩き、結局は駅前に戻って、お客さんの多いテジクッパのお店に入ってみました。




 釜山名物・テジクッパに、マンドゥでお昼ごはん。庶民の昼飯、うまーい。


 時間は余裕たっぷり。食後の珈琲を飲もうと、隣のカフェをのぞいてみたところ、満員でした。


 しかし裏通りを挟んだ反対側に、同じ名前の店が。どうやら同じ店の本館、別館みないなもののようです。ガラス越しに見た店内はガラガラだったので、喜んで入ってみると…


 がらーん。レジには、こんな文字が。
 「誰もいなくて、戸惑われました?そんな時は…
 『前の売り場で注文する』
 『座ってそのまま待つ』
 選択は自由です💛」
 後者を選択したら、ほどなくして店員さんが現れました。


 韓国で初めて、舌代にハンドドリップコーヒーを見つけ、喜んで頼んでみたら、今はできないとのこと。マスターじゃなきゃ、出せないのかな?こだわりの珈琲、飲んでみたかった!
 代わりにアメリカーノ(2,500ウォン≒258円)を頼んでみたら、かわいいカップで出てきました。味も、ひと昔前の喫茶珈琲とは、比べ物にならない美味です。






 内装も、レトロな風合いでくつろげます。書棚には「路地裏喫茶の作り方」なんて本があり、頑張って一念発起で立ち上げた店なんでしょうね。


 沙上の街をぶらぶら。大通りを渡ると、軽電鉄の高架下は街路公園になりました。散策路調になっていて、歩いていて気持ちが良いです。


 14時50分発のエアプサンで、今度は済州へと飛びます。待合室は、済州へ渡る人でぎっしり。本土内の都市間がKTXで高速移動できるようになっても、済州島は空路に頼らざるを得ません。
 釜山から済州島までの距離は、福岡までより少し長めです。なのに運賃は、半額以下の5千円。その分なのか、同じような機体に見えても少し座席が狭めでした。


 途中でわずかに揺れを感じる場所がありましたが、その都度ベルト着用サインがまめに光るので、逆に安心できました。エアプサンは安全性で定評のある、アシアナ航空の子会社LCCです。
 雲天でも青く見える海を眼下にすれば、間もなく済州空港へ到着です。


 この日の夕食は、昨年日本で知り合ったヒョンさんからお招き頂いていました。場所は、島の反対側の西帰浦市の郊外。
 バスでは不便な場所ということで、6人乗りの大型タクシーをチャーターしました。黒塗りのワゴンは、ゆったりシート。たまにゃ贅沢な感じで、悪くありません。


 空港バスは西帰浦に抜ける際、島中央部にそびえる韓国最高峰・漢撃山(ハルラサン)の西側を回りますが、今回はじめて、東側の1131号線を抜けるルートを取りました。
 標高数百メーターの峠を越え、木々は落葉樹ばかり。秋には紅葉が見事なんだそうです。今度は、木々が色付く頃に来るのも悪くないなあ。


 約束のお店までは約1時間、45kmの道のりでした。タクシー代は61,000ウォン≒6,300円。人数で割れば、さほどの金額ではありません。


 済州のおいしい刺身が食べたい!というリクエストに応えてくれて、ヒョンさんが予約してくれたのは、真新しいビルの2階に構える日本料理屋「ごえん」。
 韓国に来てまで日本料理~?と思うことなかれ。済州の魚の実力を確かめるには、食べなれた食べ方が一番!?






 ヒョンさんが頼んでくれたコース料理。刺身に煮つけ、てんぷらと、次々に魚が出てくるわ出てくるわ。刺身は新鮮でぷりぷり、さすがは島です。海産物だけで、こんなにもお腹を満たしたのは、大分の保戸島以来かも。
 写真には取り忘れたけど、合間に出たカレーコロッケも思わぬ伏兵で美味でした。


 板さんは、ソウル市内のホテルの日本料理屋で修行を積まれたのだとか。日本で修行したわけでもないのに、よくカレーコロッケが作れたものだと妙な所で感心しました。
 西帰浦の街からは少し離れていますが、韓国料理に食べ疲れた時にもいいかも。おごちそう様でした!


 一般タクシーに分乗して、今宵の宿へ。西帰浦市のリゾート地・中文の少し東にある大浦(テポ)にある「ホテルファミリア」です。
 街からは離れているものの、空港バスの停留所が目の前なのでアクセスは良好。周辺には魚介や黒豚料理の店も立ち並び、コンビニもあるので、何かと便利です。


 ツインルームにはキッチンも備わり、長期滞在にも対応。


 窓を開ければ、隣り合うリゾートホテルやペンションの窓明かりが瞬きます。オーシャンビューは、明日の朝の楽しみにしておきましょう。


 大浦港までも、歩いてすぐです。コンビニで買い出した韓国ビールで、ちょっとだけ波止場飲み。人口60万以上の大きな済州島だけど、ぐっと島旅気分が沸いたのでした。

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 久留米市城島町の交通機関といえば、酒蔵びらきの時はシャトルバスで一気に充実するものの、通常は15系統のバスが1時間に1本走るだけ。広大な町域全域をカバーするには至りません。
 そこで登場したのが、「よりみちバス」なるコミュニティバス。城島地区では、インガット号と呼ばれます。曜日別に路線が組まれ、くまなく町内をネット。この3月にはより使いやすいダイヤに変わったというので、町外からのおでかけにも使えるか、実践してみました。


 「よりみちバス」は、バス15系統の城島町内のバス停の他、西鉄電車の犬塚駅と、バス45系統の江見停留所で接続しています。


 まず往路は、西鉄久留米から45系統に乗って江見へと向かいました。
 江見での時刻表の乗り換え時間は5分。便によっては、2分しか時間がないパターンもあります。
 

 江見で、急いで乗り換え。ちなみに45系統が遅れた場合も、原則的に待つことはないようなので念のため。西鉄バスでは5分程度の遅れはよくあるので、確実に行きたいなら、西鉄犬塚駅からのルートが安心です。
 江見は、佐賀県のみやき町に位置します。県域を越えてコミバスが乗り入れるのは、珍しいケース。45系統との接続と、スーパー「アスタラビスタ」三根店へのお買い物客への配慮です。


 運転士さんから、1日乗車券を購入。たったの300円で、よりみちバスの他、15系統の城島町内エリアで乗降できます。
 1回乗車が200円なので、往復するなら、1日乗車券を買った方がお得です。


 宇多田ヒカルのニューアルバムをBGMに、よりみちバスは下田地区を下ります。城島町の中でも、下田地区は筑後川の佐賀県側。昔、筑後川が蛇行していた頃の名残りです。メインの県道ではなく、集落が張り付いている細い旧道を経由します。
 筑後川は、下田大橋で渡ります。船が点々と浮かび、有明海もだいぶ近い地域です。


 城島側に入ってもストレートに県道を下らず、集落の中を縫うように走っていきます。幅4mもないような道もあって、ワゴン車の本領発揮です。ダイヤ改正以前は、もっと狭い道も走っていたとか。
 狭い道での運転テクニックもさることながら、運転士さん、細かな路線を覚えるのも大変だったそうです。特に、事前予約があった場合だけ迂回する「よりみちバス停」は分かりにくそう。曲がり角での目標物をメモした、手製の地図を携えていました。


 図書館もある城島総合支所、福祉センターのげんき館、スーパーのアスタラビスタ城島店など、生活施設を巡るも乗客なし。このまま乗客ゼロでは寂しいなと思っていたら、楢津からおばあちゃんが乗ってきました。
 僕たちは、あおき温泉で下車。田んぼの真ん中に沸く、民間の温泉施設です。15系統の青木校入口が従来の最寄りバス停ですが、ちょっと距離があり、目の前に止まるよりみちバスは便利です。


 あおき温泉は、トロっとした泉質の掛け流しの湯。個人的には、久留米市内でも屈指の湯の良さだと思っています。車持ちの頃は、月イチ程度で通っていました。入浴料は500円と割安。1日乗車券の提示で、さらに50円引きになります。
 西鉄犬塚駅までは、月・水・土で4往復、火・木・金なら6往復あるので、町外からの来訪でも実用的に使えるルートです。


 お昼ごはんは、お向かいのうどん屋さんで。簡易な構造の小さな店構えは、香川のうどん屋さんみたい。


 讃岐うどんなんだけど、コシは筑後うどん的。味はあっさり目でした。


 13時24分発の逆方向のバスで、城島総合支所に戻りました。


 折り返しのバスの時間までは、城島図書館でのんびり。雑誌も充実していて、くつろげます。


 14時17分発・犬塚駅方面のバスには、地元のおばあちゃんが乗っていました。城島町南部の江上地区、かつては路線バスが頻発していたそうですが、十数年前に全廃。よりみちバスで、公共交通が復活したエリアになります。旧揚田バス停という停留所名も、その名残。
 萬年内科で下車。バス停の中には病院もいくつかあり、通院利用のお年寄りは多いそうです。


 来た道をトボトボ戻ること、約5分。猫カフェ「ねこる」にやって来ました。城島町に猫カフェができるとは予想外で、一度のぞいてみたかったのです。
 曜日限定の営業で、営業時間も日によって違います。今日は15時からの営業だったので、14時45分のバスで着いた僕らは、少し待ちました。オープンしているかは、FBで事前チェックしてから行きましょう。








 猫ルームの利用は、30分ごとに500円。別途、300円からのドリンクのワンオーダーが要になります。
 そんなに広い部屋ではない分、猫の密度がすごい! 野良出身が多い割には人なつっこくて、結局1時間ばかり癒されてしまいました。


 昼はうどんだけだったので、ちょっと小腹が空いてきました。交差点の向かい側にあった、プレハブのパン屋さんでおやつを調達。


 アップルパイが名物とかで、その場でじゃんじゃん焼き上げているそうです。値段も150円くらいとお手頃でした。


 16時17分発の最終バスで犬塚駅まで乗って、よりみちバス・インガット号の旅はフィナーレ。1日に2台が運行するよりみちバスですが、結局ずっと同じバスだったので、運転士さんともすっかり顔なじみになりました。
 大型タクシー仕様のクルマなので、バスというよりはタクシーで街巡りした気分。300円で味わえる、贅沢な旅?とも言えるかも。


 犬塚駅、西口が新しくなりました。東口のトイレも、改築工事が間もなく完成です。
 西鉄久留米までは、大善寺に特急で乗り継いで17分。くまなく巡るよりみちバスとは異質の、あっという間の時間でした。 

今回のルート(@tripへのリンク)
よりみちバス(久留米市へのリンク)

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 若戸渡船の渡船場から、若松駅まで歩いてきました。
 若松駅舎は、リニューアルを終えたばかり。グレーの外壁に細めのフォントが、クールな印象です。


 コンコースは、天井と壁こそ変わったものの、床は時代がかったタイルそのまま。指宿や霧島神宮といった、観光地の駅舎のリニューアルとは、少し力の入れ方が違います。
 石炭とともに歩んできた駅の変遷を、写真で辿れるのは、歴史ある駅ならではです。


 駅のうどん屋さんが健在なのは、嬉しい限り。お弁当も買うことができます。
 時間はちょうどお昼時。電車に乗る前のおじちゃん、おばちゃんや、早退の高校生と一緒にすするうどん、おいしかったです。


 しかし若松駅から直方駅までの各駅(折尾、直方を除く)は今回の新ダイヤで、無人化という合理化の洗礼を受けました。株式上場後初の合理化策とあって、地元ニュースでは大きく取り上げられました。
 若松駅と中間駅だけは完全無人化に至らず、朝の2時間だけ窓口が開きます。沿線利用者や市議会などの反発を受けた、一定の譲歩でした。


 券売機の横には、大型画面の列車運行情報装置が設置されていました。列車の現在位置がざっくりしていて分かりにくいものの、サービスダウンを、少しでもくい留めようという配慮は感じられます。


 自動改札機は、切符の投入口が閉鎖され、ICカード専用になりました。自動改札機に慣れた切符利用者が、もっとも戸惑うところで、ホントに通さなくていいの?という表情です。
 高価な改札機が、ICカード用の簡易改札機と同等機能しか使われていないのは、もったいない話。簡易改札機に交換して、改札機が不足している駅に移設してほしいものです。


 若松駅には売店があり、駅が無人の時間帯でも、人の目が届いています。
 周囲にコンビニもないし、いっそファミマにでも改装すれば、24時間明るい駅になりそうだ…と思っていたのですが、なんと今月末をもって閉店してしまうのだとか。うどん屋さんには何とか持ちこたえてほしい、「区の玄関口」でした。


 若松線の明るい話題は、すべての列車が819系蓄電池電車・愛称「DENCHA」に置き換わったこと。古びたディーゼルカーから、最新鋭の電車「同等」の車両にグレードアップしました。
 若松~折尾間の所要時間は、これまでの18分から16分に短縮。さらに、2001年の部分電化以来、折尾で分断されてきた列車も、直方への直通が復活しました。限りなく電化に近いインパクトがある新ダイヤです。


 前回乗った際、電車より少し加速が劣るかなと感じましたが、改めて乗ると さほど違和感がありません。軽快に飛ばし、電化区間とまったく変わらない乗り心地に感じられました。
 今回の改定は、若松線にとって明だったのか暗だったのか。少なくとも、暗を極力カバーするような施策は打たれたことは確かです。


 二島駅で下車。


 若松線というか、筑豊本線の各駅は小駅であっても、駅の敷地が広々としています。


 若松駅と同水準の利用者がいる、二島駅。自動改札機はフルスペック型で、窓口も設けられていましたが、完全に無人化されました。
 若松駅には案内の係員さんがいたのに、二島駅には人の気配がなし。香椎線無人化の際には2週間、案内の係員を配置する経過措置があったのだけど…


 高校生の利用者が多くいる駅。親御さん達は、無人化をどう受け止めているのか、気にかかります。


 次の「電車」は37分後。昼間は1時間に2本の若松線、運行間隔が一定していないのが玉に傷です。
 時間もあるので、駅と平行する国道199号線を、奥洞海駅へ歩いて戻ってみました。通行量が多く、ロードサイド店舗も張り付き、典型的な地方の幹線道路の雰囲気。市バスが頻繁に走っていて、便は良さそうです。


 途中の踏切で見かけた、若松行き。架線のない線路を、モーター音を静かに響かせ走っていく「電車」に、まだまだ違和感を拭えずにいます。


 若松競艇の最寄り駅としてお馴染み、奥洞海駅着。


 以前からの券売機があるものの、ICカードには対応していません。残高不足の場合は、下車の時に、遠隔操作の精算機で精算することになります。
 ぴったり0円の時は、切符に頼らざるを得ません。


 女性の係員さんが、乗客に係員案内型精算機の使い方を説明していました。従来では対応できなかった時間帯でも案内できます!と謳われる、スマートステーションの最重要ツールの一つですが、さて利用者の評価はいかに。
 しばらく目を離していると、係員さんの姿が見えなくなりました。困った人がいたら、どこかから登場する段取りなのかな。


 無人化に合わせ、ホームの案内表示は大きく、見やすいものに改善。一部ホームのかさ上げも実施されていました。


 直方行き「電車」に乗車。


 車内のモニタでは、ハイブリッドカーよろしく電気の動きが「見える化」されています。
 蓄電池モードでブレーキがかかっていると、こんな感じ。


 折尾駅に到着。30人ほどの乗客のうち、乗り通すのは僕を含め5人でした。その数が多いか少ないかはともかく、工事中で筑豊本線の上下ホームの動線は長くなっており、5人にとって助かることには間違いないです。
 パンタを上げて、直方までは「普通の電車」として走行します。


 9分停車の間に新たな乗客を迎え、直方方面へ。電化区間に入り、加速がいくぶん良くなったような気がするけど、気のせいかも。
 電化区間では、ブレーキで発生したエネルギーは架線へと回生されます。


 中間駅で下車。中間市の玄関であり、今回無人化が実施された各駅の中では、最多の乗客数を誇ります。


 駅舎内では、点字ブロックの工事中。これまで窓口へ誘導されていたブロックを撤去し、直接改札に向かうよう修繕されていました。窓口が開く朝の2時間のことを考えれば、適切なのかちょっと考え込んでしまう所ですが、うーむ。
 過渡期の案内員さんは中間でも見当たらず、工事の担当者が適宜案内していました。遠隔操作のスタッフも中間に詰めているはずだけど、事務室から人の気配がしません。


 列車運行情報は、事務室の改札口窓口にはめこまれていました。画面のサイズが若松に比べて小さく、見えづらさを感じる人もいるかも。


 ダイヤ改定の告知ポスター。「3月4日より筑豊本線が変わりました」って、頑張って定着させてきた福北ゆたか線&若松線の愛称はどこへ?
 両方を総称する時には、筑豊本線の愛称は健在のようです。


 係員対応精算機には、マグネット式のフックに、ホワイトボードとペンがぶら下げられています。耳が不自由な人向けのものでしょう。急ごしらえ感は拭えないけど、利用者の意見を真摯に聞いた結果ではあります。
 ただこの精算機、少し背が高すぎるのでは? 子どもや車椅子の人には、とても届かない高さに、呼び出しボタンと画面があります。


 次の電車も「DENCHA」でした。折尾~直方間では1時間に3本の電車のうち、2本が「DENCHA」に変わっています。
 これまでの817系も充分新しかったし、革張りのクロスシートがロングシートに変わった点も、人によってはサービスダウンと捉える向きもあるでしょう。若松線と違って、無人化の側面がよりクローズアップされそうな区間です。


 鞍手で下車。ちょうどやって来た若松方面の「DENCHA」を、跨線橋から見送りました。パンタグラフを上げて走る姿が、やっぱりしっくりくるデンチャ…もとい、電車です。
 駅周囲は田んぼばかりで、民家は数軒のみ。しかし埴生駅は、1日の利用者が千人を超えます。


 コミュニティバスが接続し、パーク&ライド用駐車場も整備された、交通結節点。もとは鞍手町内を走っていた、室木線廃止と引き換えに作られた駅で、街唯一の玄関口です。
 それだけに無人化には、寂しい思いをしている街の一つでもあると思います。


 改札口に設置されていた、磁気きっぷ用の簡易改札機は撤去されていました。今後は、入場記録のない定期券や回数券でも出場できるということであり、キセルを助長しないか心配です。
 都市圏の電車なのに車掌もおらず、改札もしないという方法は、ヨーロッパで見られる「信用乗車」により近づいたように感じられました。かの地ではなぜ問題なく運用できるのか、あるいは何が問題なのか。探るべき段階にあるのでは。


 鞍手~直方で乗ったのは、黒崎方面からの電車だったので817系でした。819系と同様、ロングシートの2両編成で、データイムの車両の仕様が揃った格好です。木製の座席が固く、819系並みのクッションの厚さがほしいところ。
 若松~直方の直行が増えた反面、直方での列車分断は、今回の新ダイヤでさらに進みました。同じホームで博多方面の快速と接続し、不便は最小限になっています。


 桂川で「原田線」こと、桂川~原田間の区間列車に乗り継ぎ。以前まで活躍していた国鉄末期のキハ31系ではなく、さらに古いキハ40系が待っていました。
 若松線の「DENCHA化」に合わせキハ31系7両が廃車されており、これに合わせて原田線の車両も変わったのか? 今回ダイヤ改定で何も影響がない区間と思っていたので、思わぬ変化でした。

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 平成29年3月のJR新ダイヤ。九州では、肥薩線観光列車「やませみ・かわせみ」の運行開始や、九州新幹線の通常ダイヤ復帰など、小粒ながらも明るい話題に恵まれました。一方で日豊本線「にちりん」のワンマン化という、一歩踏み込んだ合理化も進められています。
 福岡県周辺でも、明暗それぞれ変化が見られた今回のダイヤ改定。初の平日となった3月6日(月)、見分に出かけてみました。


 JR久留米駅で待ち受けたのは、7時48分発の吉塚行き特急「有明4号」。新幹線開業後も通勤時のみ残った、鹿児島本線の在来線特急の1本です。
 博多着8時29分と、福岡への通勤にはうってつけの時間。混み合う快速電車を避け、快適に通勤しようという人で、乗降口には列ができました。


 自由席は9割以上の乗車率で、相席を嫌いデッキに立つ人もいます。とはいえ自由席はわずか3両。最大で11両を連ねた、「リレーつばめ」時代の面影はありません。
 指定席とグリーン席が半室ずつの1両は無人で、なんだかもったいない気もします。


 「有明4号」そのものはダイヤ改定前から走っていた列車で、今回の新ダイヤでの変化は、鳥栖駅以北。佐賀~吉塚間に増発された「かもめ104号」を、鳥栖で連結するのです。
 鳥栖駅での特急連結は2005年の寝台特急「さくら」廃止以来なので、実に11年ぶりの復活。今日は初日とあって、社員さんが数人、立ち会っていました。


 日中は「みどり」の運用に入る「有明」編成に、ソロリソロリと「ハウステンボス」編成の「かもめ」が近づいてきました。社員さんに加えギャラリーも見守る中で、11年ぶりの連結劇が始まります。




 とはいえ両編成の併結は、早岐駅で毎日行われてきたもの。特にトラブルもなく、あっさりと完了しました。




 従来からあった「有明 博多・吉塚」に対し、「かもめ 博多・吉塚」は今回、初お目見えの方向幕です。


 両編成間の貫通扉も、しっかり開かれました。


 混雑していた「有明」に対し、「かもめ」編成はガラガラ。新ダイヤ初日では、まだ行動パターンを変え辛い時期なのかもしれません。定期も書き換わる4月には、混雑するようになるのでは。
 それにしても朝の上り特急、佐賀駅では7時台だけで17分、29分、38分、56分と、4本も発車するようになりました。佐賀市のベッドタウン化、ますます加速!?


 多くの特急が止まる二日市駅も、朝通勤時の上り特急は通過。二日市から博多までの特急料金は300円なので、気軽に乗ってくる人で溢れても困るという判断なのでしょう。


 南福岡駅では、通勤客で満載の普通電車を追い越し。他に原田や太宰府信号所でも追い越しがあり、通勤時の特急運行が普通電車に及ぼす影響は大きいものがあります。
 今回の増発に対しても、「純増」という選択は取りづらかったものと思います。


 さて、今回の併結劇で最も とばっちりを被った形になるのは、有明4号の常連客でしょう。久留米以南の発車時刻は変わらないまま、鳥栖での連結作業の分、博多到着は8分も遅くなったのです。
 気付かないまま今日を迎えた人は、受難だったのでは? 博多に到着するやいなや、猛ダッシュで降りて行った人が、少なくとも10人はいました。朝の8分は貴重、お疲れ様です!


 博多で3分停車の後、1駅間は普通電車となって終点、吉塚には8時32分着。


 博多ほどではないけど、8両の電車から乗客が残らず降りれば、そこそこの数になります。


 吉塚駅周辺は官庁街。一般的な公務員の出勤時刻は過ぎているけど、時差出勤組ならベストタイムの時刻です。駅前のダイヤモンド交差点は、青になるとスーツ姿で埋まりました。




 というわけで、僕も人波に乗り九大病院へ。


 外来棟のサブウェイで、朝食にしました。


 吉塚駅には、ダイヤ改定にまつわるこんな告知も。わずか2分早くなるだけとはいえ、終電とあっては死活問題でもあります。


 上りの快速電車に乗り、折尾へ。
 1月2日に高架化されたばかりのホームに、今回初めて降り立ちました。これまでの時代がかった雰囲気から一新、広々とした明るいホームです。




 現在は過渡期の姿で、現在の鹿児島本線下りホームは最終的に、筑豊本線の短絡線(現在は折尾駅鷹見口経由の路線)になります。
 短絡線は現在のダイヤだと昼間は1時間に1本、2両編成の電車が発着するだけ。ちょっと立派すぎかな。


 現在は北口、東口、西口、そして別駅舎の鷹見口の、計4つも出口がある複雑な折尾駅。乗り換え案内も、4つの出口を用いて案内されています。
 最終形で出口は1つにまとめられる予定で、最新型のLEDでなされる煩雑な案内も、過渡期の姿といえます。


 階段の壁面は、レンガ調。旧駅のデザインをオマージュしたのかな?


 地平レベルのコンコースは、まだ仮設の状態。


 旧駅のレンガアーチ造の通路も、一部にまだ残っています。


 駅舎自体は仮のものですが、高架橋とホームを見ていると、完成形も目に描けるようになってきました。


 現在完成している高架橋は、鉄筋を伸ばしっぱなしの状態。旧線路を撤去後、新たな高架橋が建設される予定です。




 駅前のオリオンプラザビル1階には、高架化事業の広報室があり、複雑な工程も分かりやすく知ることができます。


 新駅舎は、鹿児島本線と筑豊本線の高架に挟まれた、三角地帯にできるそうです。デザインは旧駅舎に似たものになるようだけど、ちょっと窮屈な感じ。駅の印象も、だいぶ変わることになりそうです。


 昔ながらの堀川運河の景観も、変わっていくのかな。


 いろんな思い出のある旧ホームの取り壊しが、着々と進んでいました。


 折尾から、さらに鹿児島本線を上ります。旧線路の撤去はこれからの模様。


 戸畑で下車。ホームからもよく見える、若戸大橋へと歩きました。


 赤いつり橋の下を、ミズスマシのように軽やかに往復する船が、若戸渡船です。
 戸畑と若松を、トンネルと橋の2本が結ぶ今も、市民の足です。


 運賃は100円。充分安いように感じるけど、僕が中学生の頃(20年前)はナント20円でした。
 当時の時刻表に乗っている運賃の中でも、もっとも安いということで有名だったものです。


 エンジン音を轟かせ出航し、橋の下を航行すれば、わずか3分で若松着岸。あっという間の船旅でした。


 渡船場にはバス乗り場があり、市営バスがシームレスに接続しているのは立派。
 しかし僕は港町の風を感じたくて、岸壁沿いを歩いて駅へと向かいました。続く

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 福岡天神から、西鉄で下って5駅の街、井尻。普通電車しか止まらないのに、1日の乗降客は2万人を超え、西鉄では6位につけるほどの街です。
 僕自身、社会人駆け出しの10年前に博多区諸岡住まいだったこともあり、馴染みの街のひとつ。初の飲み歩きイベントを行うというので参戦してみたら、まったく違う井尻の顔が見えてきました。


 JR沿いの職場から、快速と普通を乗り継いでJR笹原(ささばる)駅へ。こちらも1日1万人近い利用者がある駅ですが、1時間に3本程度しか停車しないのは泣き所です。
 諸岡住まいの頃も、時刻表が手放せなかったことを思い出します。






 一方、歩いて10分の西鉄井尻駅は、昼間でも10分おきに電車があります。ラッシュ時には4分毎にやってくる時間もあり、下り電車が到着する度、駅前の踏切は人で埋まります。さすがは西鉄6位。


 午後7時、旅仲間と待ち合わせて、まずは1軒目へ。下り側駅舎から歩いて1分以内という好立地の、肉酒場・炙一へ突入です。


 「とことこウォークin井尻」のチケットは、6枚つづりで3千円。飲み歩きメニューは1枚と2枚を選べる店が多く、飲み重視なら6軒ハシゴすることも可能です。
 飲み屋に限らず、持ち帰りギョーザやアクセサリーに使える店もあるので、飲みきれない時はお買い物に使うのもいいかも。


 炙一のチケット1枚(500円)のメニューは、わざび枝豆+とり皮炙り+ドリンク1杯。安っ!
 看板メニューの炙りも、わさびがほのかに効いている枝豆も、ビールがぐいぐいすすむ味です。思わず生を1杯追加してしまいましたが、これも440円なんだから、良心的なお値段。


 そして2枚(1,000円)のメニューは、地鶏もも焼き+ゴマザバ+ドリンク1杯。数量限定メニューのゴマサバを出してくるとは、なんたる大盤振る舞い。
 大きなバチに焼酎を入れて、ヒシャクですくって飲むという「焼酎バチ割り」なんて面白いメニューもあり、通常営業でもまた来たい店でした。


 2軒目は、西鉄線沿いにあるカフェバー・LUCE del Soleへ。ジェラートがウリとのことで、ちょっと一休みの気分です。


 石垣島ジェラートのメニューは盛りだくさん。


 チケット1枚で、ジェラートのハーフ&ハーフに、コーヒー1杯を味わえます。


 店内も、こじゃれたカフェの雰囲気。酔っ払いが来ちゃ迷惑かもという気遣いは無用、酒メニューも充実してる店です。マスターも、飲み屋のノリに近いかも!?


 というわけで僕は、同じくチケット1枚のハウスワイン2杯コースで。一口サイズかなと思ったら、どんとでかいワイングラスで出てきてビックリです。これ2杯で500円分とは、恐れ入ります。


 ちなみに2枚メニューはこちら、「LUCEせんべろセット」。沖縄で知り、大好きなフレーズの一つとなった「せんべろ」に、井尻で会えるとは。
 当日のお楽しみとされていたメニューは、飲み物2杯(メガジョッキハイボールもOK)に、ワンプレートのおつまみでした。なるほど、千円でべろべろになれそうです。


 まだまだ続く井尻ウォーク。3軒目は、踏切を渡り商店街へと歩きます。幅4mもないようなヒューマンスケールの商店街を歩くこと数分、「美人通り熊本館・ポポタン」が見えてきました。
 美人通りとは、井尻商店街に最近付けられたニックネームなんだとか。


 パイプ椅子とテーブルが置かれ、セールの洋服も並んでいる、思うてたんと違う雰囲気の店内。アド街の井尻特集なんてあったら、気にスポ登録されてしまいそうです。
 イベントスペースがメインらしく、ステージ?ではバンドさんが練習中でした。


 そして通常営業のメニューがこちら。馬筋煮込み蕎麦400円、馬筋肉煮込み鍋300円、ビール250円…どんだけ安いんだよ!
 実は熊本館、NPOが運営する熊本地震の復興応援のお店。スタッフもボランティアで頑張っているからこそ、できる価格なんだそうです。


 チケット1枚メニューは、馬筋肉煮込み鍋+生ビール。味もGood、ボリュームたっぷりです。
 これで500円なんて信じられないですが、通常価格でも550円なので、とことこチケット利用者は少ないんだとか。


 おでん8点盛りも選べます。


 4軒目は、井尻駅上り駅舎前のオルタバー。狭い階段を上がった先には、シックなバーが待ってました。


 こちらはチケット2枚のメニューのみ。ドリンク+スモークおつまみorケーキに、お土産まで付いてきます。しかもドリンクは780円のものまで選べるんだから、やっぱり大盤振る舞いです。
 知多のロックを舐めながらのケーキも、乙なものでした。


 蒸留酒には、薫製もよく合います。


 というわけで、チケット3千円+ビール1杯440円でべろべろになった金曜日の夜は、4軒でお開き。西鉄電車に揺られ、久留米に帰り着く頃は午前様でした。
 馴染みの街だったのに、今回巡ったのは、どこも初めての店ばかり。改めて開拓してみたい、奥の深い井尻の街でした。

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