Chang! Blog
福岡のハングル検定準2級建築士、そして一児の父の[ちゃん]のブログです





 昨夜の興奮も冷めやらぬまま、ソウル・恵化の韓屋ゲストハウス「ユジンハウス」で迎えた、8月最後の日の朝。
 静かな住宅街を抜ける風は、熱気を冷ましてくれるようでした。


 ゲストハウスながら、朝ごはんが付いており、玄関前のテラスで食べられます。
 遅い日曜日の朝が始まった住宅街の真ん中での朝ごはんも、なかなか乙なものです。平日だと、周囲はもっと慌ただしいんだろうな。


 朝ごはんは、トーストと韓国風雑煮の「トックッ」という洋韓折衷メニュー。お茶は韓国茶でした。
 宿のおばさんと話していたら、これから景福宮方面に向かうのであれば、ソウル城壁を散策しながら行くのがオススメとのこと。ソウルには何度も来ていますが、山城の跡は訪ねたことがなく、オススメにそのまま従うことにしました。


 宿から坂道を登り、科学技術高校の裏手から城壁が始まります。世界遺産の水原や南漢山城と違い、多くは復元のようです。
 ただ、もともとの城壁が破壊された経緯をたどれば、ソウルの苦難の歴史を知ることにもなります。


 並木が並び、ベンチや公園も整備された城壁周辺は、散歩コースにもぴったり。ご近所の親子連れやご老人が、日曜の朝を楽しんでいました。
 山城だけにアップダウンは激しく、健脚づくりにも効果的かも。


 山手側を見れば、あまり韓国では見かけない斜面の戸建て住宅街が。ソウルでも、高級住宅街に位置づけられるエリアなのだそうです。


 山上の公園に出れば、ソウルの都心から郊外までを一望できました。いい散策コースです。
 とはいえ昼には仁川空港に向けて出発せねばならず、時間の余裕はあまりありません。道を下っていると、渡りに船とばかりに路線バスが現れ、ラクラク下山できました。


 バスのおかげで時間に余裕ができたので、仁寺洞北側の「北村韓屋マウル」で降りました。僕が留学中だった2002年頃から活性化事業が始まった北村ですが、今ではすっかり観光地です。
 韓屋を利用した『人気店』も誕生していて、ずらり並ぶ行列も。カフェや洋食屋など、お洒落な店も増えています。今の程度ならまだまだいい雰囲気というレベルですが、今後「観光地ズレ」していかないか心配でもあります。


 韓屋のゲストハウスも、ぐっと増えた感じ。今度はこの界隈に泊まるのもいいかも。


 お昼ごはんは、景福宮近くの「土俗村参鶏湯」へ。僕は知らなかったけど、結構な有名店なのだとか。


 普通の参鶏湯もありましたが、せっかくなので烏骨鶏の参鶏湯(22,000ウォン)を食べてみました。黒くて一瞬たじろいでしまいますが、スープはもはや「こってり」と表現できそうなほど濃厚でした。


 景福宮からソウル駅までは、地下鉄だと遠回りで乗り換えもあるので、タクシーでワープ。警察官の姿がやたら目に付くので何かと聞いてみれば、セウォル号特別法制定に向けたデモへの対策だとか。歴史に残る大事故で負った傷は、癒えぬままの韓国です。
 ソウル駅から空港までは、空港鉄道ご自慢の「直通列車」で空港までノンストップ。ソウル駅からは、わずか43分で空港です。やっぱり1泊2日じゃ短かかったな、もっと韓国にいたかったなとブツブツ言っていたところ…


 T-wayのカウンターに行ってみれば、何と佐賀便が欠航とのこと!LCCじゃ払い戻しまでの対応だよね、どうやって帰ろう、大損害だ…と絶望していたところ、なんとアシアナか大韓航空の福岡便に振り替えてくれるとか。
 佐賀便にしたのはT-wayの午後便が佐賀行きしかないからで、滞在時間が延びる上に追加負担もないのだから異議なし。同行者は福岡人なので、むしろ好都合です。


 時間が2時間ほどできたので、2駅隣の雲西へ。空港関係者が多く住まう街で、駅前のロッテマートでは「現地価格」でお土産を買うことができるので、時間がある時にはおすすめです。
 夕方とあって人は少なかったですが、街中にはオープンエア席のある飲み屋が並び、サウナやカラオケボックスもあって、仁川空港のトランジットの間に遊ぶにはうってつけの街です。


 飛行機は5時半発なので、出国手続き完了後のエリアのフードコートでちょっと(かなり?)早い晩御飯を。
 便の振替えで生まれた時間を、存分に生かしました。


 アシアナ機で福岡へ舞い戻ります。T-wayで来た身にとって、アシアナ機は席が広い!シートテレビがある!音楽サービスもある!と、ささいな点にいちいち感動。T-wayの激安運賃で乗っているのだから、お得感があります。


 T-wayにはない「機内食」も、振替え客だからと差別(?)せずに、ちゃんと出してくれました。ビールも「お願い」したところ持ってきてくれて、旅の最後の1杯を乾杯。
 悪乗りが過ぎるかなと思ったけど、やはり大手航空会社の「贅沢感」も捨てがたいなと思いました。


 玄海灘上空は雲の中だったけど、福岡が近づく頃には夕陽が機内に差し込んできました。
 夜7時過ぎ、無事に福岡空港着。滞在時間が伸びたこともあって、思いの他「旅らしい旅」になった弾丸旅行でした。

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 20代前半にはいろんなアーティストの曲を聞いていたのに、後半に入ると知らない人の曲になかなか興味を持てなくなり、30代になれば好きなアーティストの新曲すら追うのが苦しくなっていました。
 そんな鈍った感性にでも なお飛び込んできたのが、韓国の「憂鬱症のためのニューテラピー2人組バンド」Peppertonesでした。歴代のアルバムを聞きこみ、聞き惚れ、いつしか「ファン」を自認するほどに。

 そしてこの夏、8月14日にニューアルバム「HIGH-FIVE」をリリース。合わせて、全国クラブツアーが行われることになりました。
 ソロの公演をあまり行わない彼らだけに、貴重な機会。韓国まで飛んで、聞きに行きたい! ソウル公演は8月30日。多忙な時期で、土日に休むのが精いっぱいでしたが、1泊2日の弾丸ツアーを強行しました。


 時間のない中でのソウル行きだけに、飛行機を使わざるを得ません。
 夏休みシーズン終盤の福岡空港国際線ターミナルは、外国からの旅行客で混雑していました。


 もう3度目の利用になる、韓国のLCC・t-way航空の飛行機に乗り込みます。
 いつもは運賃が安く、駐車場も無料の佐賀空港を利用するのですが、土曜日に佐賀便はないため福岡経由にしました。


 お馴染みの野菜チップスをボリボリ食べながら、玄界灘をひとっ飛び。1時間で、仁川空港に到着です。
 入国審査場も混みあっていましたが、こういう時は「韓国人」専用窓口の隣の列に並ぶのがコツ。韓国人が早くはけた際には、順番を回してくれることがあるのです。数分は変わってきます。


 無事に韓国入国。銀行で両替してみれば、レートは100円=900ウォンにまで下がっていて、ちょっとショックでした。
 空港鉄道の駅に行くと、空港周辺を走る都市型リニアの駅も姿を現していました。もっとも、とっくに開通しているはずの時期なのに、延び延びになっているのが実態。次回の訪韓時にこそ乗れるものと、期待しています。


 空港鉄道の空港駅には、新型KTXの姿が! 3月に空港鉄道に乗り入れを始めたKTXですが、その姿を空港駅で見たのは初めてです。
 もっとも乗り入れは1日わずか9往復に過ぎず、便利とは言い難いのが実態です。増便が待たれます。


 一般列車に乗って1時間弱、弘大入口で下車。学生街なだけではなく、路上ライブやパフォーマンスも盛んなアートな街として知られます。
 道行く人も若い世代が多く、並木道もきれいで、歩いているだけで楽しい界隈です。


 お昼ごはんは軽くしか食べておらず、スタンディングライブへの参戦には体力も必要! というわけで、昼から焼肉にしてみました。
 焼き肉店とはいえ、さすがは弘大。店の作りはオシャレで、テラス席はオープンカフェのようです。午後4時前という中途半端な時間にも関わらず、若い人ばかりで、いい入りでした。


 「牛1頭」なる、いろんな部位の肉を混ぜたセットでお腹いっぱいに。ステーキ肉もおいしかったけど、たまねぎダレにつけて食べる薄い肉が思いのほか いけました。
 値段も、豪州産とはいえ1人あたり千円と、なかなかお値打ち。


 いよいよライブ会場の「Yes24ムーブホール」へ。ネットで予約した引換券には「5時からチケット引き換え開始、6時開演」と書いてありましたが、会場前には「チケット配布4時、入場開始4:50」とありました。出遅れた!
 行列整理のお兄さんに聞いてみれば、外国人ということで引換所まで同行してくれました。スタッフにも「外国の方です~!」と引き継いでもらえ、外国人の対応には慣れた雰囲気。日本から訪れても、安心して楽しめそうです。


 韓国のライブは、留学時代を通じても初めてのこと。荷物検査はなく、カメラやスマホの持ち込みも規制はされていないようです。大きな荷物は駅に預けて来ましたが、会場内にはロッカーがあるので旅行者も安心。
 ワンドリンクオーダーは必要なのかな?と思っていましたが、カウンターでは炭酸水を無料提供! 飲料メーカーとのタイアップですが、太っ腹です。残念ながらツアーグッズはありませんでしたが、歴代アルバムのサインCDはあり、11,000ウォンと市価より安かったです。


 ホールをぎっしり埋めた人、人、人…韓国でも冷夏で、もうすっかり秋と言われていますが、かなりの熱気でした。500mlの炭酸水に助けられたのは、言うまでもありません。
 男性バンドなので女性ファンばかりかなと思っていましたが、男女比は4:6といったところ。僕より上の世代の方もチラホラ見え、幅広い支持を受けていることが分かりました。


 午後6時、開演! ニューアルバムのリードトラック「SOLAR SYSTEM SUPER STARS」から、「グッドモーニング・サンドイッチマン」、さらに歴代アルバムのリードトラックも交え、前半はほとんどMCもなしで駆け抜けました。
 ビデオやスマホの撮影制限はないに等しい状態で、あちこちからカメラが向けられているのは、なんだか新鮮な眺め。Youtubeにも当日の映像が多くアップされています。


 POWERAMP!! かっこよかった~!


 「キャンパス・カップル」を共に歌う、オクサンタルピもゲストで登場!4人のハーモニー、生歌で聞くと一層心地よかったです。

 折しも8月30日はイ・ジャンウォンの誕生日ということで、アンコールではファンからのサプライズでバースデーケーキが登場。「ヨン様みたいな経験ができて、公演日を誕生日にした甲斐がありました」と笑わせてくれました。
 僕が彼らを知るきっかけとなった「New hippie Generetion」や、ちゃんと歌詞の一部が『2014年8月30日』になっていた「21世紀のある日」も聞けて、感動。

 韓国のライブの特徴?に、観客がかなりの部分を「合唱」してしまうことがあります。最初は「オレは本人たちの歌を聞きにきたのに!」と思っていましたが、いつの間にか合唱に加わっていました(笑)。
 熱気と絶叫に圧倒されつつも、その波に飲まれ心拍数の上がった2時間はあっと言う間に過ぎ、8時にはフィナーレ。はるばる参戦してよかった、また必ず来ると誓った、夏の終わりの2時間でした。


 とはいえ、30代半ばのおっちゃんには体力的に辛かった、2時間のスタンディング。弘大の通りを見降ろす飲み屋で、パジョンを肴に冷たい生で疲れを癒しつつ、余韻に浸りました。


 今日の泊りは、恵化の韓屋ゲストハウス。地下鉄とマウルバスを乗り継ぎ、宿にたどり着いたのは10時半過ぎでした。遅くなるとは言っていたものの、住宅街とあっては深夜の装いで、そっとチェックイン。
 すっかり秋の風が吹くソウルでは、エアコンよりも網戸の方が涼しい感じ。韓屋独特の中庭形式に感謝しつつ、秋の虫の音色を聞きながら、楽しい夜を振り返ったのでした。

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