【ケーススタディ5】自動改札のない有人駅(城戸南蔵院前駅)
そのまま福北ゆたか線の電車で直方へ、さらに乗り換えて城戸南蔵院前駅で下車しました。北九州まで遠回りしましたが、運賃は最短経路の360円。何も不正などではなく、正規のルールに則った大回り乗車です。福岡近郊区間とは範囲が異なるものの、これに準じた規則が適用されています。城戸南蔵院前は、日本一大きな釈迦涅槃像のある南蔵院の他、八十八箇所の霊場が待つ山の中の駅。駅前は土産屋が並ぶ観光地ですが、この駅も福岡都市圏ということでSUGOCAエリアです。
有人改札の横にICカード端末があり、駅員さんの確認を受けながらタッチ! まずは迷わず利用できるパターンです。
【ケーススタディ6】無人駅(筑前山手駅)
今回SUGOCAが導入された駅には、無人駅も多く含まれています。そこで以前から降りてみたかった、筑前山手駅で降りてみました。この駅は高架上にあり、地上からホームまでは100段近い階段を上り下りしなければなりません。無機質なコンクリート地そのもののペンシルビルがくっついており、そのままではあまりに冷たいからか、内側には地元の方々(と思う)による壁画が描かれています。一方で自販機荒らしにより自動券売機はなくなったとかで、物騒な一面もあるようです。
そんな無人駅にも、しっかり設置されたSUGOCA端末。ウチの職場にもこの駅を通勤で使う人がおり、毎日の利用者を、そしてお遍路さんやハイキング客を迎えていくことでしょう。
【ケーススタディ7】簡易改札が設置された駅(原町駅)
さらにゆたか線を下り、原町駅へ。福岡市外の郡部とはいえベッドタウンで、駅付近には飲食店も多数。単線なのは泣き所で、せめて吉塚から篠栗までくらい、複線化できないものかと思います。そんな原町駅の改札に設置されているのは、簡易型自動改札機。切符への入場記録と回収、ワイワイカードへの記録を行うためだけのもので、ICカード端末は改札の外に設置されています。ICカードを利用する場合には、自動改札機を素通りして、端末にタッチせねばなりません。
これ、なかなか妙な気分。切符を通さずに自動改札を通るなんて、(扉そのものがないのだけど)扉に足を叩かれるか、ブザーでも鳴るか、あるいは駅員さんに怒られないかという気分になります。またこの使い方に対する案内は一切なく、初めて出くわした人は戸惑いそう。「ICカードの方は通過して、あちらの端末にタッチして下さい」程度の案内は必要じゃないかしら。
吉塚駅では終焉間近の「はやぶさ」と出会い、笹原駅に戻って「SUGOCA初日スナップ」は終了。都会派ICカードの割には、ローカル風情満点のショートトリップになりました。
来週は地下鉄「はやかけん」がデビュー、秋にはnimocaが西鉄バス全線に拡大、そして来年の「nimoca/SUGOCA/はやかけん」の共通化へと、福岡のICカード網はますます広がっていきます。毎日を便利に、快適に。
公共交通復権への足取りを、これからも追っていきます。