Chang! Blog
福岡のハングル検定準2級建築士、そして一児の父の[ちゃん]のブログです




 去り行くものがあれば、生まれるものあり。今回の春ダイヤでは、九州内に3つの新駅が生まれました。特に今日行く予定はなかったけれど、同期から「ししぶ駅は大にぎわい」というメールが入ったのをきっかけに、「はやぶさ」を見送ったその足で、新駅に向かいました。

 博多駅ホームのラーメンをSUGOCA決済で食べ、上り普通に乗車。今日開業の新駅だけに、福工大を出た後「次はししぶです」という放送が流れると、車内は、
 「あ、今日からだったっけ」
 と、少しざわつきました。いかにも初日らしい光景です。

 ししぶ着。複線上に設けられた、2面2線のホームはごくシンプルな構成。
駅舎は橋上式になっていて、トイレまわりがしゃれた仕上がり。きっぷ売り場や待合室もガラス張りで、小ぶりながらも都会的な駅に仕上がっています。


 美明口と名付けられた東口へ。開業記念式典はこちらで行われたようで、後片付けの真っ最中でした。タクシープールや駐輪場があり、メインの出入り口はこちらのようですが、駅前は目下開発中といった様相。数年後、大化けしていそうです。


 一方の日吉口こと西口は、神社の築堤を一部切り崩し、既存の住宅街の中にできました。美明口の開発が進むまでは、こちらがメインとして機能しそうです。


 ししぶ駅の開設のきっかけの一つになったのが、平行する西鉄宮路岳線の部分廃止。その中でも最も近かった古賀ゴルフ場前駅は ししぶ駅から5分ほどの場所にあり、駅跡に足を運んでみました。
 …廃止から2年、何もない。駅舎はもちろん、線路も架線柱も消えうせ、バラストがわずかに電車の走った名残を留めるのみでした。

 2年待つことになりましたが、古賀市日吉にとっては待望の駅復活。今回のダイヤ改定では福北間普通電車の朝ラッシュ時輸送力9%アップという、地味ながらも日常の利用者にとっては嬉しい改善もなされています。SUGOCA導入と共に、一歩成長した福北都市圏輸送に期待です。

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 朝、目覚めれば10時半。昨日は疲れてた上に、ちょっと飲みすぎたもんなあ…
 今日はJRのダイヤ改定の日。最後の寝台特急はやぶさ下り列車は、もう福岡市内を抜けた時間だ。最後の姿を見届けに行こうかと思っていたけど、まあいいか。なくなるという現実は、あまり直視したくなかったし。

 そう思いながら、寝ぼけ眼でつけたパソコン。何を見るわけでもなくネットサーフィンしていたところ、下り富士・はやぶさは現在、2時間遅れで運行中との情報を手にした。まだ門司駅を出発した頃だ。

 僕の趣味が、鉄道であり続けた理由の一つだった列車の最期に、ありがとうを言いに行けってことか。

 社宅から歩いて10分、竹下~笹原間の線路端へ。街中にしては線路の見通しがいいだけで、特に名撮影地というわけでもないこの場所にも、10人くらいの人が待っていた。こんな場所だけに、バリバリの鉄ちゃんというよりは、コンパクトカメラを手にした親子連れや小学生の方が多く、ほのぼのとした印象だ。
 列車の時間までにも、自転車で乗りつけたご近所さんが集まってきた。みんなそれぞれ、思い入れがあって見届けに来た最期が、刻一刻と近付いてくる。

 季節外れの寒い天気だったが、ついに雪まで舞い始めた。去り行く列車を惜しむかのような、名残雪。
 遠く、竹下駅から汽笛が聞こえてくる。ピー、ピー、ピー…。何度も何度も鳴らされる、尋常ではない汽笛。線路ギリギリで撮影している人への警告かと思ったが、そんなマナーの悪い人は見た限り見当たらない。それは沿線で見送る人たちへの、別れの挨拶だった。
 なんだか、胸が熱くなってきた。立ち会うつもりのない別れだったけど、来てよかった。

 轟音を立てて通過する機関車、そして6両の短い客車。全盛期とは比べるべくもない、みすぼらしく情けない姿ではあったけど、40年以上走り続けた誇りだけは忘れずに、堂々と走り去っていった。

 どんな姿であっても、28年間、ずっと憧れであり夢の列車でした。本当にありがとう。


 旅のプランニングの構想段階。まず福岡を夜に出発して、朝には名古屋着。そこから乗り換えて…といったラフデッサンは、時刻表を見ずとも思い描ける。
 でも、その深く根付いた夜福岡発、朝には名古屋へ、昼前には東京に着くという感覚は、もう今夜から役に立たない。役に立たないけれど、思い浮かぶ。
 「心の中で永遠に走り続ける」
 というのは、たぶんそういうことなんだろう。

 今夜から、九州の夜に寝台特急は存在しない。知識としては持っているけれど、感覚として受け入れるには、まだまだ時間がかかりそうです。


※写真をよく見たら、機関士も助士も、手を振ってますね。最期の乗務員さん、素晴らしい仕事でした。ありがとう!



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