横浜のほほん

横浜のはずれで、のほほんと暮らす男の見聞、考察、感想をつれづれに記す

山手の西洋館2

2006-12-09 11:26:43 | あれこれ

エリスマン邸 (横浜市認定歴史的建造物)
1926年 絹糸貿易商エリスマン氏の私邸として山手127番に建設
設計:アントニン・レイモンド

234番館から道路を渡った元町公園の一角にエリスマン邸がある。
この建物を設計したアントニン・レイモンドは
旧帝国ホテルの建築の際にフランク・ロイド・ライトの助手として来日、
戦後再び来日し日本全国に数々の作品を残して「日本現代建築の父」と呼ばれる。


エリスマン邸は現存する作品の中で唯一の戦前の木造建築で、
白い板張りの壁に薄緑の窓枠とバルコニーが印象的だ。


ベーリック・ホール
1930年 イギリス貿易商B.R.ベーリック氏の邸宅
設計:J.H.モーガン

111番館と同じくJ.H.モーガンの設計で、
スパニッシュスタイル基調の建物は戦前の西洋舘として最も規模が大きい。


居間をはじめ、どの部屋も明るく開放的な感じがする。


ちょっと和の雰囲気もある食堂は
フランス風のクリスマスでワインが用意されている。


外交官の家 (国の重要文化財)
1910年 明治政府の外交官内田定槌邸として東京渋谷南平台に建てられた
1997年 ここ山手イタリア山庭園内に移築  
設計:J.M.ガーディナー 

両側に教会や女学校を見ながら歩き進むとイタリア山に二つの西洋館がある。
   

明治時代の日本人の家としては驚くような豪華なものだが、
長い海外での生活や外国人など来客の多かったことによるものだろうか。
邸内に当時の活躍ぶりや有名人との交友を偲ばせる資料も展示されている。


ステンドグラスで日の光を取り入れるのは当時の建築様式だろうか。
高台で港がよく見える部屋もある。

外交官の家から庭園の中を降りていくと、ブラフ18番館がある。


ブラフ18番館 (横浜市認定歴史的建造物)
大正末期に建てられた外国人住宅。
1991年までカトリック山手教会の司祭館として使われ
1993年にイタリア山庭園内に移築 
設計:不詳


リビングには横浜家具が復元展示されている。
横浜が開港され渡来してきた西洋人たちは母国から家具を持ってきた。
その家具を修理したり、それに合った新しい家具を製作するように依頼された
馬具職人や指物師たちが独自のデザイン・技術を発展させて、
丁寧に作り上げた洋家具が横浜家具だ。


石川町駅に近いイタリア山庭園は、春になったらまた訪れてみたい。