東京里山農業日誌

東京郊外で仕事のかたわら稲作畑作などをしていましたが、2012年4月に故郷の山口県に拠点を移して同活動をしています。

防鳥網で囲まれた、乳熟期のお米

2008年09月12日 | 稲:その他
 田んぼのお米が乳熟期です。爪でお米の粒を押すと、白い汁が出てきます。この汁が出ている間は成熟途上であることの証拠です。成熟が完了すると、白い汁が出ることはなくなり白い粒となります。さらにこの白い粒が透明(うるち米の場合は透明、もち米の場合は白)になり硬くなると成熟が終わりです。こうなると、稲刈りをすることができます。

           乳熟期のお米、米粒を爪でつぶすと白い汁が出る


 この乳熟期の一番の悩みは、スズメを代表とする害鳥が田んぼに来てお米を食害することです。乳熟期のお米を口ばしをかんで汁を出してすすります。すすられた米粒はもうお米にはなりません。垂れた汁は穂を白く汚します。そして黒いカビが生えます。
 スズメは器用にも羽をすぼめるように網目の中に入ってきます。さして、網の外に出るときも同様に羽をすぼめて飛び去っていきます。もっと網目の細かい網にすればよいのでしょうが、価格も高く網掛けにとても労力が必要です。困ったことです。スズメの餌としてお米を作っているようで、毎年今の時期はがっかりしています。

        防鳥網で囲まれたお米、スズメなどの小鳥には効果な
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ぐんぐん成長、砂糖モロコシ

2008年09月11日 | 野菜:果菜

 昨日から晴天です。それまでは、いつ雨が降ってもおかしくない日が続いていました。晴れていても風はさわやかで、秋を感じさせます。仕事に行く前に畑に行ってみると、野菜たちが元気に見えます。
 その中でも、ひときわ元気に見えるのが砂糖モロコシです。ソルゴーの仲間ですが、この種類は葉が長く大きいので一見トウモロコシのように見えます。6月下旬に種を蒔いたのにだいぶ大きく育っています。

            晴天の中、ひときわ元気に育っている砂糖モロコシ


 普通のモロコシ(ソルゴー)は、葉が細く茎も細いのですが、このモロコシはとても茎が太くなります。測っていませんが直径は今のことろ2cmはあろうかと思います。茎をかじることができる頃には3cm位には太くなるのではないでしょううか。

             がっしりと太い茎を、下の方から見上げる


 茎や葉をよく見ると、たくさんのアリが動きまわっています。そのアリの周辺を見ると小さなアブラムシがいます。アブラムシは茎や葉から汁を吸ってお尻から蜜を出します。その蜜をもうためにアリが集まるのでしょう。

          上から覗き込んだ茎、中心部は葉が渦巻く


 太く長い葉は所々波打っています。まるで青い空が海で、波打つ葉が昆布のようです。この種類の作物は光合成の効率が良く成長が早いとのこと。遅く種を蒔いたのにこんなに成長しました。
 晩秋に穂が出る頃に茎を切ってかじってみたいと思います。砂糖モロコシの名に恥じない甘みがあります。菓子がない昔の子供は、この硬い茎をかじっておやつ代わりにしました。食べるわけではなく汁を濾すようにして吸います。少々青臭いですが、じんわりした甘さが大好きです。
 
           海に浮かぶ昆布のように見える砂糖モロコシの葉

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葉色が綺麗な赤ジソ

2008年09月10日 | 野菜:葉菜

 目立たないですが、畑の隅で赤ジソが育っています。青ジソは天ぷらにするなど食べますが。この赤ジソはあまり食べないようです。その代わり、梅干つくりに欠かせない作物です。梅だけを使っても梅干になりますが、赤ジソを使わないとあの赤い色は出せません。
 初めて赤ジソを使って梅干を作ったとき、この赤ジソの葉からあのような鮮やかな赤色が出るとは思いませんでした。梅干の酸味に葉を漬けると、液がさーっと赤く染まるのでびっくりしました。昔から伝わる知恵に感心しました。

             だいぶ成長して花が咲きかかった赤ジソ


 葉を透かせて見ると赤い葉がとても綺麗です。調べてみると、この赤色はアントシアン系の色素で、酸で赤くなりアルカリで青くなる性質を持っているようです。と言うことは、赤ジソの植物体内部がやや酸性のため赤く見えるのでしょうか。青ジソにはアントシアン系の色素が全くないので緑なのでしょうか。赤い色は植物にとって何かの役に立っているでしょうか。不思議です。

           葉を透かせると、やや茶色が混じったような赤い色

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ヤーコンの栽培

2008年09月09日 | 野菜:芋類

 3年前に知り合いからヤーコンの球根をいただきました。それ以来、毎年ヤーコンを栽培しています。葉はタバコのような大きな葉をしています。とても丈夫で害虫に食害される様子はありません。食用にするのは球根で、大きさは小さめのサツマイモで、姿や色はダリアの球根のようです。越冬する球根だけはゴルフボール位の大きさで丸い形をしています。

              タバコの葉に少し似ているヤーコンの葉


 この作物は好きな人と嫌いな人に分かれるようです。わずかに甘い味がして食感は梨のようにさくさくします。サラダによいそうです。球根を直接かじって食べてみましたが、私の好みではありません。

      雑草に強く害虫も少なく、とても丈夫で作りやすいヤーコン

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大きく成長した里芋

2008年09月08日 | 野菜:芋類
 野菜などは手入れの行き届いた畑で作っていますが、里芋だけは水気が多い斜面で野放しで作っています。作っていると言うよりも、葉が茂るにまかせています。とても日当たりが良く適度な水分がある場所のため旺盛に育っています。そして、雑草に負けないで元気に育っているため手入れは必要ありません。晩秋には収穫が期待できそうです。

            野放しでも大きく葉を茂らせ育っている里芋


 特に肥料はやってはしません。草刈りしたあとの枯草を根元に敷き詰めているため、それが腐って適度な肥料になっているのではないかと思います。それに南向きのため日差しが良いこと、そして湿った土が里芋にとても良いのではないかと思います。

              大きくてつやのある葉、葉脈が透けて見える


 里芋は子供の頃によく食べました。冬の食べ物ですが、晩秋に株ごと掘り出して小芋と孫芋を分けます。そして、樽に水といっしょに入れて木の道具で交互に強く反転往復させているとしだいに茶色の皮がむけて白くなります。煮物などの食材として使いますが、味がしみ込みほくほくした触感は最高です。

           空に向かってそびえる里芋の葉と茎
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ニンジン、最後の間引き

2008年09月07日 | 野菜:根菜

 7月26日に種を蒔いたニンジンの最後の間引きをしました。このところの長雨で成長が心配ですが、順調にいけば11月にはまるまるしたニンジンが収穫できる見込みです。

        ニンジン同士の間隔が5cm位になるように最後の間引き


 ニンジンはこれまで苦手な作物でした。種を蒔いたあとに乾燥することがあって、発芽に失敗することが多かったからです。また、乾燥をさけるために筵をかぶせていたら、徒長しすぎて失敗することもありました。
 今回、寒冷紗を使用したたためか、比較的うまくいきいっせいに発芽しました。しかし、モグラが穴をを空けたところだけは最後まで発芽しませんでした。

               間引きを済ませたニンジンの畝


 ニンジンを間引いているとニンジン独特の臭いが漂います。山椒の葉の臭いに似ています。同じ臭いに惹かれるのか、山椒もニンジンもアゲハチョウの幼虫が葉を食外します(綺麗なチョウチョですが)。

               ニンジン目線で撮影したニンジンの林


 子供の頃、ニンジンは嫌いな食べ物でした。苦味のある味が特に嫌いでした。しかし、品種改良されて苦味のあるニンジンは市場から消えたようです。ちょっと寂しいですが、色や見栄えが良く美味しいものへの市場の要求の結果なのでしょう。

         下から見上げたニンジンの葉、しっかり立っています

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ほうれん草,小松菜の種まき

2008年09月06日 | 野菜:葉菜

 天気が良かったため、代表的な秋野菜であるほうれん草と小松菜の種まきをしました。ほうれん草は、苦味の元であるしゅう酸が少ないと言われる品種「サラダほうれん草」です。小松菜は一般的な品種にしてみました。
 これからの季節は野菜を作りやすいため、農作業がとても楽しみです。しかし、秋は春と異なって種まきの期間が狭いため、適期に種を蒔かないとすぐに気温が下がって野菜の生育が止まってしまいます。

               種を蒔いた小松菜とほうれん草の種袋


 ほうれん草も小松菜もすじ蒔きにしました。最初、5cm間隔に種を蒔くすじを引いて、その窪みに沿って種を蒔いていきます。蒔き方は、ひねり蒔きです。親指と人差し指でひねるようにして種を蒔いていきます。

   ほうれん草の種をひねり蒔き        蒔いたあと土をかける
 

 ほうれん草は棘のない丸い種でしたので、用意に種まきできました。しかし、小松菜はとても小さいため種まきは易しくありません。注意深く、どか蒔きにならないように種まきしました。発芽後に間引きが欠かせません。

    注意深く小松菜を種まき          丁寧に土をかぶせる
 

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ヒエ(雑穀)の出穂始まる

2008年09月05日 | 麦,穀類,雑穀

 今年も雑穀のヒエが出穂しました。この雑穀は、20年位前に山梨県の西原の古老からいただいた種を2,3年おきに更新しているものです。

          大きく出穂したヒエの穂、3週間ほどで成熟


 ヒエは脱穀後の精白方法がお米に比べて特殊です。大きく二種類の精白方法があります。
 昔から行われているのは、石臼でそのまま挽いて殻を吹いて取り除く方法です。しかし、この方法は簡単ですが、粒が割れることと歩留まりが悪いことです。しかし白い粒が得られます。
 もう一つの方法は、ヒエをいったん蒸してから石臼で挽く方法です。蒸すことによって殻が事前にはがれるため歩留まりは良いのですが、蒸す手間がかかることと粒の色が悪いことが欠点です。

                いっせいに出たヒエの


 ヒエは小鳥が大好きです。油断しているとスズメなどに全部食べられてしまいます。またヒエは暖かい地域では栽培が比較的難しい雑穀です。特に芯に入り込むメイガと呼ばれる類の害虫にとても弱い作物です。

                              空に向かって押し出すように穂が出る


 昔はいろんな品種があったそうです。私が作り続けているのは山梨の山間地で「小僧ヒエ」と呼んでいた品種です。味は今ひとつですが背が低く収量も多い品種です。

      根の方から上を見上げたヒエの株、たくさんのアリが這い回る 

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雨中のキャベツ植え付け

2008年09月04日 | 野菜:葉菜

 このところの長雨でなかなか農作業に入れません。苗作りしているキャベツは、植え付けがなかなかできないためビニールポット内で育ちすぎたのか葉の色が薄くなってきました。
 ここ3日ほど天候が悪くなく今日の午前中も薄日が見えたので、キャベツの植え付けをすることにしました。残念ながら午後から大雨になって作業を中断しましたが、夕方に雨が止んだので再び作業を続行して植え付けを済ませました。

           耕運機にロータリーを取り付けて畑を耕耘


 耕運機でキャベツを植えつける畝を作ると、その畝の中心部に堆肥をいれました。堆肥は、牛糞を元に作られた厩肥です。ミミズが大量に湧いていましたが、ところかまわず一輪車に放り込んでキャベツ畝まで運びました。
 堆肥を入れ終わると、レーキを使って畝全体が鞍型になるように脇の土を盛ります。そして、高低差がなくなるように丁寧にレーキで均します。

    堆肥をキャベツ畝に入れる      レーキで鞍型になるよう土盛り
 

 畝を作り終わると、黒マルチ(黒いビニールシート)を畝全体を覆います。これは、雑草を抑えるためと、晩秋以降に畝を暖めるためです。暑い夏は暑くなりすぎて苗が焼けるため使用に注意が必要です。黒マルチを張り終わると、裾を土を軽く盛って押さえます。

     黒マルチで畝で覆う          覆い終わり裾を整えた黒マルチ
 

 ここまでは順調でしたが、黒マルチを貼る頃に空が怪しくなってきました。そのうち、大粒の雨が降ってきました。「今日はここまでか」と黒マルチ貼りで作業を中断しました。家に帰ってもすることがないので3時間ほど、洗濯したり,昼食をとったり,昼寝をしました。
 15時頃に目が覚めると雨が止んでいました。これ幸いと、キャベツの植え付けを再開しました。ビニールポットで育ったキャベツ苗を畑まで運んでから、いよいよ植え付けの開始です。肥料焼けしないように堆肥をうないこんだ中心部を避けるように苗を植えました。
 
    堆肥を入れた中心部を避け、約30cm間隔で植え付け


 苗は余分に畑に運び、良い苗だけを選んで植えつけました。苗の中には虫がいて葉を食べられたものがあったり,育ちが悪いものがありました。そのような苗は除いて植えつけました。

   植え穴を開けて植え付け           苗を畝全体に移植
 

 苗を植え終わると、苗を植えた根元の植え穴に刈れ草を敷きました。いつもならば土を軽く盛るのですが、大雨のせいで周りの土は粘土のようになって使えません。土の代わりに先日草刈りして適度に細かくなった枯れ草を使いました。

          土の代わりに、適度に細い枯れ草を苗の根元に敷く


 キャベツ苗の植え付けが終了すると、害虫から守るために寒冷紗で畝全体を覆いました。この寒冷紗は稲の苗を育てるときに育苗箱を害鳥から守るために使ったものです。もう、5,6年も使いまわしています。
 畝をまたぐようにU字型のポールを何本か挿した後に寒冷紗で覆います。そして、両脇を土で盛って完全に寒冷紗でキャベツ畝を覆います。これで、害虫は一匹も入ることができません。

   寒冷紗の両脇を土で押さえる      寒冷紗で密閉されたキャベツ畝
 

 これでキャベツの植え付けは完了です。よほどのことがない限り、12月の収穫まではこのまま見守りです。堆肥をたっぷり入れたので、追肥の心配はないと思います。ただし、苗の根元に敷いた枯れ草の間に害虫が潜んでいたらと思うと心配です。時々苗の様子を観察する必要があります。
 キャベツの植え付けが終わった頃、また雲行きが怪しくなってきました。そのうち、カミナリが光り雷鳴が轟くようになり豪雨になりました。農業はほんとうに天候に左右されます。今日は、空を見上げながら足早に作業した一日でした。

             寒冷紗の内部に透けて見えるキャベツの苗

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花が咲いた小豆

2008年09月03日 | 野菜:豆類ほか
 今小豆の花が咲いています。大豆は白くてとても目立たない花ですが、小豆はそれよりやや大きく薄い黄色の花をしています。その豆類独特の形は変わりません。とても可憐な雰囲気を持っています。いっせいに咲かないので、また葉に埋もれるように咲いているので、よく見ないと咲いていることに気がつきません。

                薄黄色の小豆の花


 小豆はそれほど成長が早くない作物です。このため、除草しないでいるとあっと言う間に雑草に追い越されてしまいます。クワで小豆の株間を除草しましたが、このところの雨で雑草が勢いを盛り返してきました。機会をみてまた除草しなければなりません。

             雑草に囲まれながら成長する小豆

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耕運機始動装置の修理

2008年09月01日 | 農機具,工具

 昼に夜勤業務から帰って、一眠りしてから夕方近く畑に行きました。そろそろ秋冬野菜の準備をしなければならないのですが、このところの天候不順で作業に入れず困っています。
 今日は最初に、調子が悪かった耕運機の始動装置の修理をしました。始動ロープを手で引っ張ったあと手を離しても元のように戻らない故障です。耕耘機ではよくある故障の一つです。

              元に戻らず、だらりと垂れた耕運機の始動ロープ


 耕運機を長年使用していると、始動装置が錆びたり,水や泥が入ったりしてだんだん始動ロープの動きが悪くなります。この耕運機も代かき作業の頃から始動ロープがスムーズに動かなくなりました。始動装置を耕運機が取り外して修理することにしました。

       始動装置のネジを外す         取り外した始動装置
 

 始動装置をはずして中を見るとたくさんの泥で汚れていました。泥を取り除いた後、装置の中心部分に潤滑油CRC556を吹きかけました。そして、始動ローブを2,3度引っ張ったり離したりしているとスムーズに回転するようになりました。

           始動装置の中心部に潤滑油CRC556を吹きかける


 次にエンジンを回すための爪がちゃんと出ることを確認しました。そして、元のように始動装置を耕運機に取り付けました。ためしに始動ローブを引っ張るとエンジンが回ります。そして、手を離すと始動ロープはスムーズに元のように戻ります。これで修理は終わりです。 短時間で修理が終わったので、畑の草刈りや畑に掛けた防鳥網をはずしました。

            修理した始動装置を耕運機に取り付け


 元小麦畑の防鳥網をはずしましたが、背丈以上に育った雑草や蔓が絡みついてはずすどころではありません。雑草を刈ったりポールを抜いたりしていて、とても疲れたので途中で作業をやめました。明日以降、時間が空いたら再挑戦しようと思います。網をはずさないと、晩秋に麦の種を蒔くことができません。

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