東京里山農業日誌

東京郊外で仕事のかたわら稲作畑作などをしていましたが、2012年4月に故郷の山口県に拠点を移して同活動をしています。

雑穀であるヒエ(稗)とシコクビエの穂を収穫

2014年10月22日 | 麦,穀類,雑穀

 30年近く種を絶やさないように作り続けている、雑穀のヒエ(稗)を収穫しました。田んぼに普通に生えている雑草のヒエを連想しますが、栽培しているヒエは全くの別物です。古来日本で作り続けてきた栽培植物です。寒さにとても強い特徴があり、江戸時代以前に飢餓食として作られてきました。脱穀や加工が難しく、食味もボロボロとしているためあまり美味しいものではありません。しかし、日本人が飢餓を生き抜くため欠かせなかった食物です。
 田布施町などで、江戸時代に飢饉がよく発生しました。これはお金になる米ばかりを作ったための人災なのです。わずかでもヒエさえ作っていれば避けられた悲劇なのです。

           美味しくはないものの、寒さやウンカなどの害虫に強いヒエ


 ヒエと同じ飢餓食であるシコクビエも収穫しました。この雑穀もポロポロして美味しいとは言えません。この雑穀の特徴は米のように一度に収穫時期を迎えるのではなく、1ヶ月以上にわたって穂が出続けます。つまり。9月頃から霜が降りる11月まで、延々と穂が出続けます。収穫は面倒ですが、長い期間安定して収穫できます。
 なお、これらの雑穀は収穫がだらだらしているため、米のような機械化ができません。このため、今や日本人に忘れ去られてしまった穀物です。元々は東京八王子で栽培していましたが、今はヒエもシコクビエも山口県の我家で栽培していますが、トウモロコシに多いアワノメイガに少し弱いようです。

       食味はまずいものの、荒地や寒い場所でも安定して収穫できるシコクビエ


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3 コメント

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宜しくお願いいたします (二見幸夫)
2022-04-03 22:34:33
ありがとうございます。
お手数をお掛けしますが、お願いいたします。
秋になりましたら、改めて連絡をさせていただきます。
「NPO農ある暮らしを広める会」の取り組みの一つとして、作り手のなくなった畑を再生して野菜の自給菜園として活かし、みんなで畑を繫いで行く活動をしております。5年目に入った今年、野菜の他に穀物を作る事になりました。メンバーにシコクビエを食している者が何人か居りまして、シコクビエの栽培に本格的に取り組んでいこうという事になりました。お陰様で種の目処がつきました。ありがとうございます。
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コメントありがとうございます。 (東京里山農業日誌)
2022-04-03 00:46:35
今は種継ぎとして微量しか作っておらず、差し上げる量を保存していません。そのため、秋まで待っていただけないでしょうか。差し上げられるように、今年は収量を増やすよう栽培しようと思います。そのため、秋にもう一度連絡いただけいでしょうか。
返信する
シコクビエについてk (二見幸夫)
2022-04-02 15:03:04
はじめまして
神奈川県の海辺の町、二宮町に暮らしております者です。
ネット検索で、シコクビエを栽培されている事を知りました。わたしの町でも栽培を始めようと思っております。種を求めて幾つもの種苗店を探しましたが扱っている処はありませんでした。
そこで、ぶしつけなお伺いで申し訳ないのですが、
種をお分けしていただく事はできますでしょうか。
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