東京里山農業日誌

東京郊外で仕事のかたわら稲作畑作などをしていましたが、2012年4月に故郷の山口県に拠点を移して同活動をしています。

最後に自作した真空管装置(コンデンサヘッドホン用アンプ)

2013年09月04日 | 古ラジオ修理工房

 コンデンサヘッドホンの入った箱と一緒に、真空管アンプが入っている箱も見つけました。私が自作したアンプで、真空管を使った最後のものです。真空管を使って並4,高1,そしてスーパーなどのラジオを作りました。しかし、真空管を使ったものはこのコンデンサヘッドホン用アンプが最後でした。
 +-それぞれ200Vを直接ドライブするアンプです。このため、出力トランスを使っていません。使っているトランスは電源用だけです。使っている真空管は確か、オーディオ用のMT管だったように思います。なお、段ボールに入れる時に邪魔にならないようにスイッチやボリューム類を外していました。

                              6本のMT管、オーディオ用の双三極管を使用


 私が学生時代はオーディオブームでした。私はジャズを演奏していた関係で、100枚近くのLPを購入したり、それを聞くためのオーディオ装置をアルバイトで貯めたお金で購入しました。私が大学時代、山口県に一度も帰省しないで一ヶ月近くアルバイトして貯めたお金で真空管アンプキットを購入したことがありました。自分で作ったものもあり、この真空管アンプもその一つです。購入すると高価なため、雑誌か何かに掲載されていた回路を参考にして制作しました。制作日付を見ると、私が入社した次の年です。あのころは寮に住んでいましたので、休日に寮でこつこつ制作したのでしょう。

 外していたスイッチやボリュームなど     1文字1文字を丁寧に入れたソケット部
 

 当時は真空管の他に、トランジスタやICを使って装置も作りました。これら半導体を使った回路は、基本的にプリント基板でつくります。私が学生の頃は、基板にアートワークやペンキを描いて作っていました。しかし、今はパソコンのCADソフトを使って作ります。一方、真空管は基本的に下の写真のように立体配線します。

     コンデンサヘッドホン用真空管アンプの配線部(制作日付:1976.4.23)


 この真空管アンプはコンデンサヘッドホンを+-200Vで直接ドライブしますが、電流がほとんどないので感電するようなことはありません。今から約40年前、最高のヘッドホンだったように思います。高音部がとてもシャープに出て、シンバルなどの高域を発生する音がとても良く出ていました。今でも通用するヘッドホンだと思います。今あまり音楽を聴くことがありませんが、いつかこの真空管アンプを使ってこのヘッドホンを聞こうと思っています。
 ところで、このコンデンサヘッドホン、Staxでまだ製造しているようです。その価格を調べて驚きました。今では、なんと21万円です。学生時代はなんとか買えたヘッドホン、その超高価な値段に驚きました。40年経った今でも購入する人がいるのですね。

           Stax製のコンデンサヘッドホン、今でもファンがいるようです


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