東京里山農業日誌

東京郊外で仕事のかたわら稲作畑作などをしていましたが、2012年4月に故郷の山口県に拠点を移して同活動をしています。

古い松下製トランジスタラジオ T-40の修理(7)

2012年01月23日 | 古ラジオ修理工房

 修理中の松下製トランジスタラジオ T-40、傷んだセラミックコンデンサを外したので、今回はその外したコンデンサの場所に正常なセラミックコンデンサを取り付けることにしました。取り外したコンデンサはその値が判読不能でしたので、大きさなどで大体の検討をつけました。ストックしているセラミックコンデンサの中から選びました。

          ストック中のセラミックコンデンサの中から選び出す


 最初、0.04μFのセラミックコンデンサを取り付けました。取り付け穴は無水アルコールで綺麗にしましたが、一部の銅箔が剥がれてしましました。このため、剥がれた銅箔を覆うようにコンデンサの線を長めにしてを半田付けしました。

     取り付け穴にはめたコンデンサ       コンデンサを半田付け
 

 この時代の回路基板には、このラジオのようにエポキシ製ではなくベーク板がよく使われています。ベーク板は銅箔が剥がれやすいのが特徴です。私は学生時代この剥がれやすい特徴を知っていたので、エポキシ製の基板を多用しました。しかし、ラジオのような大量生産品はコストを考えて高価なエポキシ製ではなく安いベーク板を使わざるを得なかったのです。

        取り外した個所に取り付けた、正常なセラミックコンデンサ


 取り外したもう一つのセラミックコンデンサは、回路のとても細かい個所にありました。このため、取り付けがとても困難でした。やはり、無水アルコールで綺麗に磨いている時に擦りすぎたのか、一部の銅箔がはがれてしまいました。また、すぐ近くに中和用でしょうか、小さなコンデンサがあったので、そのコンデンサを壊さないように取り付けなければなりませんでした。

 中和用?コンデンサ近くの取り付け穴       無事コンデンサを取り付け
 

 コンデンサの端子を取り付け穴に入れた後に基板を裏返しにします。この時に困るのは、せっかく取り付けたコンデンサが穴から抜けて落ちてしまうことです。その対策として、コンデンサを取り付け穴に入れた時にセロテープを使って、裏返ししても落下しないようにしました。半田付けしが終わると、もうコンデンサは外れません。セロテープを外します。

       裏返ししても落下しないように、セロテープでコンデンサを一時固定


 外した電線を元のようにつないで電源をつないでみましたが、故障の症状は全く変わりませんでした。セラミックコンデンサ以外の不良が潜んでいるようです。今後ものんびりと、周波数変換部回りを調査して直そうと思います。今後はテスターなどて素子周りの電圧配分を調べようと思います。

               セラミックコンデンサを取り付け作業中の机上

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