三峡の奥の方にちょっと不思議な風景があると聞いて出かけて行きました。
三峡の町から7号線を山奥に入り、三峡渓沿いに進んでいきます。湊合橋を渡り、北114号線に入って少し行くと、ほらほらほらほら見えてきました。川のほうを覗いてみると、大きな岩が連なっていて、そこに字が書いてあります。『十八洞天』という文字です。
この岩のところに直接行くには、向かい側の道路から小道があるようなので、そちらに移ってみました。小さな階段がありそこを下ると、岩場に着きました。
なんとこの岩には大きな穴がぽこぽこと空いています。雨水が穴に溜まっていて水たまりみたいになっていますね。『十八洞天』という名前もたくさん穴が空いていることからつけられたのでしょう。
岩の上部だけではなく、壁面にも穴が空いていました。対岸の岩壁にはこんなに大きな穴が・・・・。そしてこの穴には神様が住んでいると言われているのだそうです。
こちらの岩壁にも穴がたくさん!よく見ると細長い形の穴がありますね。これは観音様の姿に似ていることから神の岩と見なされ、実際こうやって皆さんちゃんとお参りもしています。
こっちはこんな面白い形の岩。ぞうさんに似ているから象岩と呼ばれているんだそうです。
ところで、ここで面白いことがありました。私達が『十八洞天』に着くと、何か不思議な行事が行われていました。
派手な黒い衣装に黒い帽子をかぶったおじさんがいます。手には扇を持っていますね。おまじないか何かでしょうか。
おっと黒い衣装のおじさんが徳利の中のお酒を飲んで、それをプーーーーーッとおばさんに吹き付けました。わあお!ありがたいのか、汚いのか?????
更にこの方は黒い衣装のおじさんに扇でパタパタしてもらっちゃってます。いったいこれは??何かの儀式でしょうか????
実はこの黒い衣装のおじさんは済公さんという神様の真似をしているんです。済公さんとは元々神様だったのですが、下界に降りて羅漢というハイランクのお坊さま、になったそうです。降龍羅漢でもあり、酒を飲み肉も食べる一風変わった羅漢だそうです。
台湾に廟も多くて、イタコみたいに人に憑いて、質問に答えたり、解決策を授けたりするそうです。お酒を吹き付けるのは厄除けの儀式だそうです。
し、しかし、この済公さん役のおじさん、かなりお酒を飲んで酔っぱらってらっしゃったみたいだけど、大丈夫かしらん???
『十八洞天』への行き方:
台北客運バス、三峡ー熊空路線(807)で「十八洞天 」駅下車
それにしても、肉も酒もOKってなんて素敵なお坊さんなんでしょうか。
でも、このボコボコの穴だらけ、
神様が住んでるていう発想がわかる気がするわ。
この穴ぼこだらけの岩もそうなんですが、この済公さんがやってる儀式そのものがとっても不思議でした。
御利益があるらしいんですが、口からお酒を吹きかけられるのは、ちょっと・・・・という気もしました。
テレビの番組で、
ブログに載せている写真を使ってもいいでしょうか?