桃園縣大溪も歴史のある町。ぶらぶら歩いてみるのには格好の町です。今回は大溪で有名な和平老街へ行ってみました。
和平街に一歩踏み入れると、その町並みを作っている建物の美しさに目を奪われます。バロック風の建築がお洒落ですね。
特に屋根の部分は建物ごとに工夫された彫刻がなされていて、その一つ一つが芸術作品のよう。ヨーロッパ風の彫刻、アーチ型に組んだレンガ、両脇に並んだ円柱、細かく見ていけばその優雅さがわかります。
さて、大溪と言えば、「豆干(ドウガン)」。豆干は豆腐を煮込んで味をつけたもの。木綿豆腐を更に硬くしたものといったらいいでしょうか。創業80年という豆干の老舗、『黄大目』はお土産を買うお客さんでごった返していました。
店内にはいろんな種類の豆干が所狭しと並んでいます。色も黒っぽいのやら茶色っぽいもの、白っぽいものなど様々。形も四角だけではなく、細長いのやら丸っこいのやらバリエーションが豊富です。
店先では豆干を煮込んで即売もしていました。鍋の中でぐつぐつ音を立てる豆干はおでんみたいでおいしそう!
ほしいものをお店の人に言うと、大きなカッターの機械に入れて食べ安いようにカットしてくれます。そしてタレをかけて香菜をパラパラッとふりかけてくれます。店の前や店の奥にテーブルと椅子があるので、そこで熱々の豆干が食べられますよ。
老街の突き当たりには小さなカフェがありました。この建物も古めかしくて、なかなか味があります。
このカフェ、実は崖っぷちに建っていて、その下は大漢溪という川があるんです。店内もこの川に面して出窓があり、お客さんは川を眺めながらコーヒーが飲めるってわけです。うーん、スリルがありそうです。
また、大溪はコマの町でもあります。食べ物や飲み物のお店に混じっておもちゃ屋さんもあり、沢山の玩具を売っていますが、その中でもひときわコマの数が多いです。コマの専門店もあって、店内にはこーんな大きなコマも展示していました。
ほーら、公園では大人も子どももコマ回しに熱中!
老街を離れ、町中を散策すればこんな屋根付きの井戸が!この井戸、戦前に作られたそうですが、今でも水がかれることなく、地元の人に利用されているとのこと。
川沿いには大溪橋があります。ちょっと行ってみましょう。
なんとも立派なバロック式の門!ここをくぐって橋を渡ります。
かなり重厚な造りです。そして美しい。
橋の欄干のデザインもすてきですね。
観光客が老街散策のつづきでこの橋にやってきてお散歩します。
遊歩道の階段を上って橋の写真を撮りました。上から見ると、橋のダイナミックさがよくわかりますね。
和平老街の端っこにある喫茶店からは川(大漢渓)が見渡せます。
川沿いの喫茶店でブレイクタイムを取りました。
新店から桃園行き直通のバス9009番ができたので、これに乗ってまた大渓老街へ行きました。
あああ、この女兒牆を見ると、大渓老街へ来たんだなあ~と思います。
わくわくするようなものもたくさん売っています~。
これは和平街老街から別の道へ続く抜け道。荷物を運ぶ労働者たちが近道をするために作った抜け道なんだとか。
「月眉通路」という名の抜け道なんですね。年季が入っています。上の飾りは獅子なのでしょうか。
月眉通路を抜けて振り返るとこんな感じ。道は石畳です。
再びメインの和平街に戻って女兒牆を眺めます。女兒牆にもいろいろなデザインがあって、見飽きません。
ローマ字で屋号を書いてあるところもあります。こちらは西洋色の濃い建物。
飾り屋根の彫刻も気合が入っています。
レンガとコンクリートの縞々模様の柱が印象的な建物。女兒牆も凝っています。ここはどういうお店なんでしょうか。
「下町四十番地」とありますが、アート作品販売所でした。
レンガ造りのアーケードが続く和平老街。
手作りの飴を売るお店。ご夫婦で飴作りの真っ最中。
和平路から左側へ折れて、仁愛路へ。普済路と交わる場所に、素敵な教会があります。
教会の向かい側は中正公園になっていて、入り口付近には蒋介石さんの銅像があります。
ここはその昔、神社があった場所。ほら、今も灯篭が残っていて、参道もはっきりわかるでしょう。
日本統治時代に、桃園には三つの神社があったそうですが、そのうちの一つがここの神社だったそうです。
中山路に入ると、ここも古い建物が並ぶ街並みになっています。一軒のカフェに入って一休み。猫カフェでした。
広いお店ではありませんが、なかなかいい雰囲気!
アップルパイのアイスクリーム添えがとってもおいしかったです!!
このカフェの裏庭には、ポンプ式の井戸がありました。
さて、休息を終えたらまた町巡り。中山路の建物もいい味出ています。
中山路は日本統治時代は、高級住宅地だったそうです。
さすがは高級住宅地!素敵な門構えです。
なんだかタイムスリップしたような気持になります。
今も住み続けられているんですねえ。
ここにもありました、ローマ字表記。
各お宅の屋根に個性が感じられます。
こちらの女兒牆はドーム型。
街並みを見ているだけで楽しくなります。
こちらは中山路沿いのお宅の中でも有名な「建成商行」の建物。
木造の玄関の扉も昔のままにして使っている様子。
レンガ造りのドーム型回廊が、当時の流行り。
大渓のバスステーションもバロック式の建物になっています。
普済路沿いには武徳殿の建物があります。
再び和平路に戻り、北側の路地に入って行くと・・・・・
井戸の跡を発見!
更にその奥に入って行くと・・・あるお宅の前に、写真がたくさん貼ってありました。
実はここ、台湾の歌手鳳飛飛の実家。残念ながら鳳飛飛は数年前に亡くなってしまいましたが、今でも彼女の歌はカラオケなどで大勢の人に歌われています。
鳳飛飛が幼かったころの生活についての説明書き。
実は私もカラオケで鳳飛飛の歌をよく歌うんです。だからここに来てみたかったんです~。彼女をしのんで訪れるお客さんも少なくありません。
鳳飛飛のおうちの近くに「洗濯する女性」という説明書きが・・・・
階段があってそこを下りていくと、地下水が流れ込んでいて、洗い場になっていました。昔はここにみなさん集まってきて、お洗濯をしていたんでしょうね。
今ではここで洗濯する人はいなくなりましたが、洗い場は健在です。
台北だけでは物足りないなら、歩いているだけで楽しくなっちゃう大溪へ是非足を伸ばしてみてください。