山と溪を旅して

丹沢の溪でヤマメと遊び、風と戯れて心を解き放つ。林間の溪で料理を造り、お酒に酔いしれてまったり眠る。それが至福の時間。

絶景の鷹見岩へ

2014-08-19 23:30:27 | 山歩き.散歩
夏恒例の黒部行きは無情にも雨で流れた。
天気が荒れたら山や渓の遊びは憂鬱なだけて楽しくもない。

仕方なく一日だけ、貴重な晴れ間を縫って山を歩いた。
喧噪から逃れたいから山では成るべく人には会いたくない。

鷹見岩、金峰山へのメインル-トから外れたこの山は一人になれる数少ない取って置きの別天地である。
瑞垣山荘から富士見平小屋への登りで見つけたハナビラタケ(食菌)、ここはキノコの宝庫で秋のキノコが待ち遠しい。





富士見平小屋下の湧き水は冷たくて実に美味しい。
ペットボトルに湧き水を満たすと、あっという間にこのとおり。





富士見平小屋、平日のこの日は荷揚げのために下山していて管理人は不在であった。





テン場には8張ほどのテント、ここを起点に瑞牆山や金峰山をピストンする人たちだろうか。





富士見平小屋から先は苔や針葉樹に覆われてまるで北八つのようなしっとりとした樹間を縫って道が続く。





喘ぎながら登ってきた急登がやがて緩やかになってホット一息つくと程なくして金峰山と鷹見岩の分岐に差し掛かる。





分岐からは覆い被さるシャクナゲを掻き分けながら進む、ダニがいるので半袖シャツの腕や首回りに気を付けたい。





鷹見岩のテッペンに立つにはこの岩を鎖で攀じ登るか、、、





ザイルを使って松の木に足をかけながら登ることになる。






鷹見岩のテッペンに立つと眼前には360度の大パノラマが広がる。
右の岩峰が瑞牆山、眼下には金山沢や枇杷窪沢を擁する広大な森が広がる。
雲がなければ遠く南アルプスの山並みが連なるのだけれど、雲の湧く山もまた美しい。





振り向けば瑞牆山、小川山、そして大日岩、千代の吹上、金峰山へと続く稜線を臨む。





瑞牆山に敬意を表して先ず一献、旨し!





金峰山にも敬意を表して一献、また旨し!





眼下に広がる森を眺めていると天守閣から下々を見下ろす天下人になったような錯覚に陥るから不思議だ。





結局ここで2時間、誰にも会うことなく絶景を独り占めして贅沢な時を過ごすことができた。





下山路で幸運にもきれいなチタケを4本摘むことができた。





じっくり炒めて、チタケの出汁をたっぷりと茄子に吸わせる。

 



残った茄子は焼きナスにした。





たっぷりのおろししょうがと醤油で食す焼きナスは夏の定番でもある。





麺つゆが仕上がった、今回は歯切れの小気味よい極細の三輪そ-めんを頂く。





チタケ独特の出汁が利いたつゆが文句なく旨い!





残りの半分はかるく煮込んで、これもまた幸せの味!





黒部には行けなかったけれど今年もまた絶品のチタケそうめんを頂くことができた。


天気さえ安定してくれたら9月こそ山と渓遊びを満喫したいものである。

コメント (41)
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