明日がある社長ブログ(モール前不動産)

2006年9月からブログを書き始めて17年が経過しました。<不動産のこと、趣味のことなど話題が盛りだくさん>

果物と鮎

2009年12月14日 | 平凡な出来事
12月も半ばになりますが小春日和が続いて、なかなか冬らしい気候に
なりませんね。先日テレビで日本の果物の今後について放送されていま
したが、暖冬により果物の甘みが変わって、色つやも変わりつつある
ようです。果物の実は冬の寒さがあってそれを乗り越えることによって
本来の甘みが出ますが、暖冬によってその甘さが出なくなり大味な水っ
ぽい果物になりつつあるようです。
ホンダ自動車メーカーの創始者の本田宗一郎さんは、魚の鮎が好きで鮎
の養殖を研究しました。天然物の鮎は身が引き締まっておいしいんです
が、養殖の鮎は天然物のようにうまみがでません。研究熱心な本田さん
は天然物と同じ環境条件を造って、養殖鮎をなんとかして天然物に近づ
けようと研究を続けますがどうしてもできませんでした。ある日ふとし
たことで一つだけ自然環境の鮎でしか体験できないものをつきとめまし
た。それは一年に2~3回くる台風でした。台風がくれば洪水になり、
川の水かさが増し流れが速くなるわけです。自然界の鮎はそうゆう条
件の時、川に流されまいと必死に耐えるわけです。その必死に耐えるこ
とで天然物の鮎の身が引き締まることがわかったのです。いくら自然環
境に近い養殖場を作ったからといって、過酷な台風の体験はできないわ
けです。日本の果物も暖冬により年々きびしい冬を体験できなくなり、
養殖の鮎のようになってしまうのかもしれません。このようにして、
暖冬は日本の生態系までも変えてしまう破壊力があることを私たちは
もっと認識すべきなのかもしれません。

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