一枚の関東刈り

一昨日１ヶ月ぶりに、散髪に行ってきました。いきつけの店は、
安くて早くて、腕はそこそこなので、お客さんは相変わらず多かった
ですね。その日はいつも散髪してくれる店長ではなく、別の店員さんに
散髪をしてもらうことになりました。その店員さんは、いつもと違って
一枚刈りの丸坊主にしていて、お寺のお坊さんのようでした。
店員が一通り準備をしていいました。「どういうふうにしますか」
店員の頭を見たら、涼しそうであるし念願だったので言いました。
「一枚刈りのスポーツ刈りにして」。言ってはみたものの、すそから一
枚で刈られていく頭を見て、一抹の不安がわいてきました。でも夏の暑
さとエコのためには、これが一番いいんだと自分に言い聞かせて納得を
しました。すると２件となりに、新しいお客が来て座りました。
愛想のない店長がきてお客にいいました。「どんな頭にしますか」
お客「一枚刈りの関東刈りにして」。はじめて聞く言葉に、私の耳は
ダンボになりました。東京では、おでんのことを関東炊きというのは知
っていましたが、はたして関東刈りとはどんな頭なのか興味が湧いてき
ました。店長がふたたび言いました「関東刈りは、上の毛だけを長めに
するけどそれでいいんですか」その言い方には険があり、どうも乗る気
がしないようなのです。気になりチラッとのぞいてみると、お客の頭の
側面はふさふさしているんですが、上部が極端に少ないようなのです。
お客さんは、側面の多いところは涼しく一枚刈りにして、髪の少ない
上部は長めにしてバランスを取りたいようなのです。はたして店長は、
お客さんの要求に答えて、満足させられるか気になりましたが、私の
散髪は終わり、最後を見とどけることはできませんでした。

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