無職で急ぐ

先日の夕方、一人の男性がアパート探しに来店しました。
伏し目がちで、少し様子がおかしかったのですが、話をしているうちに
なぜだかわかりました。
男性は仕事を退職して無職になっていたのです。仕事をやめて、今住ん
でいる住まいが社宅になっているので出なければならないのです。
無職で急ぐ部屋探しの人は、不動産業界では要注意人物として、来店し
た段階で審査アウトになりやすいのです。実際当社に来る前に、他の
不動産屋行ったらしいのですが、無職と言うことで断られました。
男性と話をしていると人柄は悪くなかったので、今後のことを聞いてみ
いました。すると目が輝きだして、資格取得の勉強をして公務員になり
たい、ウソをついているふうには見えません。
公務員になりたい訳はなぜだろうと思いましたが、話をする内に理由が
わかりました。それは父親が公務員をしていたからのようです。
子供は父親の後ろ姿を見て育つと言いますが、男性は８年間ほど民間勤
めをしてきましたが、父親のような安定した公務員になりたいと思うよ
うになったらしいのです。
今から目指す仕事はわかりましたが、果たして大丈夫だろうか。聞くと
今まで一つの仕事を真面目にやってきたようで、話をする内に男性の誠
実さが伝わってきました。そして今後を見極める、一番重要な部分に切
り込んでいくと、全く大丈夫と判断をしました。
誠実な若者を、活かすも殺すも不動産屋の大事な仕事なんですね。

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