ブログ 「ごまめの歯軋り」

読書子のための、政治・経済・社会・文化・科学・生命の議論の場

竹島・独島  日韓経済的解決を

2008年07月15日 | 時事問題
asahi.com 2008年7月15日14時16分
駐日韓国大使、竹島問題で外務省に抗議 
 竹島問題で、権哲賢(クォン・チョルヒョン)駐日韓国大使は15日、日本外務省で薮中三十二外務事務次官に抗議した。権大使は記者団に「強く抗議し、是正を求めた。日本が失いかねないことについて多くを指摘した」と述べた。権大使は15日中に一時帰国する方向。日本側によると、薮中次官は日本の立場を説明し、「この問題で日韓関係がぎくしゃくすることは望ましくない。両国が冷静に対処し日韓新時代に向けて協力していくことが極めて重要だ」と述べた。

両国が海猫の糞しかない島に領土的野心を抱くわけがない 欲しいのは排他的経済水域での資源開発であろう 若し資源がありそうなら中国ガス田と同じ共同開発を志せばいい 両国の民族派右翼が騒がないように、領土問題は棚上げにして経済的協議を

読書ノート  養老孟司著 「養老訓」 新潮社

2008年07月15日 | 書評
養老先生が説く 老いの快適な生活 第1回

 江戸時代の本草学者、儒学者で福岡藩士 貝原 益軒(1630年 - 1714年)の「養生訓」をもじって、養老先生は自分の名前をつけて「養老訓」と云う本を書いた。言葉通りにいえば「老いをいつくしんで生きる指針」ということだが、別の意味は「養老先生の垂れる人生訓」と云うことでもある。養老孟司氏は1937年生まれであるから今年70歳である。十分老人の域におられる。氏は「もう年を取ったのでなにか言っておきたいことは言っておこう」と考えたそうです。養老先生は云うまでもなく解剖学一筋の変人である。東大教授、北里大学教授であったが恐らく現在は無職の自由人であろう。

私は養老孟司先生の本の愛読者で、いままで脳科学の関連の本をで読んできたが、「言語も宗教も文明も脳が生み出した産物」ということが結論である。今回の書「養老訓」は気楽な自由人の人生訓の話である。今スローライフと云う言葉がはやっているが、現役の生活者がなかなかできる物ではない。その点年寄りは拘束が少ないから、余生はストレスの少ないスローライフでやっていけばいい。その際に年寄りが心がけることを示したのが「養老訓」です。本書は9の訓を述べています。とりわけテーマ別と云うことでもなく、色々な事柄につけて老人の訓が気楽に聞けて面白い。内容を別に紹介するほどのことでもないと思うが、気に入った含蓄のある言葉を紹介してゆきたい。

読書ノート 坂村 健著 「ユビキタスとは何か」 岩波新書

2008年07月15日 | 書評
身の回りのあらゆる物に番号をつけネットワークに接続するインフラ技術 第2回


 TRON(トロン)プロジェクトは、近未来の高度にコンピューター化された社会において協調動作する分散コンピューティング環境の実現を目指すべく1984年に東京大学の坂村健教授によって提唱された、コンピュータ・アーキテクチャを再構築するプロジェクト。財団法人トロン協会によって運営されている。トロン協会会員企業による検討の結果策定されたオペレーティングシステム(OS)等の仕様は一般に公開されており、その実装・商品化は誰でも自由に行うことができる。TRONは、The Real-time Operating system Nucleusの略。TRONプロジェクトがリアルタイム性を重視したOSを採用していることによる。現在社会では、日常生活のあらゆる部分にコンピュータが入り込み、何らかの形で人間と関わりを持っている。これらのコンピュータをそれぞれの機器別にバラバラに扱うのではなく、ある程度標準的な仕様を設けてうまく連携させようというのがTRONの理念である。身近な所では携帯電話や自動券売機、自動車の燃料噴射システムにITRONが搭載されている。

文藝散歩 「宇治拾遺物語・十訓抄」 小林保治ら[校訂・訳] 小学館

2008年07月15日 | 書評
日本の中世に生きた人間の多様な人生模様 人生色々・男も色々・女も色々 第25回

宇治拾遺物語

宗行の朗等が虎を射る事

 壱岐守宗行と喧嘩をした家来が海を渡って新羅国へ行った。金海と云うところに虎が出て人を食うという。日本の武士なら虎にむざむざ食われはしないので虎退治を申し出た。麻の畑に入り虎が躍りかかった瞬間に下から弓を射て見事射殺した。やはり日本の武芸は恐ろしいと誉められ、色々な贈り物を得て筑紫国に帰ったという。