森閑と何埋みゆく春落葉 亜紀子
寄辺なき高楼群やつちぐもり
総身に玻璃まとふビル緑さす
窓拭きのゴンドラの宙風光る
白釉の鉢影まろき春灯
陶匠は団塊世代鳥曇
花過ぎのチャペルに復習ふピアノの音
春暗き聖堂に座す身の一つ
亜紀子
乾きたる舗道を返す初燕 亜紀子
目の鱗落つる水木の芽がひらき 亜紀子
花吹雪くなか常の日の小買物 亜紀子
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