呟き 亜紀子
今朝はやや遅き鶲の来てをりぬ
裏道も水木もみぢの回廊に
結ぼれつ車窓を伝ふ冬の雨
木の実食ふ鵯の饒舌したつづみ
霜月の蝶もの食はず眠るなり
冬日向はつかに蝶の息づかひ
帰るさの野をけぶらする冬落暉
黙しをる時もあるなり目白どち
竿引いて水面の錦やや崩れ
冬来たり風が棲みつく鎮守さま
まはり道してひともとの冬桜
鼻鳴らす犬と相席暖房車
谷ごとのたわわの柿の渋ならむ
もの販ぐ電飾寒し軽井沢
小春日の呟きひとつ浅間山
黙然と落葉積むのみキャンプ場
呟き 亜紀子
今朝はやや遅き鶲の来てをりぬ
裏道も水木もみぢの回廊に
結ぼれつ車窓を伝ふ冬の雨
木の実食ふ鵯の饒舌したつづみ
霜月の蝶もの食はず眠るなり
冬日向はつかに蝶の息づかひ
帰るさの野をけぶらする冬落暉
黙しをる時もあるなり目白どち
竿引いて水面の錦やや崩れ
冬来たり風が棲みつく鎮守さま
まはり道してひともとの冬桜
鼻鳴らす犬と相席暖房車
谷ごとのたわわの柿の渋ならむ
もの販ぐ電飾寒し軽井沢
小春日の呟きひとつ浅間山
黙然と落葉積むのみキャンプ場