橡の木の下で

俳句と共に

「イースター」平成26年「橡」6月号より

2014-05-25 10:19:43 | 俳句とエッセイ

 イースター     亜紀子

 

ぞくぞくと出で草引きも面白し

念入りに息整ふる初音かな

恋の尾を撥ねて柄長の宙返り

雨ながら花を挿頭に男山

油祖神に荏胡麻みどりの芽を揃ふ

バッターの片頬染むる春夕日

座禅布団棚に整列目借りどき

イースターこぼれ種から花殖えて

蟻の道かたばみ提灯ともりをり

はなみづき一町ほどを真白なり

気ふたぎの雨に濡れをり八重桜

蕗むらの憩ひの小陰蟻の国

黄金週間初蚊を打ちてこともなし

蟻の道関所まうけむ蟻殺し

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「大山崎山荘」平成26年「橡... | トップ | 草稿05/25 »

俳句とエッセイ」カテゴリの最新記事