3.11以後の日本

混迷する日本のゆくえを多面的に考える

2020.3.18 バルコニー便り おしんが最終回を迎える

2020-03-18 15:49:53 | 日記
花海棠が咲き始めた。かわいらしい。ずいぶん前になじみの花やさんからもらってきたものである。
毎年、3.11のころからぽつぽつ咲き始める。
桜より少し早い。
花は桃色だがつぼみは赤い。
この花が咲くのを楽しみにしている。
我が家のバルコニーにいち早く春の訪れを告げる花である。

いよいよおしんも今週末に最終回を迎える。
一年にわたって、真面目に見続けてきた。最初は「なつぞら」を見ていてそのついでにおしんを見ていたのだが、今はスカーレットは見ず、おしんが中心である。
おしんの苦渋に満ちた人生を激動する社会と絡ませながら、日本の明治大正昭和をおしんという一人の女性の目から描く本当にダイナミックなドラマであった。ロシア文学、イギリス文学にも匹敵するようなドラマ。
とうとう最終回が見えてきた。
先日、仁が見境なく商売を拡大していくことを危惧しおしんが浩太さんに話すシーンがあった。
「私は仁の育て方を間違った・・・、儲けることばかりやってきて後悔している・・・」というようなセリフがあり、
それを受けて浩太さんが、「戦中戦後の地獄を見た日本人がしゃにむに働いて経済成長を遂げてきたことをせめるわけには行かない・・・」というようなことを言っていた。それをみて、そうなのだなあ、と妙に納得してしまった。

経済成長ばかりで日本は大切なものを失ったようにいうけれど、確かに戦中、戦後の食うに困る生活を経験すれば、なんとか欧米に追いつけ追い越せとしゃにむに働いてきたことについてせめられないだろう。
そういう生活が限界であることはうすうすわかっているけれど、だからといってとめられない。
1980年代初頭の日本に放映されていたおしん、だが、その後の日本の行き詰まりを予見させるようなシーンである。
今、新型コロナでアメリカでは9.11、リーマンショック以来の不況になると危機感が高まっているし、わが国もバブルの崩壊、リーマンショック、3.11以来の危機といわれている。
経済成長を政策の中心にしてきた。この5年ほどはインバウンド依存の経済であったが、完全にウイルスの登場によって行き詰まってしまった。ウイルスの脅威によって、われわれの医療制度が意外に脆弱であることが明らかになり、これまで構築してきた経済中心の文化を転換する必要に迫られているように思える。

オリンピックで景気回復を、とおもっていたがそれは無理そうである。そもそも商業化されたオリンピックで儲けようとおもっていたところが邪道なのである。ウイルスで世界は混乱しているけれど今ほど世界が一つになってウイルスの封じ込めに国際協力するときはないのである。国境封鎖してもそれは仕方ない。それでも互いに世界は一つになるべきときなのだ。自国の利益のみを考えるのではだめである。ウイルスはやすやすと国境を越える。今何を大切にしてこれから先の世界を構築するか、世界が真面目に考える、それこそが、このウイルスがわれわれに突きつけている課題なのではないだろうか。



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