3.11以後の日本

混迷する日本のゆくえを多面的に考える

シニア層の購買力

2012-09-30 13:53:40 | 現代社会論
高齢社会なので、いわゆるシニア層が商戦のターゲットになるという。

しかしだ。高齢者層ほど格差の大きな世代はないのである。
底辺層は購買力はない。この層は安いものであれば買ってくれるが、薄利多売であまり儲けは期待できない。
むしろ、ターゲットは中上流である。
ただ、高齢のゆとりのある世代というのは、すでに長年上流たる生活スタイルをもっていて確立している。だからこそ上流といえるのだが、そういう人々は、やすっぽいシニア層向けの商戦には目もくれないだろう。
美味しいものを少し、上質のものをときどきというスタイルだ。

うまくもないオペラは聞きたくもないが、一流の演奏家のならいくらでも払うだろう。
衣料品やカバン靴、化粧品などもすでにお気に入りのものがあり、買う店もだいたい決まっている。
シニア層に食い込むためには、もしかしたら、ネットショッピングなら開拓の余地があるかもしれない。

にわかに昭和の臭いのするレストランだとか飲み屋だとかそういうものをつくっても別に面白くもないし、一回ぐらいはいくかもしれないが、何度も足を運ばない。
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人材不足日本ー安倍ぢゃあだめだ

2012-09-29 16:19:13 | 現代社会論
総裁選あれこれ話題をつくろうと必死だったが、おわってみれば、おぼっちゃまのお友達あつめて学級委員選び並みの低レベル。
これじゃあ、自民党も政権は無理だね。

民主党もおなじくらい???だが。

人材不足日本を世界にさらけ出したようなものだ。

日本の男は住む世界が狭い。
いつもお友達で群れる。会社もお友達経営陣である。

厳しい意見を言う奴はだいたい排除され、お友達でかたまるから鍛えるチャンスはなくなり、小さくまとまり、住む世界はどんどん縮むのだ。

苦言を呈する人をちゃんととりまきに入れているか、それで、大物か否かが決まる。

さて、一体日本の政治家、苦言を呈する人をかかえているかどうか。
怪しいところである。

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歌の仲間が亡くなったので献奏ー讃美歌312・320番

2012-09-28 08:30:43 | 音楽ノート

歌の仲間が亡くなった。
とても寂しい。
高齢でいらしたので、仕方がないとはいうものの、いつも一緒に歌ったり音楽談義に花を咲かせていたので、寂しい。

お身内が少なく、海外から姪っ子さんがいらして小さな葬儀をなさったそうだ。
幼少時、ロンドンで育ち、西洋的な生活スタイルを身につけた人だった。歌もピアノの腕前もすばらしかった。

その人の写真を急遽掲げ、ご冥福を祈り、讃美歌を歌った。
いつもその人が座っていたところに小さな花束を飾った。

心よりご冥福をお祈り申し上げます。

私が突然亡くなったら、歌の仲間がこんなふうに歌って弔ってくれるのだろうか。
四つの最後の歌でも今のうちにせいぜい歌っておこう。
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ポスト3.11ー何を問題とするのか

2012-09-25 10:42:06 | 現代社会論
3.11から少し経った。
今、何を問題として議論すべきか。

3.11より以前にあった問題、それは先ずリーマンショックの影響で雇用が底冷えだったことである。
非正規雇用の拡大、所得格差の拡大、そして地域格差、生活保護200万人時代をどうするのか。

少子高齢社会で労働人口が減少、日本の経済に暗い影を落としている。

エネルギー問題、再生エネルギーと原子力をどう組み合わせ、経済の減速を抑えながら行くのか。

それからアメリカと中国、韓国、北朝鮮、ロシアなどとの領土問題を含む外交問題、安全保障の問題

日本の教育力の低下の問題。経済の低迷と直結しているとも考えられ深刻である。
経済を減速させないためには、有能で高い技術力をもつ労働者が必要であるが、果たしてそういう労働力が確保できるのだろうか。
大学はなんちゃって大学、あるいは就活に血道を上げるぐらいしか能がないような状態。

文化の問題、アニメや芸能活動の低年齢化、どれだけ伝統文化を維持できるのかわからないほど薄っぺらになっている。
文楽も理解できず・・・。

安定した生活基盤の再構築、雇用の確保、女性労働者を保護しつつ少子化を食い止める。
再生エネルギーの開発、原発の絶対的安全化のための努力

アメリカを基軸にしつつも、中国とは絶対に友好状態を保たなければならない。日中が対立すると世界が不幸になる可能性がでる。

教育の底上げ。読み書きそろばんは基本だ。
自然に親しみ、四季を感じ、芸術を愛せる子どもの暮らしを作らないといけない。TV、ゲーム、アニメなど、コマーシャリズムから解き放たれることである。生身の人間、自然と接する機会を増やさなければならない。

ざっとあげるとこんなかんじか。
それにしても文化の停滞はたいへんな問題。
TVのちゃらちゃらしたのりは一体なんだと怒りをおぼえる。NHKでさえ、若者に媚び、コメンテーターろくでもないものを起用し・・・、文化をつくりリードするというような気概が感じられない。

東北の子どもたちが津波の脅威を乗り越え生き抜いた話をTVでみた。9.1だったと思う。
小学生の子どもたちが生き生きしていて頼もしかった。TVも見ているしゲームもしているのかもしれないが、自然と親しんで家族に大事に育てられてきたことがよくわかった。あのような子どもなら期待できる。本当に輝いている子どもたちだった。そういう子供たちに希望を見出したい。





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出生前診断より妊娠中の女性労働者の母体保護を

2012-09-24 09:23:22 | 女性の地位
出生前診断にかんする議論がさかんだ。
いのちの選択につながるからいけない・・・、とか、これについて議論をするのはよいことだ。

出生前診断の議論も重要だが、同時に、障がいのある子だろうが無い子だろうが、とにかく産むことを選択した女性たちには全面的に社会は支える、これも重要だと思う。

妊娠中の女性労働者に対し、必ずしも保護されているわけではないようである。
先日の新聞で、過酷な労働環境のもと、早産、流産、低体重児の出産が多くなっているという記事をよんだ。
派遣や非正規雇用に従事する女性労働者、女性労働者はもともとこの手が多いわけであるが、妊娠を告げると解雇されることがあり、言い出せず、妊娠を隠して夜勤などを続けた結果、流産してしまったというような話もあるという。小林美希『職場流産-雇用崩壊後の妊娠・出産・育児』岩波書店 2011、参照。

妊娠出産ほど個人差のあるものはない。ましてや相対的に妊娠年齢が高齢化している現在の状況を考えると、個人差はもっとあるだとう。妊娠して無事に出産に至るまでの道のりはけっこう険しい。妊娠しても継続できるか否か実は危うい。

均等法で女性の社会進出が当然のこととされているが、妊婦にとって、過酷な労働環境にさらされることも多いのではないか。

昔は妊婦は農作業をし、あるいは、拭き掃除をしたりして、よく働いたものだ、といわれ、それにならって、昼間は外で男性並にはたらき、帰宅後や週末は家事をこなす、というような妊婦もいるのではないか。

実際、退職することなく、仕事を続行しながら、男性社会の中で、妊婦になることはかなり勇気がいることである。もともと過酷な職場、そんななかで、半人前しか働けないという申し訳なさが、心身を萎縮させ、血流を悪くし、子どもにも悪影響を及ぼしかねない。
妊娠出産は人一人を時間をかけてつくるという再生産活動である。もともと会社や工場、スーパーの競争原理、効率主義にはなじまない活動なのである。

看護や介護という女性依存率の高い職では、労基法すれすれ、夜勤や長時間労働が横行していて、断りきれないような環境でもあるようだ。もっともっと母体の保護を考えるべきである。

出生前診断の是非を議論するのもよいが、妊婦の母体保護のために社会がなにをすべきかという問題にも目をむけるべきだろう。




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