3.11以後の日本

混迷する日本のゆくえを多面的に考える

登戸の小学生殺傷事件ー置き去りにされた人々の怨念

2019-05-31 15:13:58 | 現代社会論
2019.5.28の早朝、川崎市登戸のカリタス小学校のバス亭で、小学生とその保護者が刺され、19人が死傷。
秋葉原の事件(2008年(平成20年)6月8日)や池田小の事件2001年(平成13年)6月8日と並ぶ、衝撃的な事件である。
秋葉原事件の加藤智大は青森高校を出て、自動車関係の短大に進学。青森高校は県内のトップ高で、そこから短大というのは、珍しい。
そこからどんどん人生は傾いていった。
今回の容疑者は死んでしまったので、真相は闇の中である。
しかし、両親が離婚し、その後は伯父伯母に育てられていたという。いとこたちは、カリタス小学校に行ったとのこと。しかし、岩崎容疑者は公立小学校にいき中卒で就職している。いとこたちは私立の小学校からきっと大学にいったのだろう。
それに引き換え、自分は・・・、というだれからも認められず、子ども心に深い孤独感を味わっていたのではないだろうか。
カリタス小学校への深い怨念を感じるのである。

逆恨みなのだろうけれど、本人をこんなにも社会から隔て追い詰めていったのは、一体誰なのかと思う。

明らかに精神的な病気がある場合もありうる。
実際、この伯父伯母は川崎市の精神保健福祉センターに相談を何度もしていたという。
高齢のこの伯父伯母にはホームヘルパーが派遣されていたようだが、それにともなって本人の意向も確認したりして対応している。

本人からすれば、全面的に生活費を依存している伯父伯母も高齢になり、いつ死んでしまうかわからない。そうなれば、伯父伯母の年金に頼ることもできなくなるし、自分はこの家から追い出されるに決まっている。いとこたちがきっと土地家屋を売るというに決まっている、と考え、絶望的な心境に陥ったのかもしれない。

51歳、まともに仕事をしたことはない。
こういった家庭はけっして少なくないと思う。
早期に何らかの相談や支援があったら、このような事件にはつながらなかったのではないか。

ひきこもっていたりすると本人から進んで病院にいくとか、薬を飲むとかそういうことはない。
保健福祉センターのソーシャルワーカーが訪問して本人にあって、あれこれ聞いてくれて、よい地域の支援センターや作業所のようなとことにつなげてくれれば、よかったのだろうに。
しかし、社会保障費カットでこういう地道な支援策に予算はつかないどころかカットされるのが昨今の実情である。

ACTという取り組みがある。

ACT(Assertive Community Treatment:包括的地域生活支援)は, 重い精神障害をもった人であっても, 地域社会の中で自分らしい生活を実現・維持できるよう包括的な訪問型支援を提供するケアマネジメントモデルのひとつです. 1970年代初頭にアメリカで生まれてから多くの国に普及し, 効果が実証されています. 特徴として以下のようなことが挙げられます.
•看護師・精神保健福祉士・作業療法士・精神科医からなる多職種チームアプローチであること.
•利用者の生活の場へ赴くアウトリーチ(訪問)が支援活動の中心であること.
•365日24時間のサービスを実施すること.
•スタッフ1人に対し担当する利用者を10人以下とすること.

このような特徴は, 医療・福祉・リハビリなど多岐にわたる支援を網羅する集中的で包括的な, 利用者のあり方に沿った地域生活を支えるために, 欠くことの出来ない・・・
http://assertivecommunitytreatment.jp/

こういう取り組みが広がって、ひきこもりや統合失調症などに苦しむ家族や本人の支えになれれば、よいのではないだろうか。

精神科医も臨床心理士も診察室や相談室にこもって話を聴くばかりでなく、患者の家に出向いていってほしいものである。

寛容で包摂的な社会こそ必要なのである。あらゆるところにヘイトスピーチがあふれ、変わっていたり、勉強ができなかったりすると排除され、社会から取り残される、そういう社会的な雰囲気が絶望をつくり、それが怨念となり、過激な事件を引き起こす。今必要なのは、寛容な社会作りなのではないかと思うのである。養護施設で育つとか、そういう経験も怨念をつくっていると思うのである。子どもを絶望の淵に追いやることのない社会が求められている。真剣にわれわれはこのテーマに向き合う必要がある。

経済合理性がゆきすぎると息苦しい社会になり、なじめない人々は社会と隔絶する。
金さえ積めば私立小学校にいけるし、優越感を味わい、私立の中学校高校大学といける。しかし、そういう環境になければ、取り残されてしまい、心の病を引き起こす。
もっと伸びやかな社会のあり方が求められているのである。








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どんなドラマが好きですか?

2019-05-28 15:25:57 | TVノート
最近、岡田准一主演の「白い巨塔」をやっていたようである。財前が岡田准一、愛人は沼尻エリカ?だなんて、ちょっと違うのではと思ってしまう。
田宮二郎版を見たものにとっては、やはり、太地喜和子と島田陽子、山本学、中村玉緒じゃなければなあ、と思ってしまいます。
唐沢版も結構よかった。江口洋介なんかも。

沼尻?絶対違うと思う。ホステスとはいえ、あの愛人は医学部中退かなんかだったと思うので、もっと存在感がある図太い女性でないとね。
エリカ様は大根である。

ミステリーチャンネルというのがあり、
そこで、昔のドラマをやっていたりする。

不毛地帯(唐沢、竹之内豊)
白い巨塔(田宮版、唐沢版)
官僚たちの夏(佐藤浩市、堺正人)

これらはかなり面白い。
不毛地帯とか官僚たちの夏なんかも真剣に見入ってしまう。これらのドラマとしての質の高さは抜群である。

新たに一から作らなくても過去のものでも十分足りるし楽しめるのである。




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2019.5.28 バルコニー便り もうすぐ桔梗が咲くだろう

2019-05-28 15:01:03 | 日記
桔梗が咲きそうである。
紫色のつぼみが膨らんでいる。今日中に咲くかもしれない。

昨日の暑さで紫陽花がしんなりしてしまったので、早朝から水をやったら、少し息を吹き返した。

今年はゼラニウムやミニバラがすごく元気である。
赤いゼラニウムは暑さに弱く、どんどん消滅していったが、今、生き残っているのはそんな夏の暑さに打ち勝った種らしく、真っ赤に咲き誇っていて美しい。

菊も元気で、どんどん伸びている。
皇帝ダリアも健在である。
強風にもめげず、11月ごろに大輪を咲かせてくれることを心待ちにしている。

いろいろな種類の紫陽花がそれぞれの美しさを競うようにつぼみをつけ始めた。
梅雨の季節がやってくる。
雨の日にリビングの窓から紫陽花の美しい花々を見るのは幸福なことである。




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ピアノの森 大好きです

2019-05-28 14:26:21 | TVノート
ピアノの森の再放送もどんどん進んで、もう次はショパンコンクールの話になるらしい。
5.26は「挑戦状」で、ソリストコンクールでカイがソリスト賞に輝く。丸山誉子と5年ぶりに再会するところなんか、もう感動してうるうるしてしまった。
なんでも、原作の漫画のほうでは、カイにはPクラで知り合った彼女がいるのだそうだが、さすがにNHK版では、その彼女は一度も出てこなくて、編集されていた。とても妥当なカットだと思う。そもそもPクラというのがどういうものか知らないんだが・・・。

キャラクターとしては丸山誉子のほうが好きだもの。ピアノを趣味としているオバサンの視点でこのアニメをみると、天才のカイには、丸山誉子みたいなピアニストに恋人になってほしいと思ってしまう。または、ショパンコンクールで知り合ったフランス人の恋人とか、そういうイメージなんだから、Pクラで知り合った女なんてカイにはふさわしくないってオバサンとしては思ってしまう。

吹き替えもアジノソウスケの声なんか、ぴったりだし、音楽も演出もかなり洗練されているように思う。
たまに、吹き替えのせりふが???というのがあるんだが。たとえば、レフのお姉さんのせりふ、しちゃうよ~、とか、普通言わないだろうと思うのである。良家のお嬢様は○○だよ、なんていわないからね。

NHKの脚本かくひとももう少し配慮してほしいと思う。イギリス貴族やらエリザベス女王の話なんかでも、貴族や女王にどこの野卑な育ちのひとかとおもうようなせりふを言わせている。ホント興ざめ。最近のイギリスの俳優も下品な感じなので、女王の役がとてもできるように思えないのだが。

ピアノの森に話はもどるが、とにかく、NHKの編集力はすばらしい。編曲力もすばらしい。
ピエロの楽団あたりはもう少し入れても良かったのではないかと思うのだが。

最終回も知っているのに、毎週楽しみにしている私。

これをみてピアノを志す少年少女が増えると良いよね。
クラシックは低迷しているけれど、これで一気にクラシック人口が増えるとしたらもうすごくうれしい。
天才少年少女が発掘されて、第二のカイが出てきたら楽しい。

それにしてもアジノソウスケの声ってすてきです。この声優さんの顔をみたけれど、アジノのイメージと真逆だったので、ちょっと残念です。


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トランプ大統領の来日-雅子妃の本領発揮

2019-05-28 14:02:38 | 女性の地位
トランプ大統領夫妻が来日して、一番、存在感を見せたのは、なんといっても天皇と雅子妃であろう。とりわけ雅子妃のすばらしさにみな、惚れ惚れしている。通訳なしで・・とか言っているが、今の時代、それが普通だと思うのだが・・。
オックスフォードとハーバードのカップルだもの、語学のみならず教養は底知れずである。
俺様主義のトランプもオックスフォードやハーバードには脱帽だろう。日本国民としては、優越感を味わっているところだ。

それにしても雅子妃の笑顔をみて、みんなすごくうれしくおもっているのではないか。働く優秀な女性の象徴としての雅子妃である。

先の天皇は、国内だけでなくアジアの国々へ謝罪と慰労行脚をしていた。
それは、昭和天皇の戦争責任を強く感じていたからであり、象徴天皇という新しい仕掛けの主として手探りでそのあり方を追及してきたからだろう。

しかし、時は流れて、今の天皇に変わって、世界はグローバル化していて、皇室も狭い空間に押し込められるような存在ではなくなったはず。
平和主義の追及、戦争放棄は変わっていないものの、国際社会における日本の存在感を確かにする仕事が新たに加わったように思う。

国際親善というのは大きな仕事である。イギリス王室と並んで日本の皇室も国際親善や平和維持のために働くことが可能である。
政治的取引なしで日本がかかわることができるとすれば皇室の存在は大きい。その役割は果てしなく大きい。

それに比べてアベシンゾウ夫妻の中身のなさ。
英語もできないし、教養があるようにもみえない夫婦で、情けない。
なるべく表に出ないほうが良いと思うのだが、アキエったら、いつもいるので、やめてほしい。

年をとっているとか、英語ができないとか、そういう問題ではなく、それ以前に教養がないという顔で、それがすぐにわかってしまう。
これからは、総理夫人はいらないので、国賓や国際親善の場には天皇と雅子妃に登場願いたいものである。

天皇と皇后、この二人は、我々の代表としてどこへ出しても恥ずかしくない存在であるとみな思っている。
アベシンゾウ夫妻は知のかけらも感じられず、日本の代表とはとてもいえないので、ホントやめてほしいものである。
すくなくともカガの船上などアキエはいらなかったと思うのである。

イギリスはEU離脱のスッタモンダで、世界からあきれられ、凋落振りはすさまじい。それにともなってイギリス王室の権威も失墜している。日本の立憲君主制のなかの皇室、日本のこのあいまいな象徴天皇制は議論のあるところだが、今の天皇に代わっても、その存在価値は評価されていて、イギリス王室よりもむしろその権威は増しているようにさえ思える。昭和、平成、令和ときて次の時代の天皇はだれかというともうみんなヒロノミヤと雅子さんの子どもが良いって思っている。次は女性天皇にきまっているじゃん、と思うのである。ヒロノミヤと雅子さんの血を引く子どもがあとを継ぐのが一番って思うんだが、どうだろうか。日本国民が心情的に象徴天皇としてだれを置くと考え受け入れられるかが問題でなのである。万世一系とはいうものの象徴天皇制は戦後始まったものであり、国際化の中の皇室のあり方を追及するなら、女性天皇をだれも否定できないと思う。





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