3.11以後の日本

混迷する日本のゆくえを多面的に考える

新型コロナウイルスの脅威 3 遊び方も知らない高校生

2020-03-05 18:39:34 | 日記
新型コロナウイルスがわが国に広まり、とうとう小中高が休校になった。
子どもは感染しても抵抗力があるから重症化しないのになんで?という声もあり混乱している。
そもそも子どもが学校に行っている間に働く、という母親は多く、また、一人親であれば学校に行っている間は少なくとも安全だとおもっている。
給食があることも大きな意義がある。子どもの健康には給食が一番。親が忙しくて朝食もままならない家庭の子どもにとって給食は大切である。
働く親にとって学校はありがたい存在である。
もし虐待されていたとしても学校に行けば先生もいるし学校にいる間は安全だ。
いきなり休校の話は酷である。

とはいうもののとにかく休校になってしまった。
子どもたちは学童にいったり、自宅で専業主婦の母と過ごしたりしているようだが、高校生ぐらいになると遊びたくなるらしく、渋谷に繰り出してカラオケに行ったとか、テレビでやっていた。なんと馬鹿な高校生なんだとあきれる。
余暇の過ごし方を知らないのだろう。
暇さえあればゲームか渋谷に繰り出してカラオケかよ。
馬鹿じゃないかしら。

イタリアもウイルスの脅威で休校になっている。
そんなとき、イタリアの高校の先生の話がすばらしいと称えられている。

****************************************************************************************************
 「外国人に対する恐怖やデマ、ばかげた治療法。ペストがイタリアで大流行した17世紀の混乱の様子は、まるで今日の新聞から出てきたようだ」――。新型コロナウイルスの感染拡大を受けて休校しているイタリア・ミラノの高校の校長が、学校のホームページ上で生徒に向けて書いたメッセージが話題になっている。メッセージを書いたドメニコ・スキラーチェ校長は、イタリアの文豪マンゾーニが、ペストが流行した様子を19世紀に描写した国民的文学作品「いいなづけ」の一節を紹介しながら、社会生活や人間関係を「汚染するもの」こそが、新型コロナウイルスがもたらす最大の脅威だと説いた。「いいなづけ」では、「人々が不安になっている時には、話を聞いただけで見たような気になってしまうものだ」などと、パニックに陥った時の人間の心理を描写している。

 スキラーチェ校長は「感染拡大のスピードは、昔は少しゆっくりだったかもしれないが同じで、それを止める壁は存在しない」としたうえで、「目に見えない敵からの脅威を感じている時は、仲間なのに潜在的な侵略者だと見なしてしまう危険がある」と指摘した。

 ミラノでは休校期間が延長となり、同校は7日までの休校が決まった。スキラーチェ校長は「こんな時にこそ良い本を読んでほしい」と勧め、「集団の妄想に惑わされず、冷静に、十分な予防をしたうえで普通の生活を送ってほしい」と呼びかけた。


スキラーチェ校長が生徒にあてたメッセージ(要旨)

ボルタ高校の生徒へ

 「ドイツからミラノに来るのではと恐れられていたペストが、本当に入ってきた。それはとどまることなくイタリアの大半を侵略し、人口は減った……」

 引用したのはマンゾーニの小説「いいなづけ」の第31章で、1630年にミラノを襲ったペストの感染について書かれています。このころ起きている混乱を、並外れた新しさと鮮やかな文章で描いており、注意して読んでみることをお勧めします。そこには外国人への恐怖、感染源のヒステリックな捜索、専門家への軽蔑、デマ、ばかげた治療法、必需品の盗難……すべてのことがあります。これらはマンゾーニの小説からではなく、今日の新聞から出てきたかのようです。

 みなさん、学校は休校になりましたがお話ししておくことがあります。我が校のような教育機関は規則正しく動いており、当局が強制的に休校とするのはきわめてまれな場合です。私はこうした対策を評価する立場にありませんし、専門家でもありません。当局の慎重な判断を尊重しますが、皆さんには、冷静に、集団の妄想にとらわれることなく、必要な予防をした上でいつもの生活を送ってください、と言いたいです。こんな時だからこそ、散歩をしたり、良い本を読んだりしてください。元気であれば家に閉じこもっている必要はありません。スーパーや薬局に駆け込むのはやめましょう。マスクは病気の人のためのものです。

 病気が急速に世界に広がっているのは、私たちの時代が残した結果で、何世紀も前には速度は少しだけ遅かったですが、同じように広がりました。それを止めることができる壁は存在しません。このような出来事での最大のリスクの一つは、マンゾーニが私たちに教えてくれているように、社会生活や人間関係に「毒を盛ること」と、市民生活を野蛮にすることです。目に見えない敵によって脅かされていると感じる時には、私たちは同じなのに、他人を脅威や潜在的な侵略者のように見たりする危険があるというのが、先祖から受け継いだ本能なのです。17世紀と比べ、私たちには近代的な医学があり、進歩し、正確になりました。私たちは社会組織と人間性という貴重な財産を守るべく、合理的な考えを持つようにしましょう。もしそれができなければ、ペストが本当に勝ってしまうかもしれません。

 学校で待っています。

 ドメニコ・スキラーチェ
************************************************************************
なんて素敵なメッセージ
これを読めば高校生たちは静かに自宅で本を読むだろう。

17世紀、イギリスでペストがはやったとき、ニュートンはケンブリッジ大学で学んでいたが休校になり、ふるさとに帰っていたときに万有引力の法則を思いついた、とか。
こんなときは間違ってもマスクを買いあさったりネットで儲けようとおもったり、デマを流したりしてはいけないのである。
最低限の外出、そして静かに思索にふけるのが一番なのである。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 新型コロナウイルスの脅威 ... | トップ | 国際女性デー 3月8日 世界... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

日記」カテゴリの最新記事