ぼくの近代建築コレクション
東京の都心と下町を中心に、戦前に建てられた古い建物の写真を投稿していきます。
 




アベアドレス。千代田区神田淡路町1-4。1985(昭和60)年2月24日

外堀通りの、淡路町交差点のすぐ北の五叉路の角。アベアドレスの建物は火保図の表記では木造のようだ。看板の「宛名印刷機」とはどういうものなのだろう。商品としてプリントゴッコも置いていたかもしれないが、それが主とも思えない。業務用の機械があったのだろう。昭和30年頃の火保図では「阿部印刷」で、その会社がアベアドレスの前身と思われる。
この建物を取り上げているサイトに『 都市俳諧blog>淡路町交差点そば(2007.04.25)』と『 消えた建築>青山総業株式会社倉庫』がある。『都市俳諧blog』は1981年の写真で、場所を特定する過程の記事が興味深い。Pulin氏の『消えた建築』は、最近、氏の『 御光堂世界~Pulinの日記』から、古いビルで現存しないものを抽出して別のブログにまとめ直したもの。1990年代初期の撮影で、花市(写真左の「八七市店」)の建物はなくなっている。建物左側の壊れたシャッターが修理されてガラス戸になっている。



青山総業倉庫。1989(平成1)年3月12日

青山総業の名前は、ネットでは「江戸東京たてもの園」に移築された「花市生花店」(写真左の建物)の「寄贈者」として出てくる。会社そのもはすでにないようで、ネット検索ではそれらしいのは見当たらない。現在、この街区は写真右の「桜井商事ビル」を除いて「友泉淡路町ビル」(2001年6月竣工)に建て替わった。青山総業はそのビルを建設する目的で、建設会社や銀行などが集まってできた一時的なチームのような会社なのかもしれない。あるいは地上げ屋?
写真左後方で建設中のビルは、靖国通りに向いた「富士銀行神田支店」のビルを建て替えているもの。現在の「損保ジャッパン神田淡路町ビル」である。

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