ぼくの近代建築コレクション
東京の都心と下町を中心に、戦前に建てられた古い建物の写真を投稿していきます。
 




左:あとう(仏壇)。台東区台東3-27。2008(平成20)年3月1日
右:スクラッチタイル張りの蔵。台東3-30。1989(平成1)年1月29日

「あとう」は佐竹商店街にある、仏壇の制作をしている店。写真は横の路地から撮ったもの。佐竹商店街とその周辺は空襲での焼失を免れているので、ぼくは古そうに見える建物は、戦前に建ったものと考えている。あとうの建物はかなり改装されているが、タイル張りの壁や窓の庇、丸窓などから戦前に建てられたものではないだろうか。
右写真の蔵は、やはり商店街から横丁に出たところにある。写真右のナショナルの看板は、表側が佐竹商店街に向いた「ヨシダラーデン」という電気店で、戦前から続く店だ。その店の商店街側の隣は「吉田モスリン店」という看板の「吉田呉服店」。この2店は住宅地図ではまとめて「吉田商店」となっている。同族の経営によるものではないかと思う。その裏手の蔵が、吉田商店が使っていたものなのだろう。裾が石張り、壁がスクラッチタイルを張った、他には見たことがない造りである。「ヨシダラーデン」という妙な店名は、万世橋の「ラジオガァデン」を思い起こすが、出現したのはヨシダラーデンのほうがよほど古い。『 佐竹商店街』の「佐竹界隈・昔の写真展」の「戦前の売出し案内」に「ラヂオと電気器具―ヨシダ・ラーデン」の広告が載っている。



左:石原装美。台東3-32。1989(平成1)年1月29日
右:カメラのサン。台東3-32。2008(平成20)年3月1日

石原装美は竹町公園の向かい側にあった。今は9階建てのマンションに変わっている。
「カメラのサン」は石原装美と同じ通りの並び。一昔前のグラフィックな装飾がだいぶ痛んできている。「フジカラー」や「DPE」の文字からすると、デジカメやそのプリントは扱っていないようだ。

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