上砂理佳のうぐいす日記

巨匠漫画家、楳図かずおさん逝去。あべのハルカスで私も見た「楳図展」は金沢21世紀美術館で9月に開催されていました★

6分間の暗雲

2006-12-07 | 06-07 コンペとショー
風邪もなおって、版画の仕事してます。長野行き前にエイヤッと版だけ作ってしまったので、帰ったら本刷りが待ってるという…おそろしや。頑張れわたし。
いまだ夢さめやらず…なんですが、ナマ観戦組の方々も、もう現実に戻ってきはったかなあ。私が異常かいな(笑)。会場で泣いている人も勿論多かったし。うん。録画を何度も見てしまいます。TVで見ても感動するね。なんだろ。まだ気持ちが整理つかない。

さて、翌日も晴れました晴れました。
ランビもベルビンも行きましてん…いう善光寺とやらに、私も行きたい。
K嬢につきあってもらってバスを待つと、声を掛けてくださった婦人が「NHK杯の方?私も!」と笑いはるのだ。あの日の午前中、善光寺を観光していた女性のほとんどはあれ、「NHK杯の方々」だ(私もやん・笑)。
お線香の煙をパタパタと、自分の足にかけたりする。私の足にかけてもしゃーないのだが。スケーターの足にかけなきゃさ。
関西人には珍しくお賽銭をはずむも、おみくじは引かない。引けない。
こんな時に「凶」なんて引いてしまったら大変や…ああ、どこまでもネガティブで臆病な私。でもね。浅草寺で2本続けて「大凶」引いた実績があるのよ…自慢じゃないけどさ。
帰りの参道で、SPのとき初めてご挨拶したなおみさん御一行様とばったり遭遇。
「うぐいすさん!最終滑走よ!」と仰るではあ~りませんか。なにー!?
「さいしゅうかっそう」…それはトリノ五輪の再演ではないか…。よりにもよってこんな時に。なんてクジ運の悪い子だろ。バカッ(ののしってどーする)。
私の予測では「織田君は2番か3番に違いない。彼は強運だもん」だったのですが、案の定、現実はその通りになってるではないですか。2番か3番ってのは、良い滑走順なのですね。最終だと、ウォームアップが終わってから出番まで45分くらいも待ってなきゃならなくて、体は冷えちゃうし、集中力も散漫になってしまう。
大ちゃん、「ラストは嫌」って言ってたのに…またしても血の気の引く私。

さて。
FSはいろいろと楽しく、他の選手も感動的だったのですが(特にベルンソン君が…パトちゃんが…小塚君が…)、「大VS信」に絞って書くのよ(のよ)。
私はジャッジ側の3階、いちばん上の方だったのにも関わらず、遠さは感じず良く見えました。やはり正面はいーです。「腐っても正面」という格言を思い出します。ロングサイドの席は演技全体の軌跡がわかるのもイイ。
右方向にはなおみさんとお友達がいるのだわ。私の右隣には、ベルンソン君ファンとおぼしき若い女性の2人組が。左のK嬢の隣には、小塚君とジュベのファンという可愛い女性。そのまたお隣には大ちゃんファンの眸さん。そこは思いきり「アイクリ席」だったのか。なんとなく、家族と一緒にいるかのような安心感を覚えるのだった(?)。
会場全体を見渡すと、アリーナSSの方々の手持ちバナーもバッチリ見える。みんな、プレゼントの包みや花束も気合入ってるね~。私の席のちょうど正面が選手の出て来るところ。そのすぐ左にキス&クラ。TVで見ると華やかだけど、キス&クラが意外にちっこい。

実は第一グループ最後の選手の演技中に、既に選手出入口にケビン・バンデルペレン登場。頭のてっぺんから湯気が立ってる。「早く!早くオレを出せ!」っつう感じ。「パイレーツ・オブ・カリビアン」のあの派手派手な衣装ですが、ナマで見たらキラキラ凄いよー。スパンコール1000個はついてるやろっていう。新宿のネオンサインか、あんたは(笑)。
少々アタマは薄くなってきたものの、「オレ様」オーラを放つ新婚ケビン。ケビン好き。すぐあとに、小塚君がしずしずと(新人っぽく)登場。
いよいよ第二グループの6分間ウォームアップが…という時に、のぶりん登場。
のぶりんは黄色い衣装はやめて、新衣装だあ。キラキラ度アップ。細い細い!
大ちゃんも登場。おお。すぐにJAPANジャケを脱いであの衣装なのだ。
「オペラ座」だあ~。ナマ・オペラ座だよ~。かっこいーのよ!高揚する私。
でも「怪人」っつう感じはなくて貴公子テイストだ。髪型だけ、大阪はナンバあたりの怖いお兄ちゃんかも(笑)。でもこの衣装も結構、キラキラしてますよ。ぶっちゃけ、お値段も張りそうだ…。
のぶりんは小塚君のオナカをつついたりして、ちょっと笑って余裕。大ちゃんはその横をクールに通りぬけ、まったく笑わない。ケビンをも追い越しトップを切ってリンクに出て行く。みんな、なんとな~くだけど、大ちゃんに道を譲っているようにも見えるんですが。思い過ごしでしょうか。これがワールドだと、やはりランビやジュベが先頭に立つのだろうか。見モノだわ。

大ちゃんは、厳しい表情で慎重にリンクを廻り始める。
選手紹介のアナウンスが始まると、「うわーっ!」と、一気に会場が華やぐ。
最終グループのウォームアップってね。すごいですよね。「気」の飛ばし合いっつうか。これが五輪やワールドだともう緊迫感の最高潮で、互いに牽制したりオーラで圧倒したり。トリノのコーエンみたいに、明らかに目が泳いでて動揺してる人がいたり。バーン!と転倒する音が響くと「誰!?」とビクッとしたり。もう、目が釘付けになりますですよ。はい。

昨日とまったく同じ手順で、最初は2アクセル。次に3フリップとかルッツ。2分くらいで3アクセルを跳び始める。好調。
のぶりんは、最初にリンクの真ん中あたりでシットスピン~スタンドスピンで高速「ガーッ」。お客さんも拍手。ジャンプを跳び始める。
TV放映でもありましたが、何度目かの3-3を跳んだ直後にスッテンと(何かにひっかかったのか)転んで、すぐにおどけたポーズを取ったようで、お客さんは大爆笑。こういうとこ、上手いです。のぶりんは、緊張を笑いに変えるまさしく「ナニワの天才」か?
さて大ちゃんはクワドを跳ぶようだ。リンクサイドで、歌子コーチとモロゾフが見守ってますが、モロゾフの目が怖い怖いよ~。ニラミきかせてまっせ…ほとんどロシアのマフィア。歌子ママはジャケットを持って、いつもの暖かな目で微笑んでいます。
何が嬉しかったって、私の眼下の場所で4回転を跳ぶ事が判明したのだわ。
チャンジャンもこの場所なのだわ。今回、クワド・ジャンパーは大ちゃんとチェンジャンだけのもよう。良く見えるのはいーけどね。転倒されたら心臓凍りそうでもあるね…。
FS「オペラ座」の冒頭とまったく同じコースを辿って、1回目の4回転。大きくステップアウト。でも回転は足りてるみたい。やる気ね。今日は。大ちゃん。
ややあって2回目の4回転。今度は転倒。わずかに回転不足っぽかった?2本とも軸はまっすぐだったと思うけど、私の中に暗い雲がじわじわと広がるのだった…。
モロゾフの所に帰り水を飲む。なにやらゴニョゴニョ話し込んでます。
「まあまあ。3-3跳んどけば?」とでも言われたのか。こういうとき、コーチと選手って何話してるんでしょうね。聞いてみたいなあ。
また周回して、今度は3フリップ+3T。綺麗。もう一度ぐらい、クワド跳んどくべきでは…とジリジリ願う私ですが、残り時間が微妙。結局、それ以上ジャンプは跳ばずにとうとうウォームアップ終了。
(つづく)
コメント (10)
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