サッカールーの何でもござれ パート2

シドニー在住者のサッカーについてのざれごとです。

義務投票制度

2016-07-10 16:33:18 | 日記
今日は日本では参議院選挙だが、先日オーストラリアでも連邦議会の選挙があった。ご存知のようにこちらでは投票が義務であり、投票しないと罰金がある。どのようなシステムになっているのか簡単に説明してみよう。

まず選挙権は国籍保持者に限定、満18才以上である。これは日本と同じだ。18才以上になると選挙権がありますという登録を自分でする。選挙の投票日に最寄りの投票所に行くと、選挙人リストがあって自分の名前を告げれば投票用紙をくれる。投票所のスタッフがリストをテイックして誰が投票したかどうかを把握する。

投票拒否をした人には通知がきて、病気、障害、突発的な事故でいけなかったなどの理由がなければ20豪ドルの罰金を課せられる。1500円くらい。それも拒否すると裁判所に呼び出されて180豪ドルに罰金が上がる。

オーストラリアには戸籍も住民登録もないので選挙義務のある有権者の実数を政府は把握できていない。それでも投票率は95%くらいだから、国民の投票義務への意識が高いといえる。

たとえば投票所にいってなりすましで他の人の代わりに投票することができる。身分証明を求められないからだ。投票できる最寄りの投票所は複数あり、どこでもかまわない。たとえば自宅の付近に2-3の小学校があればどこでもいいから、なりすましは可能である。

日本ならば必ずなりすましが問題になるようなシステムだが、そのような不正が横行しているとは聞いたことがない。また選挙は面倒くさいから行かないなどという人もあまり見かけない。

投票への義務感は日本とは天と地の差である。