福井利佐blog

切り絵アーティストの日々

津村さん個展

2008年06月11日 | 過去のBLOG記事

雑誌『Art it』の妄想オーダーでお世話になった、
ファッションブランド「FINAL HOME」のデザイナーでもある
津村耕佑さんの個展「夢神」のオープニングに行ってきました。
場所は渋谷の「NANZUKA UNDERGROUND」です。

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津村さんと私。津村さんのこちらの見えている手には
ワイングラスが持たれているのですが、もう一方の手にはやはり「鬼ころし」が!
徹夜だったんでしょうか。
そして、ストローでちゅうちゅう吸う感じがお好きなんでしょうかー(笑)。面白い方です。


津村さん自ら、作品について語って下さったので、
作品の意図がわかりとてもおもしろかったです。
今回の作品の中には、名画の贋作を用いた物があるのですが、
自然すぎて一瞬どこがおかしいのか気がつかないくらいのものがあり、
津村さんのお話を聞いて「なるほどー!」という感じでした。

津村さんはファッションブランドを抱えながら、
ご自分の作品制作も果敢にチャレンジしていて、
ものすごいバイタリティの持ち主です。私も見習わなくては!

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「ゴブラン織り」を使った立体作品。ざっくりしているようで実に緻密です。
織りのほつれ具合も、計画的でなければこうはなりません。
ファンキー(←死語?)でありながらやっぱり繊細な作品達です。
高貴な臭いのする物の変換を楽しんでしました。
名画を使用したのもゴブラン織りを使用したのも同じ意図から成るものです。
展示は6月22日まで。是非御覧になってください。アグレッシブです。(笑)


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津村さんの個展会場にて松蔭浩之さんと。同じく「Art it」でお世話になりました。
カメラマンとして一作家として楽しく熱く撮影をして下さいました。素敵な笑顔です。


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こちらは私が、「Art it」の撮影時に津村さんから頂いたもの。
毎回「妄想オーダー」の撮影後には制作したお洋服をくださるそうなんですが、
私の時はかなりインスタレーション的な感じで、服らしい服はなかったので、
こちらを頂きました。いうなれば私の「化身」という感じらしいです。
大切に飾らさせていただいています。
ここから今回の個展に発展したんだなあと思うとすごくおもしろいし、何だか嬉しいです。


わたくし事ですが、理論社「ミステリーYA!」から発売された児童文学、
山田正紀さんの「オフェーリアの物語」に切り絵を提供させていただきました。

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表紙の様子。人形と人形師の不思議なお話です。
表紙のモチーフもお話の中に登場する女の子とお人形のイメージからきています。


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表紙カバーをめくるとここにもあります。本の中にも、章ごとに切り絵が入っています。
児童文学なのでとても読みやすいです。ぜひぜひどうぞ。


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