8月7日(木)のつぶやき

@rinakko 11:27
【ABC殺人事件 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)/アガサ・クリスティー】を読んだ本に追加
ABC殺人事件 (クリスティー文庫)
アガサ・クリスティー,堀内 静子
早川書房
 
 

@rinakko 18:03
P・サウフェイウスと、過去から持ち越したもので、目を楽しませてくれるものを数えてみた。
カミツレの葉からとる黄色、その黄染めの布地。
三言の記しもないQ・アルキミウスの二枚の書付板。
倉にしまった二輪の輿。
ほとんど白く青の色あせた子供の独楽。
@rinakko 18:04
(続き)
パピアニラの爪と髪。
プブリウスは言った。
――唯一過去から持ち越した遺物は、煌々と月満ちて地乾き、跡ひとつ残る恐れのない夜だ。
パスカル・キニャール 『アプロネニア・アウィティアの柘植の板』

@rinakko 19:38
パパ  ルウルウの好きな男は一メートル九十センチくらいの奴にきまっているね……
ルウルウ  (恍惚としていてよく聞かずに)うん、そりゃあそのくらいの人さ! ……
 (パパは笑う)
ジィップ 『マドゥモァゼル・ルウルウ』

@rinakko 21:20
平行植物の黒の領域は、ロダンの彫刻「黒人頭部」のように暖かく神秘的な黒から、ドラクロワが〈焦げた森〉と呼んだ冷たい、敵意に満ちた黒までいろいろである。 #87page2014
@rinakko 21:20
(続き)
しかし奇妙に無実体的な外観、時には妖怪を思わせるような外観を平行植物に与えるのは、これらのさまざまなニュアンスの黒が放つ不思議な輝きである。
レオ・レオーニ 『平行植物』 #87page2014

@rinakko 22:12
遠くからその名前が読める。〈風車劇場(テアトロ・モリーノ)〉。そういえば新旧問わず大陸の大都市にはたいていどこでも快楽の風車が存在するようなものだ。
アンドレ・ピエール・ド・マンディアルグ 『余白の街』
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8月6日(水)のつぶやき(読んだ本、『アイヴァンホー』)

@rinakko 08:21
【アイヴァンホー〈上〉 (岩波文庫)/ウォルター スコット】を読んだ本に追加
 
 ふふふ、堪能したわ。物語の時代背景にも興味は尽きない。“それは騎士道というものだ。なんと、娘、それこそ純潔で高貴な愛情を育てはぐくむもの、圧制に苦しむものの支え、苦情をただすもの、暴君の権力をおさえるもの、なのじゃ。”(130頁) …若者のアイヴァンホーを始め、みなこんな話し方なのじゃが。
 
 

@rinakko 12:13
昼ビールちう。なのだが、屋外で呑みたい衝動があたしを襲う。一番好きなのは、イルカのショーを観ながら。

@rinakko 12:36
カレー焼きそば(石橋の芳月にて)。

 ご馳走さまでした♪
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7月に読んだ本

2014年7月の読書メーター
読んだ本の数:24冊
読んだページ数:9415ページ
ナイス数:172ナイス

「もの」で読む入門シェイクスピア (ちくま文庫)「もの」で読む入門シェイクスピア (ちくま文庫)の感想
さくさく読めてしかも興味深い内容ばかり。月刊誌に連載されたエッセイを纏めたものなので1回分は短く、取り上げられた作品数が多いのも嬉しい(エッセイのタイトルには33作品)。あと、表題のエッセイとは別に、『シェイクスピアの女性たち』という7篇が収められていて、こちらは本当に目鱗がごろごろ。シェイクスピア全作品で主役級の人物なのに名前がないのはマクベス夫人だけ(!)な理由、リア王における母の不在が父娘関係に及ぼした影響について、デズデモーナが殊の外若い(少女といっていいほど)とする解釈。などなど頗る面白かった。
読了日:7月31日 著者:松岡和子
岸辺なき流れ 下岸辺なき流れ 下の感想
素晴らしい読み応え。憑かれ、眩暈し、時に受け止め兼ね立ち尽くし、その全てが快感だったのだから世話がない。類を見ない大河を読んだ…という満腹感で、倒れそうよ。しだいて渦をなす語りと、馴染みない展開を繰り広げる思惟に巻き付かれるばかりで…濃ゆかった。過剰で異様な熱を孕み、どこか腫れぼったい歪みを見せてくる物語だが、その底流にあるのは深くて真摯な思いであり飽くなき問いなのだと、いつとはなく気付いた。そして今また、主人公の数奇な人生に思いを馳せる。彼が本当に望んだこと…わかりにくい。放埓と悪は、罪は、その愛は…と
読了日:7月29日 著者:ハンス・ヘニー・ヤーン
岸辺なき流れ 上岸辺なき流れ 上の感想
第一部「木造船」は、全体からみると序章といってよい内容で、第二部(主人公の手記)との繋がり上も重要な謎を積み込んでいる。まだ若かりしグスタフは、船長の娘である許婚に乞われて密航者となった。それは老匠の建造による見事な帆船だが、変わり者の手による仕掛けといい、冷淡で口の重い上乗人や秘密の積み荷といい、端から謎めいた航海だった。そして遂にあることが起きてしまう…。ケバット・ケニヤの挿話「二百年のあいだ墓に埋められていた男」にも見られる生と死、棺、そして復活…の不気味なイメージは、第二部からも執拗に繰り返される
読了日:7月25日 著者:ハンス・ヘニー・ヤーン
サー・オルフェオサー・オルフェオ
読了日:7月25日 著者:アンシアデイビス
ケルト妖精物語 (ちくま文庫)ケルト妖精物語 (ちくま文庫)
読了日:7月24日 著者:
シェイクスピア全集 14 (14)コリオレイナス (ちくま文庫)シェイクスピア全集 14 (14)コリオレイナス (ちくま文庫)
読了日:7月20日 著者:W.シェイクスピア
スタイルズ荘の怪事件 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)スタイルズ荘の怪事件 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)の感想
再読。
読了日:7月19日 著者:アガサクリスティー
運命の裏木戸 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)運命の裏木戸 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)
読了日:7月18日 著者:アガサクリスティー
わが悲しき娼婦たちの思い出 (Obra de Garc〓a M〓rquez (2004))わが悲しき娼婦たちの思い出 (Obra de Garc〓a M〓rquez (2004))の感想
素晴らしい。風変わりな老いらくの恋の話。何しろ90歳の老人のもとに、80年前の少年の日々と同じそよ風が戻ってきたのならば、たとえどんな形であろうと至上の恋として言祝いであげたい。読みながらそんな気持ちになった。話が現実離れをしていくにつれ、不思議な清々しさが胸に流れ込んでくる。恋に落ち、恋を知れば、魂はきっと若返る。それはまるで生まれ変わることなんだよ…と、高らかに大らかに謳いあげているよう。単純で尊いことを、人生を賛美する温かな声で。
読了日:7月16日 著者:ガブリエル・ガルシア=マルケス
遠い女―ラテンアメリカ短篇集 (文学の冒険シリーズ)遠い女―ラテンアメリカ短篇集 (文学の冒険シリーズ)の感想
「チャック・モール」は再読。表題作を含め、コルタサル作品が初期短篇集『動物寓意譚』から5篇収められているので多いと感じたが、流石に面白い。でも私のお気に入りはオクタビオ・パス「『流砂』より」とマヌエル・ムヒカ=ライネス「航海者たち」。とりわけ「航海者たち」は素晴らしく、もう笑いっぱなしよ。空想世界に溺れるだけが慰めだった騎士ロブロが、イカサマ師やら狂人やらを引き連れ旅立つのよ海原へ…。短篇の割にはばたばたと詰め込み感があって、それが読後の満足に繋がる。ムヒカ=ライネスもっと読めるようになればいいのに。切に
読了日:7月15日 著者:フリオコルタサル,オクタビオパス,カルロスフェンテス,フリオ・ラモンリベイロ,アルフォンソレイエス
カッコーの巣の上で (白水Uブックス192/海外小説 永遠の本棚)カッコーの巣の上で (白水Uブックス192/海外小説 永遠の本棚)
読了日:7月14日 著者:ケンキージー
図説 金枝篇(上) (講談社学術文庫)図説 金枝篇(上) (講談社学術文庫)
読了日:7月13日 著者:ジェームズ.ジョージ・フレーザー
白昼の悪魔 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)白昼の悪魔 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)
読了日:7月13日 著者:アガサクリスティー
迷宮の将軍迷宮の将軍の感想
とても興味深く、面白く読んだ。新大陸の解放者として名高いシモン・ボリーバル、晩年の斜陽の姿が描かれている。新大陸統合の夢を抱き、巨大な共和国を成すという理想を追い続けたが、権力に執着し独裁者の座を求めることは決してなかった…という稀有な英雄像。夢折れた後の黄昏側からその人生の光と影をたどることで、高邁な理想主義者ならではの孤独と失意がひしひしと胸に迫る。
読了日:7月11日 著者:ガブリエルガルシア=マルケス
Deep Water〈深淵〉 (花とゆめCOMICS)Deep Water〈深淵〉 (花とゆめCOMICS)
読了日:7月11日 著者:清水玲子
化鳥・三尺角 他六篇 (岩波文庫)化鳥・三尺角 他六篇 (岩波文庫)の感想
うとりうとり…隅々まで堪能した。どの話も大好きだ。ところで「茸の舞姫」は、『きのこ文学名作選』にも収められていたのだが、またあらたに鏡花の茸への偏愛ぶりを知る1冊でもあったことよ。
読了日:7月9日 著者:泉鏡花
シェイクスピア全集 12 タイタス・アンドロニカス (ちくま文庫)シェイクスピア全集 12 タイタス・アンドロニカス (ちくま文庫)
読了日:7月8日 著者:ウィリアム・シェイクスピア
予告された殺人の記録 (新潮文庫)予告された殺人の記録 (新潮文庫)の感想
素晴らしい。“もしもあの時…” “なぜあの時…”と、偶然が幾つも多声的に連なりながら、その殺人の時へと事が運ばれて行く様から目を離せない。まるで障害は見えない手によって除かれ、当時者たちの背中も見えない手で押されていくかの如く。読んでいて息も吐けない。かと思えば、にやりと笑ってしまう箇所にぶつかり不意に緊張の糸が弛んだり(これがまた堪らない)。最後までひき込まれとても満足。うおん。(そしてあの二人の後日譚が、味わい深く忘れがたい。)
読了日:7月8日 著者:G.ガルシア=マルケス
親指のうずき (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)親指のうずき (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)
読了日:7月7日 著者:アガサ・クリスティー
悪い時 他9篇悪い時 他9篇感想
「失われた時の海」のみ再読で、幻想性の際立ったとても好きな話。他には、「大佐に手紙は来ない」や「バルタサルの素敵な午後」、「モンティエルの未亡人」が、とりわけ味わい深くてよかった。“小鳥を入れる必要もないくらい”に世界でいちばん美しい鳥かご、見てみたい。
読了日:7月5日 著者:ガブリエルガルシア=マルケス
中井英夫全集〈2〉黒鳥譚 (創元ライブラリ)中井英夫全集〈2〉黒鳥譚 (創元ライブラリ)の感想
ゆっくり読んでいた。戦後への違和感、繰り返される“恥”の言葉は重い。死への志向、倒錯と背徳…。短篇では「銃器店へ」や「死者の誘い」、「黒鳥の囁き」が好き。連作による長篇『人形たちの夜』もよかった。
読了日:7月4日 著者:中井英夫
落葉 他12篇落葉 他12篇の感想
マコンドものに連なる作品、短篇「土曜日の次の日」と『落葉』がよかった。衰滅し、崩壊していく町とその住民たちの暗鬱な姿。処女長篇ですでにマコンドが描かれていたことで、如何に重要な場所なのかが思いやられる。
読了日:7月3日 著者:ガブリエル・ガルシア=マルケス
シェイクスピア全集 (11) ペリクリーズ (ちくま文庫)シェイクスピア全集 (11) ペリクリーズ (ちくま文庫)
読了日:7月2日 著者:ウィリアムシェイクスピア
シェイクスピア全集24 ヘンリー四世 全二部シェイクスピア全集24 ヘンリー四世 全二部
読了日:7月1日 著者:シェイクスピア

読書メーター

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8月3日(日)のつぶやき

@rinakko 10:41
7月のカレンダーを外さねばな。未練たらたら。

@rinakko 10:44
8月になったらもう、何となしにさびしい。

 
 
@rinakko 13:37
【カーテン(クリスティー文庫)/アガサ・クリスティー】を読んだ本に追加
カーテン (クリスティー文庫)
アガサ ・クリスティー,田口 俊樹
早川書房
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8月2日(土)のつぶやき

@rinakko 12:55
昼ビール部です。ヒューガルデンホワイト? だっけ?


@rinakko 12:58
梅田にいるが、いつになく飲食店空いてる。今時分、人々の目指す場所はここではないらしい。
@rinakko 12:59
千房なんて、よく観光の人たちが来る店だろうに。

@rinakko 13:52
てな訳でお昼ごはんの一部。

@rinakko 13:56
別々に出かけてお昼ごはんを一緒に食べてるのが割りと好き。このあと私は本屋逍遙。
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マイクル・イネス、『ある詩人への挽歌』

 『ある詩人への挽歌』の感想を少しばかり。

 マイクル・イネス、読むのは3冊目。これも好きだ。荒涼たる冬のスコットランド、エルカニ―と呼ばれる見捨てられたような古城で起きた墜死事件を描く。学者でありながら狂気に憑かれた如くさもしい日々を送る変人城主と、世間から遠ざけられて暮らすその姪(テンペストの父娘に譬えられるあたり皮肉だ)。ところが姪のクリスティンには秘密の恋人がいて…。
 代々不和の続くスコットランド低地の“家”同士の因縁話も絡んできたり、ネズミだらけの城が不気味だったり、そんな雰囲気もツボだった。“次の語り手にバトンを渡す”形式もよく効いている。謎解きにも最後まで驚かされ、堪能した 。

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7月31日(木)のつぶやき(読んだ本、『「もの」で読む 入門シェイクスピア』)

@rinakko 09:00
【「もの」で読む入門シェイクスピア (ちくま文庫)/松岡 和子】を読んだ本に追加

 さくさく読めてしかも興味深い内容ばかりで、とてもよかった。月刊誌に連載されたエッセイをまとめたものなので、その1回分は短く、取り上げられた作品数が多いのも嬉しい(エッセイのタイトルには33作品)。あと、表題のエッセイとは別に、『シェイクスピアの女性たち』という7篇が収められていて、こちらは本当に目鱗がごろごろ。シェイクスピアの全作品で主役級の人物なのに名前がないのはマクベス夫人だけ(!)な理由、リア王における母の不在が父娘関係に及ぼした影響について、デズデモーナが殊の外若い(少女といっていいほど)とする解釈。などなどすこぶる面白かった。
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