4月7日(月)のつぶやき(読んだ本、『ローベルト・ヴァルザー作品集3』)

@rinakko 09:13
【ローベルト・ヴァルザー作品集3: 長編小説と散文集/ローベルト・ヴァルザー】を読んだ本に追加

 “将来僕は魅力的なまんまるの零になる。” 8頁

 ゼーバルト『鄙の宿』のヴァルザーの章が本当に素晴らしくて、これはもうヴァルザー読まねば…!と居ても立ってもいられず早速手に取った作品集。まず3から読んだのは、「ヤーコプ・フォン・グンテン」お目当て。この話の舞台は、ひたすら忍耐と服従を叩き込むための授業を行うベンヤメンタ学院で、語り手ヤーコプは寄宿生の一人である。良家の出身であるにも関わらず順応していくヤーコプには、既に己自身が謎になってしまう…。何から何まですこぶる奇妙で面白い。
 「フリッツ・コハーの作文集」も凄くよかった。誰にも何にも繋ぎ止められていない稀有な魂の、わかりにくくて不思議な明るさに強く引きつけられてやまなかった。

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