本が好き!な、りなっこのダイアリーです。週末は旦那と食べ歩き。そちらの報告も。
本読みの日々つらつら
江國香織さん、『間宮兄弟』
今朝のこと。隣でだーさんがアラームをとめている気配に一度は目が覚めたのに、なぜか起きられなくて、次に気が付いたときにはもう出かけてしまった後でした。ううむ、どうしてしまったのかしら今朝の私…。そうなると当然、夜まで会えないわけです。だからどうしたって言われても、それだけのことですが。
さて今日は、江國さんの作品を読みました。何ヶ月か前に『思いわずらうことなく愉しく生きよ』を読んで(帰省に重なったので記事にしてません)以来です。先に映画を観てから、ずっと読みたかった作品。
『間宮兄弟』、江國香織を読みました。
内容紹介
〔 もてなくとも幸福に生きる兄弟の日常の物語。 女性にふられると兄はビールを飲み、弟は新幹線を見に行く。 そんな間宮兄弟は人生を楽しむ術を知っている。 江國香織がもてない男性の日常を描いて話題になり、森田芳光監督の映画化も大ヒットした小説の待望の文庫化。 〕
江國さんの作品は、古いのがとても好きで、新しいのはあまり読めていなかったりします。たぶん私の場合それは、直木賞の辺りで線が引かれてしまいます。またこれから、他の作品も読んでみたいですが。
もしかしたら、読んでいない作品の多くは所謂恋愛小説かもしれません。でも実は私、江國作品を恋愛小説として読んでみたことがないので、そこのところがよくわからないです。
江國さんの作品には幾つかの恋愛が描き込まれているけれど、私が好きになるのはいつも、恋愛に向き合っていようといまいと、結局どうしようもなく“一人”でしかない登場人物たちの佇まい、だったりします。ううむ、なかなか上手く言えないですが、例えば、恋愛中の二人が一緒にいる時間の幸せそうな(或いは不幸せそうな)空気感よりも、確かにあるはずなのに絶対につかむことの出来ない恋というもののあやふやさ、宙ぶらりんさに、ふと途方に暮れて佇んでいるときの一人ひとりの存在感…。それが伝わってくる作風を、私は好んでいるように思います。
恋の楽しさや素敵さよりも、たとえ恋愛中でも一人ひとりは結局こんなにさびしいんだよ…ということ。そのことに対して主人公たちがどんな風に向き合っているかが重要で、勢い恋愛の形の方(どっちが年下とか年上とか不倫とか)にはあまり関心が向かないのですね。彼らの、まず個人としてのあり方に目が向く。だから私は、“恋愛小説”としては読んでいない…と。
ところで、『間宮兄弟』です。間宮兄弟の周囲にもやっぱり恋愛がある。それなのに二人のいる場所だけは真空地帯のように、恋愛の気配はつるりと表面を滑って逃げていってしまいます。で、そんな二人がとても良い。
たまたま兄弟揃ってもてなくて、兄弟揃ってオタクの素質があって、そんな二人だからこそ、他人には邪魔をされなくてすむ心地良い居場所を作って、二人きりでも充足した生活を送ることが出来るわけです。でも、そんな二人でもやっぱり、「踏み込んではいけない・踏み込んで欲しくない」と思っている領域をお互いに持っていて、それをちゃんと尊重し合っている。そういうところが読んでいて切なくもあり愛しくもあり、この兄弟が好きだな~と思えてくるのでした。
間宮兄弟の共同生活がこんなに楽しそうなのは、彼らの間に一線を引く礼儀があるからだと思うし、江國作品に出てくる私の好きな登場人物たちは、皆そんな風に“一人”の佇まいをしっかり持っています。相手を大切にしていながら、最終的に寄りかかってない。そうでなくっちゃね…と思ってしまいます。
この二人の暮らしぶりを読んでいると、「え、恋愛なんてしなくてもいいじゃん、毎日が楽しければさ~」と、自然と思えてくるのでした。てゆーか、この二人の暮らしぶりは本当に楽しそうだ! 趣味人の理想じゃあないかしら?
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映画は中島みゆきが良かったです。
そう、あの映画の中島さんは凄く良かったです。ほんとに演技なの?っていいたくなるくらいピッタリでしたね。
見逃していました。
映画は、もうちょっとつっこんで欲しい台詞がさらっと流れてしまったり、「そこは強調せんでも」というところがいくつかあって気になったので、あんまり好きになれませんでした。
みゆきさんはほんとにはまり役でしたね!
昨夜(12/7)、ぼーっとテレビを見ていたら「検索ちゃん」という番組でりなっこさんのブログが映り、おもわず興奮してしまいました
そう言えば、小学館の文庫の新刊って見逃しそうですね。
私は映画が先だったのですが、小説を読んだ後でしたらやっぱり、「むむむ?」だったのかもしれませんねぇ。 「皆で浴衣着ちゃってぇ」とか(笑)。
「検索ちゃん」…? さっきまさに検索してみて、こんな番組があるのかぁと思いました。
そうですか映っちゃったんですか、自分でそれを見てビックリ!!してみたかったです。惜しいなぁ。
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