3月24日

 @rinakko
 【人みな夜にあって (1981年) (ジュリアン・グリーン全集〈12〉)/ジュリアン・グリーン】

 “死は自分を見つけ出すことはないだろう。(略)おれの心は一生の分だけ愛をためこんでいる、と彼は思った。だがその心は、自分でも識らないだれかを力のかぎり愛していたのだ。目をとじると、彼は異常なまでの情熱をこめてつぶやいた。「きみを愛している!」この言葉は、謎めいた重みのようなものから彼を解放してくれた。(略)だれにもそんなふうに言ったためしはなかったし、言うべき相手もだれひとりいなかった。” 
 “快楽が自分のなかで、愛する能力を殺しているのだ。”

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )