台風4号が沖縄本島に上陸したのは13日。そして今日の午後関東沖の海上に去ったが、余波の被害は東北の各地で未だに吹き荒れている。
沖縄や南九州、四国、本州の太平洋側だけでなく、他の広範な地域にも記録的な豪雨や強風の被害をもたらした。まさに文字通り7月としては最大級の台風といわれたとおりである。
しかし“幸いにも”と言ってはいけないことだが、ほぼ日本全域を巻き込んだ“最大級”の台風とはいえ、死者・不明者は5人(昨日現在)、怪我人は70人余に留まっている。
これに対して毎日平均17.4人の死者、3008.8人の負傷者(昨年度統計)を出しているのが“人災の帝王”としての自動車事故(※注)である。つまり死者は3日間で52人になり、最大級台風の何と十倍にもなる。毎日台風4号が10個襲来している数字である。負傷者に至っては43倍である。
この大差は何ゆえに生じるのか行政も国民全体も国民真剣に考えるべき時ではないか。
(※注 交通事故には航空機事故や船舶事故なども含まれるはずだが、事故数も死傷者も圧倒的に少ない。つまり“交通事故”のほとんどはクルマの走行に伴い発生するのだから、“交通事故”という用語よりは“自動車事故”の方が適切である。)
※台風の進路図は関連HPより 白黒写真は市民団体の機関紙より。