東京都小金井市には「東京江戸たてもの園」という歴史的建造物を集合させた一大施設があり、小金井公園という緑豊かな巨大緑地公園の一角にあるから、いつも大勢の人たちで賑わっているようだ。
このたてもの園の東部分には「昭和の商店街」を再現したようなコーナーがあり、上の写真の如くである。
ここには東京都内に辛うじて残されていた歴史的建物だけが移築展示されているから、むろん山形にかつてあった建物はここには存在しない。
だから、「山形市史」とは「縁ある」建物はない。
それでも山形の歴史上にかつてあった建物・街並み、それもごく最近まで存在していた歴史的建造物・街並みと対比する素材にはなりうる。
その、ごく最近まで存在していた歴史的建造物・街並みとは下記の二つの写真の通りである。
これらの建物群はまさしく山形市役所の至近距離にあるから、常に多くの市役所職員も存在を認識していたはずであり、更にその下の写真の通り「親子レトロ建築学習街めぐり」のようなことも行われていたほど市民にも親しまれていた。
だが、結果的には現在はもはや存在しない。つまり数年前に道路拡幅により解体されている。
これでは「都市計画」の名による「都市破壊」でしかない。
かたや「大東京」、こなた「いと小さき山形」。
歴史的建造物は「拾われる神」ともなりうれば、「捨てられる神」ともなりうる好例であろう。
やはり山形県も山形都になるしかないのだろうか。