山形の過去、現在、未来

写真入りで山形の歴史、建物、風景を紹介し、併せて社会への提言も行う

名残の桜、そして吹き出す若葉・・・山寺

2007-04-30 23:03:35 | 風景
 高い山がない平板な国から休暇旅行で来日中で昨夜我が家に宿泊した女性(イングランド在住のデンマーク人)を里山信仰の聖地山寺に案内した。
 そんな彼女に1000段以上の石段の参道を登らせてみたが、今年初めての夏日の暑さの中、この石段登りに慣れた私に最高地の奥の院までついてくることができた。
 この日の山寺は連休中ということもあり、門前の街路も境内の参道も銀座や原宿並みの混雑で、山形の中心商店街もこのくらいに賑わえばとも思うほどだ。 
 下山の途中、名物の串刺しの「玉こんにゃく」を一緒にたべた。食べ物の名前を「こんにゃく」と教えたら、アルコール度の強い「コニャック」と関係があるのかと尋ねられたが、カロリーが稀少なので女性に好まれる食べ物だと言い聞かせた。
 夏日の高温にもかかわらず、やはり谷状の境内は冷涼なのか、市街地の桜はすっかり散ったのに、ここの桜は満開であったし、また、遠方の山肌の残雪を望むことができ、そのコントラストに彼女は感動していた。
 下山して山寺駅のホームから境内を包む宝珠山をもう一度眺めると、山肌を覆う裸のような樹木から急速に若葉を吹き出しつつあることを見ることができた。
 まもなく、山形盆地の里山はすっかり鮮やかな緑で包まれるのである。

※ それにしても電線が気になる。でも、まあ仕方がないか。
 
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2つの「?」・・・踏み絵外交とバイオ燃料

2007-04-28 00:37:32 | Weblog
 昨日の大きな2つのニュースに関する疑念。
●米議会と従軍慰安師問題
 日米首脳会談の直前に安倍首相は米議会において「踏み絵」を踏んだ。
「踏み絵」とは江戸時代にキリスト教信者でないことを証しするために足で踏みつけるためのキリストや聖母の像が刻まれた板のことであるが、ここで言う「踏み絵」はいわゆる従軍慰安師(※)問題のことである。
 この板絵を踏めば、日本軍の非日本人女性に対する性加害を認めることになり、踏まない場合は日本軍の性加害の否認を意味する。
 もし、性加害を否認すれば、中国と韓国はむろん、米議会からの大きな反発が予想され、外交上の大混乱を招きかねない。こうして首相は苦渋の決断により踏み絵を踏んだのであろう。
 だが、軍による性加害は戦前の日本のみの特有の問題ではありえない。歴史上、近代史や現代史に限っても性加害に関し百パーセントクリーンな軍隊は存在しないと言える。日本の公人なら絶対に公言しにくいことだが、日中戦争時の中国軍(共産軍を含む)は性に関し完全に清潔であったかどうか。朝鮮戦争でも米軍と韓国軍を中心とする国連軍も多くの売春師をかかえていたようだし、占領下の日本でも米兵相手の日本人女性は大勢であった。だが、韓国婦人からも日本婦人からも米国等に対する告訴や告発があったとは聞いたことがない。それゆえ旧日本軍の性加害の問題だけが浮上するのはきわめて不可解である。むろん、たとえほんのわずかでも日本軍による性加害があったとすれば正当化はできないのだが、それにしても最近の米議会での動き、米国での反日活動には胡散くさいものが感じられてならない。(←一部修正・加筆)
 ※ この種の“職業”に対し差別的感情を持たないならば看護師、助産師と同様に「師」の文字に書き換えるべきであろう。ただし「婦」という文字が差別的文字かどうかは別問題である。

 ●ガソリンへのバイオ燃料混合販売開始
 日本でも農産物を原料とするバイオ燃料がガソリンに混合されての販売が開始された。これは地球温暖化の抑制をねらってのことのようだが、既に食料品の高騰が庶民の生活を圧迫している国も出始めている。それどころか、近い将来に食糧危機すら懸念される。 
 人間とは、三度のメシよりもクルマの運転の方が大切だと思っているようだ。

 ※ 写真はウィキペディアなど関連HPより

 
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山形の蔵 旧市街北部(9・・最終回)プラス・・・

2007-04-26 21:33:40 | 建物

 九州旅行やら桜めぐりとかが続いて、感動と感激のあまりクラクラしてばかりいるうちに山形名物の蔵めぐりがすっかり陰をひそめていた。
 今日、しばらくぶりで山形の蔵めぐりが復活することになる。
 ただし、旧市街北部の蔵めぐりは今回で終了になる。
 北部の蔵の特色と言われても答えようがないが、この地域は鋳物や打刃物、鍛冶などの伝統産業や軽工業の部類の地場産業が栄えた地域であるのと同時に、農村的要素も近年まで残り続け、また、有名寺社の門前町の性格も有していた地域であり、近世後期から近代にかけて、それなりの富を蓄積した城下民、市民も多かったために、かなり豪奢で堂々とした土蔵が建てられたものと思われる。 

 次回は旧市街東部の蔵めぐりを予定している。

 レトロ館のペン画展示会とスライド映写会について
 5月13日まで市郷土館(旧済生館三層楼)で山形のレトロ館のペン画の展示会が開催されているが、それに併せてスライド映写会も開催される。
 ●4月28日(土)、5月5日(土)、13日(土)毎回10時30分~
  土蔵の写真も多数映写する予定とのこと



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風雨が去って 名残の花の宴(後)

2007-04-24 22:00:49 | 風景
 桜の花びらがあたり一面に散っていても、陽気が戻れば再び公園は賑わう。
 ソメイヨシノは多くが散っても、紅枝垂桜はやっと期待どおりの鮮やかな彩りを見せ始めたので、多くの行楽客が幾つかの車座を成して紅シダレの幹の周囲を取り囲む。その光景はいかにも楽しそうだ。
 そんな中、妙(たえ)なると言うべきか妙(みょう)なと言うべきか、市内のあちこちでよく耳にするハーモニカの音色が響く。その音の主はやはりいつものH翁であり、市長の顔は知らなくても彼の顔はよく覚えているという市民は多い。選挙で当選してしまえば人出の多い所にはあまり顔を出さないのが議員様たちだが、彼は祭り気分の人出の多い所には“律儀に”顔を出す。議員様たちよ彼を見習うべし。
彼はそれほどの“有名人”である。ただし、松の緑の陰から流れ来る阿古耶姫を慕う名取太郎の笛の音なら正真正銘の妙(たえ)なる音色であるのだが、その翁のハーモニカの音色の場合はどうか。
 ひとたび山形城跡を少しだけ離れれば、男女共同三角、否、参画センターの四階の四角い窓からの山形城跡の桜の眺めも抜群であり、市街地のビルと背後に連なる県境の山並みとの組み合わせは見事な絵画を思わせる。
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風雨が去って 名残の花の宴(前)

2007-04-23 23:53:13 | 風景
今、私は大変な悩みの中にある。(でも優雅な悩みかもしれない。)
 昨日から未明にかけての強い雨と風のために桜の花びらが大量に飛び散ったあとの数多くの風景が格好の被写体となり、できあがった写真の中からどれをブログに登載すべきかに苦慮しているからである。
 むろん、できればすべてをお見せしたいが、そうはいかないから、悩みに悩んだ末、「前」3枚「後」3枚の2回に分けることにした。
 いずれも霞城公園の桜関連である。
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雨ニモ負ケズ風ニモ負ケズ 桜観光

2007-04-22 23:49:13 | Weblog
 乙女心と春の空ということなのか、晴天は3日と続かない。
 昨日は今年初めて20度を超える陽気だったのに今日は一転雨天。せっかく桜花が満開になったのに、あまりにもむごい春の空である。
 こんな雨の中、桜の見物にでかける市民は少ないだろうと思っていたが、近くの山形城跡を歩いてみたら、予想に反して居るは居るは、かなりの人出であった。
 しかし、やはり県外から大型バスでやって来た団体観光の人々が大半のようである。せっかくはるばる山形までやってきて、山形の桜見物を中止するのは勿体ないということか、降りしきる雨の中山形城跡の桜を熱心に見入っていた。
 山形城跡の桜が観光ルートに組み入れられるようになったのはここ数年のことであったように思える。いずれにせよ、悪いことではない。

※ 写真は城跡内に移築された(クリック→)重要文化財旧済生館三層楼(左)と東大手門内広場(右)の枝垂桜。携帯電話器での撮影のため雨にけぶったような画質で蒙御免。
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57万石の枝垂桜・・・光禅寺

2007-04-21 17:43:06 | 風景
 関ヶ原の戦いの際、この地方で上杉軍の大軍を喰い止めた功績で57万石の大大名になった最上義光の菩提寺である光禅寺は桜の名所としても有名であるが、満開となり、大勢の市民で賑わっている。
 特に本堂前の大きな枝垂桜と小ぶりな紅枝垂桜の周囲はカメラの砲列が並ぶ。また、門から石造りの太鼓橋に至る参道はまさに桜のトンネルである。
 だが、この寺は桜で有名なだけではない。東北地方有数の広大で豪奢な遠州流庭園も一見の価値がある。しかし、最上家は義光の孫の代で改易され、山形を離れている。それなのに以後4百年近く雄大な庭園が維持され、また桜の樹林は21世紀の山形市民の目を楽しませてくれている。これは最上家の遺徳を慕う遺臣たちと城下民がこの寺を盛り立ててきたからに他ならない。
 ぜひ、義光公以下三代の城主と殉死した4人の武将の墓所をも訪れ、首を垂れてほしいものである。
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やっと春の気分  ついに桜満開

2007-04-20 23:34:53 | 風景
 桜の開花が宣言されても寒い日が続き、少しもうきうきした気分になれなかったが、昨日ようやく平年並みの気温となり、とうとう今日は今年初めての20度を越える陽気になった。平日なのに人々はどっと戸外に繰り出した。

写真 ①霞城公園(山形城跡) ②北山形駅西 ③④⑤馬見ケ崎川河畔
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色とりどり、選り取り見取り

2007-04-19 23:36:02 | イベント
 桜の開花宣言がなされた翌日の14日は土曜日でもあり、観桜会のイベントが山形城跡で開催されたが、寒さが舞い戻り、満開にはほど遠いものの、すっかり山形名物になった舞妓さんたちがかけつけ、一気に華やいだ雰囲気になった。
 んでもよ~。あんまり舞妓さん達がうづぐすい(美しい)もんだがら、まんながの男衆(おどごしゅ)2人はすっかりわにですまて(照れて気恥ずかしくなって)顔がノツペラ坊になったのよっす~。

 それから数日後には城跡に至る道路沿いの桜並木もようやく満開近くになったが、桜以上に華やか?なのは市議会議員選挙のポスター掲示板。
桜並木の景観に合うか合わないかの問題はともかく、まさに色とりどり。美男美女の尊顔が並ぶ。でもフルネームを漢字で表記している候補者は少数派ということが気になる。世界に冠たる教育水準が高いはずの日本人の漢字読み取り能力が衰えていることの表れなのか。「期日前投票」の制限も大幅に緩和され、投票時間も午後8時までに延長されても投票率は低下するばかり。
 家の中は電気製品のリモコンだらけ。文明が進むと国民の政治や社会運動への意欲が低下するようだ。電気製品ならリモコン一つで思うように操作できる。だが、政治や社会はそう簡単に操作できない。面倒この上ない。
 面倒臭いことは極力避けようとするのが文明人らしい。だから社会運動や政治に関することには極力避けようとする。投票率の低下と立候補者の減少(無投票当選選挙区の増大)の責任は政治家のみにあるのではない。文明は民主主義の敵なのか?
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レトロ館でレトロ館のペン画展

2007-04-18 22:44:06 | イベント
「明治建築の華」「擬洋風建築の最高傑作、東の正横綱」とまで称賛されている重要文化財、旧済生館本館三層楼(山形城跡内の市郷土館)で現在山形市内に現存またはかつて存在していたレトロな建造物を描いたペン画の展示会が開催されている。
 展示されているペン画は約60点余。
 一昨年逝去された故結城泰作氏(享年83)が平成13年から描かれた作品で、遊び心が加味されメルヘンチックに描かれた昔懐かしい(つまりレトロな)建造物のペン画に向かって若い女性たちは「かわいい!」を連発していた。
 期間は5月13日まで。

  桜の開花は13日に宣言されたが、以降寒さが続いたため、満開までにはあと2,3日を要するようだ。霞城公園の桜見物のついでに、この展示会の観覧をお勧めしたい。
 ※ 写真は、訪れた山形大学の学生たち、新緑期の三層楼、同内側の回廊、作品の一部(旅籠町にあった洋風土蔵の店舗)
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