破風つきの屋根が下と上に計二つの珍しい建物は旅館のようにも見えるが、一体何の建物?
そう、これは確かに以前は有名観光地の名だたる宿泊施設であった。
まあ、和風の外観だし、内部もほとんどが和式であるから「旅館」であることは間違いがないが、廃業する以前は固有名詞として「ホテル」を名乗っていた。
でも、破風つきの屋根が二つもあるのだから、こちら側が表側になり、下の破風がついている部分が表玄関と思われるのだが、それにしてもかなりさびしい感じだ。
これは数年前に廃業しているからさびしくなっているのではない。
実は昭和11年にすぐ近くに仙山線の駅ができるまでは確かにこちら側が表側であり、下の破風つきの部分がこの建物の表玄関であった。
つまり、昭和11年に駅側の方に国鉄(後のJR)利用の旅行客や参拝客が出入りする玄関を新たに造ったために、こちら側が裏側になった次第である。
だから数年前の廃業よりはるか以前からうらぶれた感じの裏玄関に変貌したのである。
さて、ここはどこの、以前は何と名乗っていた宿泊施設なのであろうか。
ヒントは既に二つ出されている。
それは「有名観光地」と「仙山線の駅」である。
そして三つ目のヒントは下の風景写真であるが、この建物の二階の廊下の窓、つまり上の写真の二つの破風の間の窓から眺められる有名な風景である。
なお、次回の記事により回答に代えさせてもらうことになるが、最近の過去の記事と写真も回答を導き出すことになろう。