らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

怖い方言

2016-04-14 | 地元紹介

所用のためブログの書き込みを休止していましたが、今日から再開しますのでよろしくお願いします。

先日、某新聞に「てごうする」の見出しがありました。
もしやと思い記事を読むと、思った通り、私の故郷、岡山県西部地方で使用していた方言でした。
記事は、尾道市のデニムショップの社長がスタッフを探していた時、以前勤めていた会社の元上司と知り合いだった東京の女性に「てごうしてほしい」と声がかかったことから、その女性が尾道へやってきてこの「てごう」という言葉に遭遇したというものでした。

「てごう」は尾道も使っているようですが、私の故郷、瀬戸内に面した岡山県の西部地方でもよく使われる方言です。
意味は、「手伝う」「助けあう」で、漢字では「手合」を当てるようです。

この「てごう」は困った時、手を差し伸べるだけではなく、互いの手を重ねるように支え合えば、不思議と希望がわいてくる共助の心を表す言葉ですが、子供の頃に親からよく言われた「あそんどんならてごうせえ(遊んでいるなら手伝え)」は、そのような意味合いではなく、家事や農作業を手伝わせるために子供に指示しているもので、手を合わせるような気持ちなどはなく、完全な命令形で使用されるものです。

もう一つ、岡山の“怖い?”方言に「はよ~しねえ~」があります。
皆さんはこの方言はどのような意味だと思いますか?
発音通りそのまま素直に聞くと「早く死ねえ」と思われるでしょうね。
ところがそうではありません。

この言葉は決して怖い表現ではなく、「早くしなさい」という意味で使われる方言なのです。
使用例としては、出かける時間が迫っている場合などに、
「いそがにゃ~まにあわんど~、はよ~しねえ~」(急がないと間に合わないよ。早くしなさい)、などと使われます。

岡山の方言は、「てごう」で手を合わせ、「はよ~しねえ~」と、早く死ぬ事を願っているような変な言い回しですが、言葉にはほんわかと温かみが感じられる言葉です。
忘れていても、その環境に入ると何の抵抗もなく使用できる方言はいいですね。