退屈日記

とりあえず日々のつれづれを。

「『再生』はされたが残念な本と『過去』に囚われる男の愚かさを描いた映画」について

2022-04-25 02:56:50 | Weblog
くもり。シャツ一枚で平気。

色川武大「御家庭映画館」を見て読む。

どうやらこの本は「作り直されたもの」である模様。
「作品」としてではなく「具体的な本」として。

「全集もの」のカバーになっていて「落丁」もあり。
何とも勿体ないと思うのみ。

昔の映画でフィルムが切られているように。
本書も同様のことがなされたと思われる。

「名作」についてあれこれ述べられているので心ある者は「復活」を。
何よりかの著者が映画について真摯に語っているので。

個人的に観ていないのは「昔のディズニー作品」だと知る。
最近のそれは観る気がしないのでいいのだけれど。

フリッツ・ラング「緋色の街 スカーレット・ストリート」(’45)を観る。

前年の「飾窓の女」に続き主役はエドワード・G・ロビンソンとジョーン・ベネット。
ジョニーのダン・デュリエとミリーのマーガレット・キンゼイ(いい女ぶり)が脇を支え。

「堅実な出納係の男」が「美人だけれど蓮っ葉な若い女」にイカれるお話。
「孤独」を嫌ったゆえに「煩いだけの女」と結婚した結果。

「自動的に不幸になる結末」は自ずとわかる次第。
主人公に実は「絵の才能」があるだけに「余計に哀しい」。

ジャン・ルノワール「牝犬」(’31)のリメイクだとのこと。
なるほど道理でいささか展開が「古い」。

主人公の名前が「クリストファー・クロス」だったり。
音楽好きは「ほほー」と思うはず。

「自分には『欠けていた』と思うものへの執着」が人生を狂わせることに。
「過去」に囚われずに「未来」を生きろという考えもあるものの。

どうにもそうしがたい「われわれの姿」がここに。
もって「他山の石」としておきたいところ。
コメント
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