退屈日記

とりあえず日々のつれづれを。

「素敵な作家のエッセイと素敵な監督の微妙な映画」について

2022-04-21 02:35:37 | Weblog
晴れ。おだやか。

山田風太郎「人間万事嘘ばっかり」を読む。

著者の「エッセイ集成」の第5巻だとのこと。
それぞれの「時代」が伺えて楽しい。

興味深いのは。

吉行淳之介は確か長崎の原爆で亡くなった友人たちを敢えて「犬死」と言い。
著者は同じ友人たちの死を「犬死ではどうにも」と思っているところ。

映画絡みで言えばアラカンや黒澤明の「姿三四郎」、
あるいは轟夕起子や高峰秀子、岡田嘉子について。

扇千景が自宅にCM撮影にも来たとのこと。
思いがけず「着替え」を覗いてしまうことにもなった模様。

「徹夜マージャン」が「健康にいい」というあたりもなかなか。
酒もタバコもやってほぼ傘寿まで生きたのだから「立派」。

何とも魅力的な作品の数々をまだ全部読んだわけではなく。
とりわけ「明治もの」に縁がなかったのでこれまた「宿題」が。

マキノ雅弘「次郎長遊侠伝 秋葉の火祭り」(’55)を観る。

次郎長に河津清三郎、森の石松に森繁久彌、お美代に北原三枝、お時に利根はる恵。
黒駒勝蔵に三島雅夫、法印大五郎に田中春男、東三坊に清水元、助十に石黒達也など。

全体にテンポが緩くラスト近くにようやく盛り上がる展開。
いわゆる「次郎長一家」が出来上がるまでのお話。

残念ながら「次郎長三国志シリーズ」は未見。
「弥次喜多道中記」(’38)「鴛鴦歌合戦」(’39)は楽しんだものの。

「狂った果実」(’56)直前の北原三枝を監督が使ったのが気になるところ。
「彼女の在り様」がおそらくは本作最大の魅力のはず。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする