ピカビア通信

アート、食べ物、音楽、映画、写真などについての雑記。

プロヴァンスの贈りもの

2009年03月27日 | 映画


レンタル半額期間の最後に、またまたしつこく何本か
借りた。
「プロヴァンスの贈りもの」と「ブラッドダイヤモンド」
そして「バーバー」の三本。

「プロヴァンスの贈りもの」は、リドリー.スコット監
督、ラッセル.クロウ主演の、プロヴァンスが舞台の
話。
プロヴァンスが舞台ということで借りたのだが、結果
的には、リドリー.スコットという監督の、チェン.カ
イコー化、或いは、チャン.イーモウ化を確認するこ
ととなっただけである。
どういうことかというと、通俗化である。
始めの頃は、ちょっと歯応えがあると思ったものが、
有名になるにつれ単なる通俗映画になってしまうのは
仕方が無いことだろうか。
これだったら、始めから娯楽作品に徹していた弟のト
ニー.スコットの方が今となっては価値があると思え
る。
プロヴァンスで一躍有名になったピーター.メイル原
作の(本人はすでにプロヴァンスにはいない)通俗恋
愛小説を忠実に描いたのか、プロヴァンスの魅力も殆
ど感じないし、登場する人間もあまり魅力的でもない
し、ファムファタル的ヒロインはちょっと魅力的だっ
たが、あまりにステレオタイプ。
唯一面白かったのは、自転車野郎に向かって主人公が、
ランス.アームストロングと叫ぶ場面だけだった。
そもそもリドリー.スコットという監督は、この程度
のものだったのだ、と考えを変えたほうが良さそうだ。

次の「ブラッドダイヤモンド」。
これはデカプリオ主演。
これだけで観る気はしないのだが、なんせ半額、しょ
ぼくても後悔は無い。
案の定、しょぼい映画だった。
一応、ダイヤモンドの血塗られた側面を暴くという社
会的テーマを持っているようだが、その対極に存在し
ているのがハリウッドという事実を考えると、なんと
も説得力が無い。
謂わば自家撞着映画か。
ダイヤモンドの会社はデビアスがモデルなのか。
しかし、結局は「タイタニック」であった。
どこかで観たような展開である。

ということで、口直しにブレッソンの「たぶん悪魔が」
を観る。
これで五度目か。
いつ観ても新鮮な驚きがある。
コメント