ピカビア通信

アート、食べ物、音楽、映画、写真などについての雑記。

映画いろいろ

2009年03月20日 | 映画


ピーター.グリーナウェーの「レンブラントの夜景」
は、結局、殆ど寝てたので全く観た気がしなかった。
それだけ面白くなかったということだが、どうも「コ
ックと泥棒、その妻と愛人」辺りから、あまり面白い
とは思えなくなっている。
計算された緻密な作りは感じるが、その分映画として
の面白さもなくなっているように感じるのだ。
グリーナウェーは、少々破綻しそうなくらいがいい。

その他に、このレンタル半額期間に観たものは以下の
もの。
「ライラの冒険」「蝶の舌」「ブラッックダリア」「バ
ベル」「ドリーマーズ」「クライマーズハイ」、まだ
なんかあったような気がしたが。
思い出した「ダークナイト」だ。
ここ数年では記憶に無いほどの集中的なDVD観賞だっ
た。
実際、「ドリーマーズ」以外は、正規料金だったら観
なかったかも知れないラインナップだ。

で、ざっと感想。
まず「ライラの冒険」。
今はこんなことになってしまったが、昔は人並みにファ
ンタジーも好きだった。
しかし最近のファンタジーの傾向として、尤もらしい
理屈が多すぎる。
一神教的背景の、絶対的なものを探す旅のような冒険
物語が多いのは、時代の空気を反映しているのかとも
思うが、単純な宝探し、或いは生き別れた親を探すと
いった物語の方が、物語の強度は強いのではないだろ
うか(個人的な好みでもある)。
この映画も理屈が多い分、子供からすれば面白くない
だろうことは容易に想像できる(大人にとっても面白
くないが)。
ジプシーのルーツのロマ人らしきものを引用したり、
いろいろ暗喩らしきものをちりばめるのも常套だが、
その分、肝心の中心となる物語が。
しかし今の映画は、CGだけは立派。

尤もらしい理屈といえば「ダークナイト」。
バットマンが善と悪で苦悩する物語だが、この映画、ア
メリカで大ヒットだそうだ。
自分達の姿をバットマンに見たということなのだろう。
絶対的な正義の不在、なんてことだが、今頃気付くの
も何ともアメリカもということになるが、一言、バッ
トマンにそんなものは期待していない(個人的には)。
これほどあからさまに苦悩を出されても。
ヒースレジャーのジョーカー役が話題になっているら
しいが、これも特別凄いとも思わない。
どうも、影同士で一体ということのようだ。
そんなヒーローだったら、すでに「ダークマン」がいる
だろうという話だ。
同じバットマンだったら、ティムバートンの撮ったバッ
トマンの方が、哀しみを湛えていて断然良い。
あと、ヒロインがひどい(可愛く無さ過ぎ)。
それに、長すぎる。
しかし、CGは立派。


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