股間の解放記

普通の社会人PEKOの、日々思うことをつづっていきます。

そこのみにて光輝く

2014年04月25日 00時06分52秒 | 映画評論サ行
製作年:2013年
製作国:日本
日本公開:2014年4月19日
監督:呉美保
出演:綾野剛,池脇千鶴,菅田将暉,高橋和也,火野正平,伊佐山ひろ子,田村泰二郎
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仕事を辞めて何もせずに生活していた達夫は、パチンコ屋で気が荒いもののフレンドリーな青年、拓児と出会う。拓児の住むバラックには、寝たきりの父親、かいがいしく世話をする母親、そして姉の千夏がいた。達夫と千夏は互いに思い合うようになり、ついに二人は結ばれる。ところがある日、達夫は千夏の衝撃的な事実を知り…。
『海炭市叙景』の原作者、佐藤泰志の三島由紀夫賞候補となった小説を基に、北海道函館を舞台に生きる場所のない男女の出会いを描くラブストーリー。仕事を失った男がバラックに住む女と出会い、家族のために必死な彼女をいちずに愛し続ける姿を描く。主演は、『シャニダールの花』などの綾野剛。主人公と惹かれ合うヒロインを、池脇千鶴が演じる。メガホンを取るのは、『オカンの嫁入り』などの呉美保。美しい函館を背景につづられる、男女の愛の軌跡と人生の過程が心に突き刺さる。

評判が良かったので遠出して鑑賞。思った以上に重いテーマの作品でした。家族のカタチとは、愛のカタチとは…この映画に登場する人間たち全員が心に闇を抱えて生きている。どん底の世界で生きていようとも、優しさを持った人はいるし、そこに光は必ず差し込むのだと感じました。しかし少しでも希望を持たせるような演出ならばいいのだが、与えられた環境から抜け出そうと努力しようとする姿が感じられないために感情移入が出来ませんでした。辛い…苦しい…のならば、いくらでも現状を変えることは出来るはずなのに、誰も自分で努力しようとしないのが残念。主人公も過去のトラウマから殻に閉じこもってしまったが、その辛さが伝わりづらかった。ラストで、主人公と千夏が救われたかのように描いているが何も解決していないように思う。
しかしながら役者陣の演技派素晴らしかったと思います。綾野剛、池脇千鶴、菅田将暉と、それぞれがそれぞれの役を見事に演技きっていました♪池脇千鶴と綾野剛の濡れ場のシーンは凄いです。本当のAVのような…。
こういう暗くて考えさせられる映画は好きだけど、もう少し光輝く部分があれば良かったと思います。

この作品の評価・・・・69点
コメント
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