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さて、今回は宇宙に関して駄文を。国際宇宙ステーション(ISS)に滞在する宇宙飛行士が、フワフワと浮遊する姿が、ニュースなどで「無重力状態」と表現されますね。間違いとは断言まではできませんが、この表現に抵抗があります。なぜなら、この宇宙に無重力の場所や状態など存在しないからです。
現実問題として「無重力」でも差し支えはないし、広く市民に理解してもらうには、「無重力」の方がわかりやすいのは間違いありません。しかし正確には「無重量状態」と呼ぶべきで、当サイトでもなるべくその表現を使うようにしています。
ISSなどで無重力=無重量状態になるのは、地球に引っ張られる力と、公転軌道の外側に飛び出そうとする力が釣り合っているため、または常に自由落下状態にあるためです。
遠心力は、重力が加速度と等価であるために生じる慣性であって、見かけの力に過ぎませんが、地球の引力と打ち消し合って、合力としての力のベクトルは相対的にゼロだから「無」重力と呼ぶのもアリかも知れません。しかしこれは、重力が「有る」から生じている結果であり、確実に重力は働いています。
そして重力=万有引力は、自然界に存在する根源的な四つの力(ほかに電磁力、弱い相互作用または核力、強い相互作用)のうち最も弱い力ですが、距離の2乗に反比例しつつ無限遠に到達します。
このため、私たちの住む銀河系と、アンドロメダ銀河は250万光年も離れているにもかかわらず、重力を及ぼしあい、秒速120km以上のスピードでお互いに接近し続けているそうです。
また2年前には、米国とヨーロッパの重力波検出器が、1億3000万光年離れた天体衝突による重力波を観測しています。このほか、宇宙論の仮説の一つとして、宇宙全体の質量が持つ重力の帰結として、ビッグクランチと呼ばれる終焉を迎えるという考えもあります(最近は劣勢の説らしいですが)。
ことほどさように、この宇宙の至る処に、様々な源による重力が影響を及ぼし合っており、それが働かない場所があるとすれば、いまだ観測不能の領域なり宇宙の外側なり、あるいは別の次元くらいじゃないでしょうか。
いわんや地球圏をや。私達人類が到達した範囲など、地球の重力の影響圏すら出ていないのが実情で、そこには地球、太陽、月、諸惑星、様々な銀河、ブラックホール、ダークマターなどなど、あらゆる天体の重力が働いているわけです。
というわけで、真の意味で重力が存在していない「無」重力の状態など、存在しないんですね。JAXAでさえ「無重力とは重力がないという意味です。重力の原因となる星や惑星から遠く離れた空間の性質です」と書いてますが、そんな場所、この宇宙のどこにも存在しない。重力からは決して逃れられない、借金取りよりもしつこいのであります。
ですので、やっぱり「無重量」と言わないと、誤解を生むのではないかと思えてなりません。こんな表現の違いは枝葉に過ぎないかも知れませんが、宇宙好きなら、これってけっこう重要なこだわりどころなんですよ。理屈っぽいと嫌われようが、軌道エレベーター派では、この表現をしっかり区別していこうと思います。
さて、今回は宇宙に関して駄文を。国際宇宙ステーション(ISS)に滞在する宇宙飛行士が、フワフワと浮遊する姿が、ニュースなどで「無重力状態」と表現されますね。間違いとは断言まではできませんが、この表現に抵抗があります。なぜなら、この宇宙に無重力の場所や状態など存在しないからです。
現実問題として「無重力」でも差し支えはないし、広く市民に理解してもらうには、「無重力」の方がわかりやすいのは間違いありません。しかし正確には「無重量状態」と呼ぶべきで、当サイトでもなるべくその表現を使うようにしています。
ISSなどで無重力=無重量状態になるのは、地球に引っ張られる力と、公転軌道の外側に飛び出そうとする力が釣り合っているため、または常に自由落下状態にあるためです。
遠心力は、重力が加速度と等価であるために生じる慣性であって、見かけの力に過ぎませんが、地球の引力と打ち消し合って、合力としての力のベクトルは相対的にゼロだから「無」重力と呼ぶのもアリかも知れません。しかしこれは、重力が「有る」から生じている結果であり、確実に重力は働いています。
そして重力=万有引力は、自然界に存在する根源的な四つの力(ほかに電磁力、弱い相互作用または核力、強い相互作用)のうち最も弱い力ですが、距離の2乗に反比例しつつ無限遠に到達します。
このため、私たちの住む銀河系と、アンドロメダ銀河は250万光年も離れているにもかかわらず、重力を及ぼしあい、秒速120km以上のスピードでお互いに接近し続けているそうです。
また2年前には、米国とヨーロッパの重力波検出器が、1億3000万光年離れた天体衝突による重力波を観測しています。このほか、宇宙論の仮説の一つとして、宇宙全体の質量が持つ重力の帰結として、ビッグクランチと呼ばれる終焉を迎えるという考えもあります(最近は劣勢の説らしいですが)。
ことほどさように、この宇宙の至る処に、様々な源による重力が影響を及ぼし合っており、それが働かない場所があるとすれば、いまだ観測不能の領域なり宇宙の外側なり、あるいは別の次元くらいじゃないでしょうか。
いわんや地球圏をや。私達人類が到達した範囲など、地球の重力の影響圏すら出ていないのが実情で、そこには地球、太陽、月、諸惑星、様々な銀河、ブラックホール、ダークマターなどなど、あらゆる天体の重力が働いているわけです。
というわけで、真の意味で重力が存在していない「無」重力の状態など、存在しないんですね。JAXAでさえ「無重力とは重力がないという意味です。重力の原因となる星や惑星から遠く離れた空間の性質です」と書いてますが、そんな場所、この宇宙のどこにも存在しない。重力からは決して逃れられない、借金取りよりもしつこいのであります。
ですので、やっぱり「無重量」と言わないと、誤解を生むのではないかと思えてなりません。こんな表現の違いは枝葉に過ぎないかも知れませんが、宇宙好きなら、これってけっこう重要なこだわりどころなんですよ。理屈っぽいと嫌われようが、軌道エレベーター派では、この表現をしっかり区別していこうと思います。