ＮＨＫスペシャル「彼女は安楽死を選んだ」

　表題のテレビ番組（昨夜午後９時～）を見た。　平均余命的に言えば残り１３年を切っている僕にとって「安楽死」は興味あるテーマと感じる年代なのです。

　番組を見て一番強く興味をひいたのは最後の場に立ち会った二人の姉とベッドの上に横たわり会話しつつ死を迎える場面だった。　腕には点滴を実施する準備が整えられ、　安楽死を実施する側の担当者（女医？）が問いかける英語での安楽死実行に対する意思確認に答え、　書類にもサインする。　それらの手続きが終わると・・・

「では点滴を入れます」、「３０秒もすると貴女は死にます」、「宜しいですか？」　に続けて、　点滴バッグの中に１００cc ほどの容量と想われる液体が注ぎ込まれた。　立ち会った姉達に笑顔も交えてお礼の言葉などでの会話も、　本当に３０秒ほどの間に途切れ、　目を瞑り安らかな寝顔かと見える状態に陥り、　女医さんが頸動脈に触れて心臓の停止を確認し臨終を告げる。　そんな場面が見られた。

　ちなみにこの番組で安楽死を選んだ５０代の女性、体の色々な機能が徐々に衰える「多系統萎縮症」と紹介されていました。　また、スイスでの安楽死を実行するにあたってはその契約申し込み、　最終的な契約、　実行前の確認。　「それらすべての場面で英語能力が必要」　な事が見て取れました。　我が国では積極的な安楽死は認められて居ない。　そんな中で　「もし希望するなら英語力を備える必要性があるなあ」　なんて事を脳裏に浮かべつつ、　「安楽死もありだよなあ」と想っているのです。　

　そんなテレビを見ている僕の現状ですが、　頭髪は白く、　奥歯の一部は失なわれ、　顔面には老人斑が浮かび、　首には縦じわば目立ち、　手足の爪は柔軟性を失い。　それらを学術的風に表現すれば「多系統老化症」の進行中ですかね。