90 mm マクロレンズ使用 撮影装置9号機

2024-02-12 11:07:55 | 雪の結晶撮影

 雪の結晶撮影装置9号機での大きなな変更点はメインのレンズを90mmマクロに交換したこと。 従来は60 mm マクロと50 mm 固定焦点レンズを組み合わせたお手製のレンズシステムを使用していました。 それを何故我が家の一ヶ月の家計費に相当するような金額のレンズを購入し、9号機に改変した結果がどうだったか? 今日の話題はそれです。

 

 90 mm マクロレンズに期待したこと :

 それは組み合わせ光学系に依って生ずる主役たる雪の結晶とそれを引き立てる背景画像の位置関係のズレが完全に無くなる、 または無視しうる程度に軽減される事でした。 結果は期待するほどに位置ずれは軽減されませんでした。

 もっとも、2024年シーズンに出会った降雪の中の雪の結晶のサイズが小さい物が大半であったため、 背景画像のズレ量を大きく感じている面があるかもしれません。

 

 それほどに背景画像と主役たる雪の結晶の相対的な位置関係を問題とするならば、 僕の使用しているカメラ 旧・OLYMPUS社のOM-D E-M5 の場合、

 雪の結晶撮影の際に使用するカメラの ISO感度、絞り値、測光条件等々 ”マイセット” の中で 特定の Fn(ファンクション)ボタンに「モニタ画面に設定してある絞り値で得られる画像をモニタ出来る様にシステムを設定して置く」のが現実的な対処方法と考えます。 

 

 そんな状況であった事を考えれば、 60 mm マクロレンズと フィルムカメラ時代のカメラ本体から取り外して使用していた50 mm 固定焦点レンズとの組み合わせの撮影システムで充分だった。 わざわざ「高額な90 mm マクロレンズの購入は僕にとって無駄」であったとの感じを強くもつ今日この頃です。

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雪の結晶 5目釣り @草津・南岸低気圧

2024-02-10 11:41:29 | 雪の結晶撮影

角板形 結晶

 

 「南岸低気圧の接近で関東南部に降雪があるとの気象情報」が出る時、 草津スキー場では短時日のうちに低気圧の接近から東方への移動に伴い、舞い落ちる雪の結晶の形態が「魚の五目釣り」ならぬ「雪の結晶の五目釣り」が期待出来る多種類の形態の雪の結晶に出会える点に魅力を感じています。 先日2月5~6の大雪注意報が出ている中を出掛けたのも、それが理由です。 

 5日の午後4時頃から午後9時頃まで5時間ほどの間に確かに5種類の結晶を見る事が出来ました。 今日はその時の5種類の写真を並べて置きますのでご覧下さい。

 

 ただし、 屋外気温はマイナス2℃止まりだったためか結晶のサイズやシャッキリ感などの面で写真撮影的には不満な撮影行となったのです。

 

典型的な 六華の雪

 

六華に成長前の角板形

 

針状結晶

 

雲粒の付着した六華の結晶

 

 

 降雪のあった翌日6日の朝7時には降雪は止み、10時には陽の光が周囲にあふれる暖かな日になってしまいました。

 

 午後2時前にホテルの駐車場に到着し、 車の後部座席部分に撮影システムをセットアップ、 車体にはフロントガラスカバーや仮設屋根を取り付けた。 今回は倉渕を過ぎた辺りから風花が舞い、長野原では完全な降雪が見られたため、 フロントガラスの融雪目的で空調をOnして走行した。 そのために車室内部の温度が高くなっていたために、 その温度を低下させるのに時間が掛かり、撮影開始迄の待ち時間が長くなりました。

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気温低下が不十分だった 南岸低気圧 @草津

2024-02-06 21:13:38 | 雪の結晶撮影

今回出会った中で大きく素直に成長した雪の結晶

 

 僕にとって草津で雪の結晶撮影をする際の南岸低気圧接近は願ってもない気象条件だったのだが、今回は気温低下が不十分で折角の大きなサイズの雪が「雲粒ベタまみれ」であったり、 針状結晶までもがアッという間に水滴に変化してしまい、原型を留めた写真を撮れなかったり、写真的には不本意な結果しか得られない不満足な撮影行でした。 

 

 時系列的に写真を並べて置きます。

2月5日 16:30~21:30

撮影開始した頃の降雪の中の 針状結晶

 

雲粒だらけに見える結晶

 

中心付近のみトリミングしたら、雲粒の背後には六華の骨格が見える

 

サイズはおよそ直径 2 mmの雪

 

2月6日 09:00頃

 2日目の朝食前に見られた降雪は8時過ぎには止んでしまった。 食後には日が差し始めた。 仕方なく降り積もった雪を掬って空中に散布、

その舞い落ちた物を試料ホルダで受け止めてルーペでチェックしたら、針状結晶が確認出来た。 それを手早くレンズの下に置いて見たのだが、細長い形に液化してしまった。

 ホテルの正面玄関脇の屋外に設置されていた温度計の指示は マイナス0.8℃だった。 駐車場に置かれた僕の車には陽の光が当たって居た時刻だから車内の機材の温度は プラスの温度だったかな。

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背景画像 描画インキ

2024-02-04 07:47:04 | 雪の結晶撮影

 雪の結晶撮影の際に透明プラスチック板(プラバン)に手書きで背景画像なるものを描いて使用する事がある。 昨日は気分転換したいことが有って、 久しぶりに背景画像描きにトライした。 従来は油性マーカー(ゼブラ:マッキー)を使っていたのだが、 何か別の物も試して見たくなって、 立川駅北口・モノレール線路脇に立つビルの5階で営業している「世界堂」さんを久しぶりに訪れ、 Mckeeの他に他の3品を購入してみた。

1. PILOT : Juice Paint 黄色 中字

2. PILOT : Juice Paint バイオレット 太字

3. MITUBISHI PENCIL : 水性顔料マーカー PROCKY 太・細

 

 残念ながら PILOT社の 1.と2.は筆先から出るインキは顔料が多量に含まれた物か、描き方によっては固形物の如き固まりが生じ透明感が無くなり、 背面からの光は遮られるので、 僕の使用目的には叶いませんでした。 紙に描き、 通常の反射光での鑑賞する絵には良い物かもしれません。

3番目の三菱鉛筆の製品は円筒状のプラスチックケースの色合い(濃いブルー)を期待して購入しました。 水性顔料の詳細は知りませんが、光はそれなりに透過してくれました。 また説明書を読んだ所、詰替え用にインクが別売りされていると知りました。

 

マッキー オレンジ トリミング無し

 

被写体部分 トリミング

 

 

マッキー 黒 と ライトブルーの組み合わせ

 

 描いた背景画像を試用した結果「これは美しい!」と惚れ込む様な物は描けませんでしたが、良い気分転換にはなりました。

 

 さて、明日から期待の「南岸低気圧接近に伴う降雪」の予報。 手ぐすね引いて「待ってました!」と、 今日か明日には草津に出掛けます。 ところが今朝は昨夜来の雨が上がり切らず、 車に撮影機材を積み込む障害となっている。 でもまあ、雨は小止みとなりつつあるので、 頃合いを見て素早く車に荷物を積むべく、 外の様子を窺っています。

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強い寒気の南下 草津温泉に撮影行@1月24~25

2024-01-25 22:15:19 | 雪の結晶撮影

 

 強い寒気の南下の襲来の予報を見て、草津温泉の「ホテル・ニュー紅葉」さんに一泊する撮影行に出かけて来ました。 24日の午後3時頃にチェックインすべく車で出発、 草津までの道路は積雪も少なく、 なんの支障も無く予定通りに到着出来ました。 しかしその夜のTVニュースは関ヶ原付近での降雪による名神高速で発生中の大規模な交通障害の様子を大々的に伝えていましたね。 しかし、 草津では降雪は有ったものの、翌朝までの一晩の積雪は20cm 有るか無し、更には草津の町から山を長野原まで下ると道路には積雪なんて無いも同然の状態でしたから帰宅の車の運転に支障もなく無事に帰宅も出来ました。

 

強風で地面の雪が巻き上げられ、 ボヤけた風景を見せるホテル駐車場

1月25日 午前10時頃

 

 さて主目的の雪の結晶撮影ですが、 初日の24日の夜はサイズが2mm 有るか無しの六華の結晶が「見つかればラッキー」程度の粉雪主体の降雪でした。 さらにそれなりに強い風も吹き荒れたりしましたから、 せっかくの結晶も重なり合った状態であったりして、 良い状態の一片の雪の結晶を採取するのは苦労もありました。 そうは言っても同行した妻の協力も有って、 120回ほどもシャッターを切りましたから「恵まれた撮影日和であった」と言えそうです。 撮影した中から何枚かの画像を並べて置きます。

1

 

2

 

3

 

 

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90mm マクロレンズ スリープモードで困ったが・・・

2024-01-23 11:51:50 | 雪の結晶撮影

 昨年の暮れに入手したマクロレンズ、OM SYSTEM M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO、 まだ手に馴染んで居ない面が多々あって、同じメーカーの使い慣れた60mm マクロレンズと較べて使い勝手の悪さばかりが目に付いていたのだが、 徐々に慣れて来て、 まあまあ使えています。 今日は僕のいつもの悪い癖で勝手な思い込みによって、レンズの欠点と想っていた事の一つがカメラ本体の設定で解決した話です。

 

 OM-D EM-5 が僕の愛用するカメラ本体、 それに90mmマクロレンズを組み込み、 雪の結晶撮影の現場で困った事が有りました。 新たな雪の結晶を試料ホルダー上に採取すべく、 その作業に熱中し、 カメラの視野下に試料ホルダをセットして、 「視野の適当な位置に撮影対象をセットしたり、フォーカス合わせをしようと思っても、カメラ本体がスリープモードに入ってしまっているためにモニタ画面には絵が見えません」スリープモードからはシャッターボタンを半押しするなどで抜けられますが、 スリープモードに入る段階でレンズユニットからはなんだか音がして、 その結果だと思うが、 撮影モードに戻った時に完全にスリープモードに入る前の状態に復帰しないのです。 具体的にはマニュアルモードでのフォーカスリングを調整してあった状態に復帰せず、 フーカスがズレたボケボケ状態から再度フォーカスの調整が必要になってしまうのです。

 そんな不具合は60mmマクロレンズの使用時には発生しませんでした。

 

 それでどうしたか、 スリープモードに入る時間はカメラ本体で設定出来ます。  初期の EM-5 では 1~5min.   EM-5 Mark Ⅱ では カメラの制御ソフトのバージョンが新しいためか、 スリープモード の Off も可能になってました。

 

 僕の場合雪の結晶撮影システム全体の電源はカメラ本体も含め、 外部の大容量バッテリーから供給しています。 だからスリープモードを利用してバッテリーの消費を軽減する必要が無いのです。 そんな事でカメラ本体の設定をスリープモード Off する事で、 90mmマクロレンズ使用時の困った現象の一つが解決しました。

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撮影装置9号機で初めて雪の撮影@8Jan2024

2024-01-08 21:24:27 | 雪の結晶撮影

直径約1.1mm 雲粒が付着した六華の結晶

 

 出発当日の7日、 長野原町大津の交差点を通過したのはまだ明るい午後3時を少し過ぎた時刻だった。 そこから草津温泉に登る道路には雪が全く無い状態でした。 かろうじて「草津の道の駅」の手前、 自動車の走行によって草津音頭を奏でる「メロディーライン」の手前付近からやっと道の両側に雪が見え始めました。

 

 そして4時を回った頃から雪がハラリハラリと舞い始めて呉れたけれど、 粉雪ばかりで六華の結晶にはなかなか落ちて来ない時間が過ぎました。 そんな中で最初に見つけた単体の結晶は直径が1mmほどの小さな物でした(Top写真)、

 

 それ以降、 徐々に六華の結晶の見える数は増えましたけれど、 重なり合った状態の物が殆どで、 サイズが大きく、美しい結晶単体を採取する事が出来ませんでした。

 

 何せ、 夜になるに連れて降雪量が増えたのは良いけれど、風も出て道路脇の夜間照明に照らされた降雪の状態を見て頂ければ判ると思いますが、 試料ステージで受ける結晶は重なり合いが激しくて、写真撮影に向かない状態になってしまったのです。 まあでも、 今シーズンに間に合わせるべく完成させた9号機がまともに動作する事の確認が出来たので、「今回の撮影行の目的は達した」と納得して帰途に着きました。

 

8日朝8時頃の天狗山ゲレンデ 今シーズン新しくお目見えした「パルスゴンドラ天狗」

画面左にあったリフトは今シーズン 三両連結状態でのゴンドラとなってお目見え。

 

 雪不足で人工降雪に頼っていた草津スキー場では7日の夜から8日未明に掛けても降雪機の稼働を続けている音が聞こえていたし、 夜間に20cmほどの降雪を見せた恵みの雪をゲレンデに定着させるべく、 ゲレンデ整備の車両も朝まで動いていたみたいです。

 

 今回の気象協会の天気予報は良く当たったと感じました。 8日の朝方は降雪が続いて居たものの、 東の空には青空の広がりも見え、 降雪も弱くなりました。 写真は僕が利用した第5駐車場の風景、 僕の車だけが駐車場で夜を明かしました。 日が昇る頃から稼働を始めた草津町の除雪車、 最初の内は車両通行確保のために、道路を優先して除雪していましたが、 8時過ぎた頃には、 駐車場の中もすっかり除雪完了させて呉れました。  

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試料ステージ ラップフィルムを張替え

2024-01-06 11:46:28 | 雪の結晶撮影

張替え作業完了し、 ホルダーに収容した試料ステージ

 

 明日の夜と明後日の朝方に掛けて寒気の南下が有り、 草津スキー場ではー5℃程度の気温で降雪がある予報が出ているので、 2024年最初の雪の結晶撮影に出掛ける事にした。 既にスタッドレスタイヤへの履き替えは済んでいて、 昨日には倉庫からスノースコップを出庫して車に積んだ。

 

 今日は昨シーズンから放置されたままにしてあったラップフィルムを張った試料ステージの状態をチェック、 表面に弛みシワが生じているのを確認し、 張替えを行った。

 

ラップフィルムの表面にシワが出ている試料ステージ

 

 2個のステージの張替えを行ったのだが、 9時半過ぎから開始したその作業、 11時近く迄かかって、 やっと作業完了しました。 一番時間を要したのは旧ラップフィルムを除去した後の使用されている両面テープの除去でした。一個のステージに7ヶ所、 両面テープを貼るヶ所が設けてあって、 その全てを良好な接着面にクリーニングする作業に手間取ったのです。

 

 張替え後 シワのない状態を確認

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ダミー試料 製作の材料

2023-12-26 10:55:03 | 雪の結晶撮影

 今日は雪の結晶撮影装置の動作確認に使用するダミー試料に関する話題です。

 2021年頃には雪の結晶撮影装置の動作確認にプラスチック片を加工して作ったダミー試料を用いていた。 当時スーパーで販売している多くの食材の容器として使われている透明プラスチックの素材を特に選択するでも無く、 硬い木材の板の上に置き、 アイスピックの先端を穴が明かない程度の強さでに押し当てると・・・左向きや右向きにカーブした微細な曲線群のを持ったダミー試料が作れてしまいました。

 

ダミー雪片の試写画像:  ポリエチレン薄板に
アイスピックを押し当てて出来る放射状曲線 (2021年Up)

 そして今年、 新らしくダミー試料を作ろうとしたのだが、 食材用の透明プラスチックトレイに対してアイスピックを押し当てましたが、 単なる小さな凹みが出来るだけで、 微細なひび割れの曲線群が出現してくれません。

 手当たり次第に家に有った透明プラスチック品を試した結果、 リサイクル目的で [プラ] PET の刻印が付いた随分以前に購入した果物容器がその目的に叶いました。 また今年購入した中国製の リサイクル関係表示が無い製品でも希望する曲線群を発生させる事が出来ました。

 

 ところで食材容器の材質ですが、 [プラ] PET の刻印が有るにも関わらず、欲しい曲線群のひび割れ模様を得る事が出来ない場合が多く、訳が判らず困っています。

 

 とにかく、 材料が簡単に入手出来ないのは困るから、 微細構造を持つかも知れない物を求めて、家の中の在庫をあれこれ試してみました。 その結果・・・ 文房具店で入手してあった、 「金属光沢の色味を見せる折り紙が使える!」と判断しました。

 

 それがどんな物か? 写真をご覧いただきましょう。

金属光沢に見えるカラー印刷物・折り紙用紙

 

ブルーとピンクの境界付近

 

 Top写真は図中の拡大エリア部分をトリミングした画像です。

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背面照射ランプユニットを追加製作

2023-12-20 21:44:29 | 雪の結晶撮影

8号機状態の撮影装置に90mmマクロレンズを組込んだ場合、

背面照射光の拡散範囲はおよそ8mmΦほどの狭さであり

カメラの全視野の撮影は出来ない状態である事が判明した

 

 

 カメラから見て撮影対象の背後に置く光源を背面照射ランプと呼んでいるのだが、 カメラのレンズを変更した9号機では8号機と同じLED光源の位置のままではカメラの全視野に対して狭い範囲しか光が広がってくれない問題が発覚した。

 そこで光源の位置を後ろにずらして、 試料ステージ面への光の拡散サイズが広くなるような改造を行った。 本当はカメラの全視野一杯を明るくしたいところだが、 今回は視野サイズの短辺だけカバー出来るに過ぎない中途半端な改造となったが、 とりあえず、これで良い降雪があれば撮影に出掛けられる準備は整いました。

 新しく背面照射ユニットを追加製作した。

 

背面照射ユニットの上にベースユニットを載せた状態

 

ベースユニットに試料ステージを組み込んだ状態

 

 

9号機 セットアップ完了状態

 

 

9号機 全視野と背面照射光源・LEDランプ光の拡散状態

試料は微細なひび割れ加工したプラスチック片

 

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