花の名前は、この花を横から見ると、船を吊り下げた様な形に見えるということかと思います。葉はシソの葉のような形をしています。何年か前から畑沢で目立っていましたので、何の花かが気になっていました。昔は見たことがない気がします。夏から秋の初めごろに咲いています。水路の脇や斜面の下側などのように、どちらかと言うと水気の多い場所に咲いています。腰のあたりまで成長します。先日、ツリガネニンジンを調べている時に、妻が誤ってツリフネソウが掲載されている本を出してきました。私は、知ったかぶりに、「これは違うよ」と言いながらも、お蔭でこのツリフネソウの名前を知ることができました。やはり日ごろ、我が家の「山の神」を尊敬している賜物かと思います。
昔は家畜の餌用に畦道に限らず、目につく所はたいてい草刈りが行われていました。そのため、この花のように背丈が大きい草は伸びられなかったというか、生育そのものが困難であったと思います。しかし、今は特定の場所しか草刈りが行われませんので、このような花が成長するようになったのでしょう。
でも、正直のところ、見慣れない植物が繁茂するようになるというのは、あまりいい気がしません。無知な私は、ついこの間まで、この花を外来種でもあるかのような疑いをかけたことがあります。本当は純然たる日本の花でした。