-畑沢通信-

 尾花沢市「畑沢」地区について、情報の発信と収集を行います。思い出話、現況、自然、歴史、行事、今後の希望等々です。

背中炙り古道と六面幢(3)

2013-09-02 10:37:04 | 歴史

 これまで紹介した二体の六面幢とは、全く異なる形をしています。先の二体の六面幢は、傘の部分を除けば一本の石柱ですが、こちらは複数の石材が組み立てられています。また、遠くから見ると、石灯籠のようにも見えます。私も背炙り峠を越えて、この石仏の脇を通っている時は、完全に石灯籠と思っていました。ところが、楯岡高校社会部の「郷土Ⅱ(昭和45年調査の結果)」に出ている「六地蔵」の文字を読んで、もしやと思って墓地の方に足を向けて驚きました。石灯籠とは全く別物でした。初めて見る六面幢(六地蔵)でした。まさか、畑沢にこんなものがあろうとは夢にも思いませんでした。上畑沢の延命地蔵堂を中心とした周辺は、石仏の宝庫です。既に紹介したものは、「山の神」、「大辯才天女」「三界萬霊供養塔」「大乗妙典一部一字一石一禮」「當村石橋数箇所造立供養」「巳待供養塔」「湯殿山・象頭山」「庚申塔」の八体です。まだ紹介していない石仏も四体以上はあります。上畑沢は畑沢の歴史の重要な何かがありそうです。この付近から縄文式土器と石器の破片が出てきた場所でもありますので、古代から畑沢の中心地である可能性が高いと思います。そのような特別な場所ですから、六面幢も特別製だったのではないでしょうか。石材は凝灰岩です。年号は全く分かりません。