-畑沢通信-

 尾花沢市「畑沢」地区について、情報の発信と収集を行います。思い出話、現況、自然、歴史、行事、今後の希望等々です。

背中炙り古道ルートの中間報告(2)

2014-12-31 20:47:52 | 歴史

 冒頭にお詫び申し上げます。これまで投稿文の中の単語等にリンクを貼ったつもりでいましたが、そのURLに大きな誤りがありました。貼ったつもりURLは編集用のもので、パスワードを使わないと閲覧することができません。初心者はそんなことも分からずに、閲覧者に御迷惑をおかけしました。申し訳ございません。


 さて、昨年の5月に古道ルートの中間報告をいたしました。あれから1年と7か月が過ぎて、ルートもさらに解明いたしました。かと言っても全部ではございません。まだまだ、面白いルートが見つかりそうですが、今日は大みそかでもありますので、これまで分かった分だけでも第2弾の中間報告をいたします。

 過日の弘法清水ルートと上段ルートも入れました。

 


今シーズン初めての雪降し

2014-12-27 17:33:28 | 近況報告

 今年は日本中が「寒い」「大雪」と騒がしいよですが、畑沢での雪降しは今シーズンで最初でした。雪の多い年だと、年末までには2回ほど雪降ろしをしているのですが、今年は降ろしたい気持ちをぐっと抑えて今日まで待ちました。

 今日は山形市内も零下6度にもなり、山形から畑沢へ向かう国道13号線は完全なスケートリンク状態でした。直線道路でハンドルを動かしていないのですが、小刻みに車が揺れました。赤信号で停止しようとしたときには、うまく停止せずに自動車の後部が左に大きく曲がってしまいました。速度も50㎞の低速ですが、それでも恐怖心が生じます。

 村山市の林崎付近では、東側に畑沢の大平山(ほうざやま)がくっきりと浮かび上がりましたので、脇道に入って芸術作品を撮るつもりで、カメラを向けましたが、邪魔な雲が湧いてきて思いどおりの撮影ができませんでした。これも私の「未熟」の一つが現われたものでしょう。

 

 

 屋根には今まで降ろさなかった分がどっさりと積もっていました。12月に入ってから直ぐに根雪になって、その後、雨が降ったり雪が降ったりと今はやりの「しっちゃかめっちゃか」な気候のために、積もった雪は一様ではありません。表面はいかにも「雪」ですが、下層はずっしりと重いザラメ状態です。

 

 

 降ろしている最中に、近所の小屋から自然に雪が落下して、道路まで雪崩落ちました。もしも人がいたら、もしも自動車があったら大変な事故になっていたかもしれません。幸い何事もありませんでした。

 

 

 晴れていた空が気まぐれに曇り、その雲の小さな隙間から光があたった所がありました。ちょっときれいかな思い、パチリ。でも、今回も駄作です。

 


乳母木地蔵からの古道が二筋ありました。

2014-12-24 17:34:59 | 歴史

 11月に尾花沢市畑沢の奥にある背中炙り古道を調査したところ、これまでの古道とは別に新たな古道を発見しました。


 畑沢から村山市の中沢方面に向かう古道は、背中炙り峠から弘法清水を通るのが唯一だと思っていましたが、峠に残る切岸という楯に付随する工作物を辿ってみたところ、そこに新たな古道のルートが浮かび上がりました。とりあえず、これまでの弘法清水を通るルートを「弘法清水ルート」とし、新たに発見されたルートを「上段ルート」と名付けておきます。

 弘法清水ルートも上段ルートも、切岸の縁を通っています。何本もの切岸は、北から南方向へ急斜面を斜めに並行して下っています。そのうち、最も低い切岸の上に作られているのが、弘法清水ルートです。そこから上へ10メートル以上の切岸に新たな上段ルートがありました。


 このことは、県道の村山市側から峠を見ると分かります。写真の杉林になっている所が楯の曲輪跡で、その下に黒い線で示した2本の線が切岸上の古道のルートです。晩秋、木の葉が落ち下草が枯れると古道が見えます。下が弘法清水ルートです。その上の線が上段ルートです。

 一見して、単なる切岸のようにも見えますが、よく見ると切岸に凹みがあることと、さらに南へ下ると大きくU字型に凹んだ古道独特の地形が現われますので、古道であることが納得できます。上段ルートの南側は、弘法清水ルートよりも古い可能性があります。


アブラチャンで作ったカンジキが完成

2014-12-21 18:57:09 | 民具

 ようやく畑沢のアブラチャンで作ったカンジキが完成しました。今日、輪っかに紐を巻きつけました。昨年はクロモジの輪っかに、網目状に紐を結びつけましたが、今回は極普通に輪っかにぐるぐると巻きつける方法を取りました。畑沢で昔からやられているやり方です。

 実は昨年のカンジキは、すこぶる不評でした。自分では畑沢のカンジキに革命を起こす傑作と思っていましたが、世間はそうはいきません。その土地に合った道具でなければならなかったようです。不評の一番の理由は、大き過ぎることです。山で仕事をするときは、小回りが利く必要があります。大きすぎると、輪っかが邪魔になったそうです。次の問題は、大きくしたために材料のクロモジも太い材を使いましたために、重くなってしまったことです。その結果、畑沢のカンジキには革命が起きませんでした。

 そして、今年は徹底的に保守的になりました。それもまた良しです。

 畑沢のアブラチャンで作ったカンジキは、間もなく白鷹町、尾花沢市寺内、尾花沢市上町へ持って行きます。


今年はトリキ(アブラチャン)でカンジキ作り

2014-12-18 17:24:56 | 民具

 以下の記事に重大な誤りがありました。トリキ(アブラチャン)と書きましたが、正しくはトリキではありませんでした。アブラチャンだけになります。    訂正令和2年2月17日

 去年はクロモジでカンジキを作りましたが、昨年、古瀬T氏から教えていただいたアブラチャンでのカンジキづくりに挑戦しました。

 アブラチャンは今年の秋に千鳥川ウォッチングとして投稿しました。アブラチャンはクロモジと同じく楠の仲間です。油分が多くて、熱でグニャグニャと言いたいほどに木が柔らかくなります。油にはクロモジと同じような成分が入っていて独特の強い匂いがします。樹皮の様子はクロモジと全く異なります。

  アブラチャンの樹皮                 クロモジの樹皮

 カンジキは既に三人から依頼があります。たまたまカンジキづくりの話を出したところ、「俺に作ってくれ」と物好きな方々からの注文です。

 カンジキづくりで最も力が必要なのが、爪を挟んで輪っかを縛るときです。幸い、ハタガネが非常に有効でした。

 今日はとりあえず2人分の輪が出来上がりました。御覧になって、「何だか、形が悪い」とお思いかと思います。そのとおりです。まだ輪っかを作っただけで、成形してません。ついでに大きさも一様でないようですね。う~~ん、手直しが必要かなあ。

 カンジキの底には滑り止めの爪を付けました。畑沢で使われているものよりも、幅が狭いものにしています。材料は、畑沢で最も硬い木であるイタヤカエデです。爪にイタヤカエデは定番です。