-畑沢通信-

 尾花沢市「畑沢」地区について、情報の発信と収集を行います。思い出話、現況、自然、歴史、行事、今後の希望等々です。

田植が早く終わりました。

2023-05-23 15:33:55 | 近況報告

 令和5年5月21日(土)に畑沢へ妻と一緒に田植の手伝いに行きました。最近、日ごとの気温が乱高下していますので、田植え実施日を決めるのが大変だったようです。幸い、この日の天気予報では、山形市が28度、尾花沢市が26度でしたので、少しだけ暑いことを覚悟しました。天気が良いと憎き「ヌカガ(畑沢ではヌガと言います。)」が現れません。少々暑くてもヌカガがいない方がましです。

 畑沢は新緑から濃い緑へと変わっていました。いつもは畑沢で田植えをしていても、我々の他には何所でも田植えをしていませんでしたが、今年は2軒が田植えをしていました。どちらも会社などを定年退職して、専業農家となっているお宅です。

 

 今年から作付け面積を大幅に減らしたので、田植えはほぼ半日で終わりました。少し物足りないような気がしますが、周囲の景色は畑沢です。水田の近くまで山裾があります。山は花盛り。先ずは目の前の花、ガマズミです。我が家にもこの木があるのですが、まるで別種の様に生き生きとしています。

 

 畑沢の山の斜面は急な所が多く、そのような所の代表がタニウツギです。低木で幹が柔軟なために、急斜面の積雪で押し曲げられても折れません。「ウツギ」は「空木」の意味で、幹の中心が空洞になっています。この写真では花弁が大きく写っていますが、実際の大きさはこの半分以下かと思います。拡大すると、結構、見事な花です。

 

 田植えの時期には、遠くの森からカッコウ(郭公)の鳴き声が聞こえてきます。この日も鳴いていました。最近、山に目立つ樹種は、ミズキ(水木)としたの下の写真のフジ(藤)です。水木は、昭年代ごろまで旧正月に団子などを飾るために山から伐り出されていました。しかし、その風習は皆無となり、水木は伸び伸びと成長しています。藤は他の木に絡みついてその木の成長を阻害しますので、山の手入れで取り除かれましたが、今はその必要も手間もありません。

 

 川べりには、美しい花はありませんでした。しょうがないのでシシウドを撮りました。こんな言い方までされて可愛そうですが、美しく撮れる腕がありません。

 

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ユキツバキかなあ。(その10) 5回目の大平地区

2023-05-11 20:19:12 | 自然

 畑沢の熊野神社周囲に群落となっている椿の種類を調べるために、「ユキツバキかなあ」と題して「その9」まで投稿してきました。実にのんびりしていて、直近の投稿は昨年の10月29日です。それから半年以上も隔てての投稿です。しかし、言い訳をしますと、それなりに理由があります。ユキツバキの特徴は「花」に最も顕著なので、開花期を待っていたのです。

 そろそろ今年も「花」を見てこようかなと思っていたのですが、今年も異常に気温が高い春になり、急ぎ足で春が過ぎ去る気がしました。昨年は5月16日に山形市の大平地区へ見に行ったときは、花はほぼ終わっていて僅かに残っているだけでした。それでも本場の雪椿を見て感激しました。そこで、今年は遅れないようにと、令和5年5月1日に大平地区に出かけようかと西山形コミュニティーセンターのホームページを開いたところ、既に4月30日に「雪椿まつり」が開催されていたことが分かりました。ここ何年か雪椿祭は休んでいたのでしたが、今年は再開したようです。しかも前日でした。祭りに間に合わなかったのですが、それでも翌2日に妻と出かけました。

 大平地区の雪椿祭が行われた会場には、まだ幟(のぼり)が立っていました。地元の人たちが頑張って開催して下さったのに、当日、参加できなかったことに申し訳ない気持ちが湧きました。昨年、大平地区の方々にお世話になったものですから、そのお礼を申し上げたかったし、祭の盛り上げに加勢できなかったことが悔やまれます。

 

 駐車場から奥へ進む道と並行して水路が流れています。私は水路の脇を通るのが好きです。昨年は水路に枯れ枝や落ち葉があって、水の流れを妨げていましたが、今年は綺麗に片付けてあります。増えすぎた水芭蕉も適度に間引いてあります。残念なのは、水芭蕉の花が終わっていることです。今年はかなり早い時期から暖かくなっていました。

 

 さらに奥へ進むと水路がせき止められて、小さな池の様に水面が広がっています。取水口らしきコンクリート桝もあります。

 

 水底を見ると、白い砂地が動いています。湧き水です。とすると、コンクリート桝は飲用水の取水口なのかと思います。

 

その脇には、「水神」の石仏がありました。大切な水源を守っています。

 

 昨年はここで進むのを止めていましたが、今年は左へ下る道が見えます。散策路の藪も刈払って下さったようで、自然とその方向へ足が向きました。湿原に長い木歩道が渡っています。ここも今年は大々的に修繕が施されていました。新しい杭が打ち込まれ、木歩道の材木を繋ぐ「かすがい」もピカピカに光っています。

 

 すると、散策路は雪椿の大群落の中に続いて、周囲がすべて雪椿です。見事な群落です。その向こうには大きな沼があります。去年、椿沼があると聞いていましたが、なにしろ藪が邪魔して見えませんでした。沼に近づくとその大きさが分かりました。岸辺には、水芭蕉が私を待っていてくれました。

 

 岸辺の倒木に初めて見る菌類がありました。何かの図鑑で見たことのある姿ですが、名前も正体も分かりません。「真菌類だろう」ぐらいの予想です。朽木から養分を得ているのでしょうか。何方か教えてください。上へ向かって口を大きく開けて、右側のものの開口部は6cmぐらいもあります。何となくユーモラスですが、真っ黒い口の中に全てを吸い込まれるようなミニサイズのブラックホールを思わせる不気味さもあります。

 

さて、本題の雪椿について、観察したことを報告します。

 水路の近くの雪椿は、もう終わりかかって少ししか花がありませんでしたが、園内はまだまだ雪椿が沢山咲いていました。花の色の濃さには木々によって少し違がありました。

 

 雪椿の花の特徴は、特に雄しべの芯にあります。一本一本が根元から独立しています。さらにここの雪椿で気付いたのが、中心部の雄しべが短く、周辺部ほど長いことです。その中心には雄しべよりも少し長い雌しべあります。そのために雌しべを楽に確認できます。

 

 

 さらに、「葉」です。光にかざすと、葉脈がはっきり見えます。当たり前ですが、表裏ともです。

 

 葉柄もヤブツバキのそれよりも短くなっています。

 

 雪椿のもう一つの特徴は、葉柄に短い毛が生えることですが、その年に展開した新しい葉でないと確認できません。6月まで待たなければならないかと思います。

 

 ところで、肝心かなめの畑沢の椿は、これらと並行して調査を進めており、既に花は確認しました。葉脈も確認ましたが、新しい葉が出てからまとめて報告します。

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