Okanagan's Twilight Days

人生の黄昏を迎え、日々の出来事を徒然のままに綴っています(*^_^*)

軍師官兵衛、第39話“跡を継ぐ者!~前編” 2014年9月28日

2014-09-28 07:04:44 | 日記・エッセイ・コラム

昨日27日土曜日、11歳までのアンを描いた“赤毛のアン”と、18歳までのアンを描いた”アンの青春”などを翻訳した村岡花子(1968年10月25日、75歳で没)の生涯“花子とアン”が惜しまれて最終回を迎え、大正9(1920)年、2年間のスコットランドでのスコッチ造りの修行を終え、妻を連れて帰ってきた広島・竹原にある造り酒屋の跡継ぎ・亀山正春と、米女優シャーロット・ケイト・フォックス29歳が演じる妻・エリーとの笑いと涙溢れる愛の物語”マッサン(9月29日月曜日スタート)”にバトンタッチされた!・・・

竹原は毛利元就(もとなり)の三男、小早川隆景(1533~1597年)が徳寿丸と呼ばれいた幼少期に過ごした街である、隆景は養父・小早川興景(おきかげ)の元へ養子に出て小早川を継いだ、また竹原市は昔から酒造と製塩業で栄えた“安芸の小京都”と呼ばれる風情のある街でもある、一度行かなきゃ!“マッサン”とは、『正春さん』と名を呼ぶのが難しいので妻のエリーが、たまたま発して命名したニックネームである、小生、マッサンこと亀山正春を演じる男優の顔に見覚えがあった、大河ドラマ“八重の桜”で会津藩出身の陸軍少将・山川大蔵を演じた玉山鉄二(34歳、京都府城陽市出身)だった!楽しみん・・・

正午前には木曽郡、下呂市と高山市にまたがる岐阜と長野県境に君臨する御嶽山(標高3067m、複合成層火山)が7年ぶりに、地下水がマグマによって熱せられ、硫黄の臭い漂う白煙を吹き出し岩石を吹き飛ばす水蒸気爆発を起こした!御嶽神社が要塞の様に鎮座する御嶽剣ヶ峰山頂上付近にいた7人が火山灰に埋もれ意識不明となり、29人が降って来た噴石で重軽傷を負った!まだ30人以上の安否確認がされてないようだ、南側斜面には低温火砕流が3km降(くだ)った、爆発前には頻繁に地震活動も続いていたようだ、火山活動もレベル1からレベル3に上げられ入山規制がかけられている!この時期、御嶽山は紅葉が素晴らしく、御岳登山鉄道のケーブルカーを利用すれば7合目までスイスイ行け、 大勢の観光登山客が訪れるようである!二十歳ごろ小生も行ったことがある下呂温泉もあるしね(^^ゞ・・・

本題に移ろう・・・『たかが12万石とて、わしと劣らぬ器(うつわ)を持っておる!上に立つ器量を持っておる!そうそうたる勇士らが着いておる!わしが12万石しか与えなかったのは、わしが生きている内に、あやつに天下を奪われると思ったからじゃ!』と秀吉が御伽衆(おとぎしゅう)らに話した噂話を、家康が官兵衛に語った、そして続けた「そなたはわしが天下に野心有りと疑っておられるようじゃが、殿下が恐れているのは、わしではない!官兵衛殿、お主じゃ!」・・・

茶々!茶々!茶々!と唱えながら秀吉が、800年の都、京の聚楽第に三成を従えて駈け込んで来た、秀吉の子種を授かった茶々が目出度くご懐妊していた!秀吉は三成に命じて茶々殿のお城“淀城”の普請を急がした!「これで豊臣家は安泰で御座います!」、『安泰じゃ!よおやった!茶々、よおやった!』、茶々は大坂城に出向き、おね改め、北政所にご懐妊の知らせを報告しに上がった、「くれぐれも身体をいたわるのですよ、もはや、そなた一人の身体では無い故!」おねは茶々を気遣った・・・

「分かっております!ここに居るのは殿下のお子!豊臣家の跡継ぎを無事に産んで魅せまする!」茶々は身ごもった腹をそっと押さえて誇らしげに言った!「母の気鬱(きうつ)がお腹の子に触ると聞いております、それ故、これからは、誰に気兼ねすることなく、気ままに過ごすつもりでおります!」チクリと刺して去った・・・「これまで何方(どなた)かに気兼ねしていた御積りでしょうか?」とマグダレナが呆れた!おねも苦笑していた・・・

茶々懐妊の知らせは豊前・中津城の官兵衛のもとにも届いた、だが、むいた柿を持ってきた光が気付いた、『如何されましたか?』、官兵衛は浮かぬ顔をして茶々殿の御懐妊を喜んでいる風には見えなかった?・・・後日、官兵衛は家老と重臣らを集め、『長政、前へ!』、嫡男・長政を前に呼び、長政に家督を譲り、隠居すると切り出した、何ですと!、隠居!?、何故で御座います!?『天下が近づくにつれ、殿下は疑(うたぐ)り深くおなりになった!そして、此度の茶々様のご懐妊!』、「茶々様のご懐妊が殿の御隠居とどのような係わりがあるので御座いますか?」と又兵衛が訪ねた・・・

『守るものが出来ると、人は一層疑り深くなる!今の殿下はここに災い成すものを取り除くためなら、どんなことでもする!わしが次の天下人なぞと云うのは、今のとこ、御伽衆相手のジャレ事であろう!だが、殿下の胸には疑いの種が埋まっておる!それが何時芽吹くかも分からぬ!黒田が生き残るには、わしが隠居し、その疑いの芽を摘み取って置くしかないのだ!それに、お前たちのこともある!』、我等の事?、善助が言った「殿下は、黒田には優れた家臣が揃っておると羨んでおられました!」、九郎右衛門も続いて言った「我等は命を落として殿下をお支えしてきた、しかし、今や殿下の御疑いの元になっていると言うことか?」、「厄介じゃな!」と太兵衛が案じた・・・

長政がかしこまって官兵衛に言った「父上、お待ちください!家督をわたくしに譲るなど、まだ無理で御座います!」、『長政、初陣以来6年、お前は充分場数を踏んで来た!家臣たちも支えてくれる!』、若!御心配いりませぬ!若!若!若き家臣たちも長政に同調した! 『長政!すべては生き残るため!良く考えるがよい!』、はっ!・・・その夜、長政は縁で庭を眺めながら飲んでいた、そこへ糸が肴を持って来た、『糸、聞いたか?』、「おめでとう御座います!」と三つ指を着いた、『まだ決まったわけではない!』、「殿に力がなければ、父上も家督を譲るなどとはおっしゃる訳がありません!」、『力か?わしは先の戦さで家臣を大勢死なせた!その様な男に、父上の代わりが務まるわけがない!』・・・

「その様な弱気で何とします!殿が家督を継ぎ、お家を繁栄させることで、死んでいった者達も報われます!わたくしも頂きます!」糸は盃を弱気な長政に差し出した、長政がその盃に酌をしてやった、「前祝いで御座います!」糸が一気に飲み干して「あ~~美味しい!いっひひひ~~!」嬉しそうに笑った、『分かっておるのか?よいか、お前は黒田家当主の妻になるのだぞ!今まで母上がやっていたことを、せねばならぬのだ!わしが留守の時は、お前が城を守るのだ!それが、どれだけ大変なことか!』、「そんな事、分かっております!何とか成りましょう!」と糸は笑い飛ばした、『何とかなるだと!?肝の太い女子だ!』、「そんなところに惚れたのでは?」、長政は口にした酒を吹きだして咳き込んだ『何を言うか?』、あっははは~~~!糸に励まされる長政だった・・・

同じ頃、官兵衛も光の酌で飲み語らっていた 、「似ておる!」、『何がで御座いますか?』と光が訊いた、「わしが家督を継いだ時と!あの時も小寺家にお世継ぎ生まれ、主君、小寺政職様は疑り深くなった、父上が小寺家を乗っ取るのではないかと!父・職隆は窮した挙句、わしに家督を譲ると言い出した!」、『さぞ驚かれたことでしょう?』、「わしには務まらぬと思っていた、父上は越えがたき高き壁であった!」、『長政にとっても同じ!殿は険しい山なので御座います!道標(みちしるべ)を示してやらねば、長政には登れますまい!』、「自ら道を探さねば本人のためにはならぬ!・・・飲もう!」と言って官兵衛は盃を光に渡して酌をした、『そんなに?酔ってしまいます?』この!この~~!相も変わらず仲睦ましい二人じゃった・・・

早速、官ん兵衛は大坂に上がり、秀吉に隠居決断の次第を報告した、秀吉は驚き、その訳を迫ってきた、『これまで殿下の天下統一の夢を追ってお仕えをしてまいりました、しかし今や、毛利、島津、徳川も殿下に従い、残りは関東の北条を下すのみとなりました!殿下後輩の若い武将も育ち、三成殿始め、お奉行方も殿下をシッカリお支えしております!もはや、それがしの出る幕は御座いませぬ!倅(せがれ)長政ももう21歳、何時家督を継いでもおかしくない歳で御座います!』・・・

秀吉が割って入った「官兵衛よ!お主の心が読めたぞ!御伽衆との話を聞いたな!?はっはははは~~~!あれはジャレ事じゃ!先き走るな!官兵衛、わしはお主の隠居など、絶対に認めんぞ!お主はまだ43ではないか!?九つも年長のこのわしが天下のために働いていると言うのに、お主がこのわしより先に隠居など!断じて許さん!」、『そこを曲げて!お願い致しまする!』と官兵衛は頭を下げた、「曲げん!この秀吉、断じて曲げんぞ!」 ・・・つづく

 

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